
自己PRは面接の最重要事項。そこでアピールできなければ採用の可能性はグッと下がります。
転職者が自己PRで好印象を与えるには、誠意や熱意だけでなく面接のテクニックを学ぶ必要があります。
転職時は面接での自己PRが重要である理由
面接において自己PRは非常に重要です。志望動機を考えることに時間をかける人も多いですが、自己PR対策も忘れてはいけません。
それでは、なぜ自己PRが面接において重要なのか見ていきましょう。
重要である理由1:その人のさまざまな能力がすぐ分かるから
自己PRを聞けば、その人のさまざまな能力がすぐに分かります。それは、資格や実績など具体的なことだけでなく、その人の話し方やふるまいからも、いろいろなことが判断できるということです。
どれだけすばらしい経歴や実績があっても、自己PRに魅力がなければ、それは人柄に魅力がないということになり企業側は採用を迷います。
重要である理由2:オリジナリティーを発揮できるから
志望動機では、企業や業界のことをどれだけ理解しているか、自分が仕事をする上で何を重視しているかなどをアピールすることができますが、自己PRでは自分だけのオリジナリティーをアピールすることができます。
過去のエピソードに基づいて自己PRをしたり、自分の性格や人柄をアピールしたりすることで、より面接官への印象を強めることができます。
重要である理由3:話を盛れるのは自己PRだけだから
職歴や学歴はもちろん盛れませんし、志望動機の中には盛る要素がありません。でも自己PRでは多少話を盛り、より印象的なエピソードにしてしまっても問題がないと言えます。
また、受ける企業や業種の特色に合わせて、素の自分をアピールするだけではなく、求められる人物像に近い自分を強調してアピールすることもできます。ただし、その場合はその人物像にしっかりとなりきることが重要です。
例えば、「問題を冷静に分析して解決する能力に長けている」ことをアピールする人が、落ち着きがなく必要以上にハキハキした喋り方だと違和感があります。
よい印象を与える自己PRの仕方
よいPRの仕方1:面接官に語りかける
用意してきた自己PRを読み上げているような話し方は、コミュニケーション能力の低さを感じさせ、印象が悪くなります。面接というと、「面接官が自分を、いかに優秀な人間かを観察・査定する場」と考えてしまいがちですが、実際にはそうではありません。
大切なのは、「面接は面接官と応募者のコミュニケーション」と捉えることです。具体的に言えば、面接は1人で喋るのではなく、目の前に面接官という会話の対象がいるということです。
「私の長所は○○なところで、入社することができたら○○を活かして戦力になります」という思いを面接官に語りかけましょう。また、目の前に話す相手がいることを認識することで、緊張をほぐすことにもつながります。
誰かと話していて緊張するときって、「何を話そう…」「髪型変じゃないかな…」「無能だと思われてないかな…」というようなことを考えていませんか?思考の方向が自分の中に向き、自分の世界の中に入ってしまうと人は緊張しやすくなります。
逆に目の前の相手の反応や話し方、話の内容に集中すると、自分のことを考える余裕がよい意味でなくなりますから、自然にコミュニケーションを取れるようになります。
「この面接官はすごく私の話を聞いてくれてるな」「この面接官はあんまり僕の目を見てくれないなあ…」というように、面接官の方に集中しながら話すように意識しましょう。
よいPRの仕方2:清潔感をアピールする
ハロー効果と呼ばれる心理現象を知っていますか?これは誰かを評価するときに、その人が持つ顕著な特徴に影響されて、その人の評価全体が左右されてしまうという心理現象です。
例えば、初対面の人から「○○社の社長です」と自己紹介されると、それを聞くまでは「何だか冴えない人だな」と思っていても、「よく見たら優秀そうな顔してるかも…」と評価が変わってしまう、なんてことありませんか?
面接でもこのハロー効果を利用するために、清潔感をしっかりと演出しましょう。身なりが整っていて、清潔感が感じられる人はそれだけで全体の印象がよくなることがあります。
それと同じように、姿勢や立ち居ふるまいなどにも気を配ることで、同様にハロー効果を期待できます。逆に、清潔感がなかったり、姿勢が悪かったりすると、優秀な人物でも評価されない場合があるので注意が必要です。
よいPRの仕方3:ゆっくり喋る
人は、その状況の中でちょっと異質なものに目が留まり、興味を持つ傾向があります。例えばですが、異性とカフェでお茶を飲んでいて、向かいに座っている異性がコーヒーカップに手を伸ばすとします。
何も考えずに自然とカップに手を伸ばすシーンと、意識的にゆっくりとカップに手を伸ばすシーンを思い描いてください。ゆっくりと手を伸ばしている方が、その人の手に目がいってしまうと想像できないでしょうか?
このテクニックは、ビジネスマナーや立ち居ふるまいの講師の方を見ていると、その効果がよく分かります。これらの例から分かるように、自然な範囲の中で意識的にコントロールされた動きは人の目に留まり、印象に残りやすくなります。
そのため、面接でゆっくり喋ることが効果的なのは、ただゆっくり喋ることがよいからではなく、『意識的に』ゆっくりと喋ることで相手の印象に残りやすくなるから、ということなのです。
意識的にゆっくり喋ることで初めて効果があるというように述べましたが、実はゆっくり喋ること自体にもよい効果はあります。試してみるとすぐに分かりますが、人がゆっくり喋ろうとすると自然と呼吸が深くなります。
呼吸が深くなると副交感神経が刺激され、精神が落ち着き緊張しにくくなります。また、深い呼吸で酸素が体全体にいきわたることで、結果的に頭が冴えるなど、身体のパフォーマンスが向上するとも言われています。
このように、ゆっくり喋ると面接官の印象に残りやすくなるだけでなく、落ち着いて最大限のパフォーマンスを引き出すことができるので、面接の際にとてもおすすめしたいテクニックです。
よいPRの仕方4:録音して聞いてみる
面接官が目の前にいることを想像しながら実際に自己PRを話し、それを録音するのもよい方法です。客観的に自分が話しているところを聞いてみると、意外と話すスピードが速く感じたり、声の調子に説得力がないことに気づいたりするものです。
どうやったらより印象が良く、説得力のある話し方になるのかを自分なりにでも研究することで、面接での印象をよりよくすることができます。
また、自分で話すことと、録音を耳から聞く作業の両方を行うことで、より自分が話そうとしている自己PRが頭に入ります。そうすることで、面接本番に「あれ、何話すんだっけ…」と焦ってしまう事態を避けることにも繋がります。
悪い印象を与える自己PRの仕方
悪いPRの仕方1:うぬぼれている
自分の長所をアピールし、自分がいかに企業の戦力になるのか伝えることは重要ですが、うぬぼれてはいけません。
「自身の働きで前の会社は業績が上がった」「採用されたら絶対に業績を上げてみせる」など、あまりにもうぬぼれが強い発言は印象がよくありません。実績や経歴など、客観的な事実に基づいて自分の長所やスキルをアピールするようにしましょう。
悪いPRの仕方2:自信がない
逆に、自信がなさすぎるのも問題です。特に普段から自分に自信が持てずに引っ込み思案な人ほど、面接の時には「私には企業を変えられるくらいの能力があるんだ」くらいの自信を持ち、堂々とした態度で臨むとよいでしょう。
自信のなさが面接官に伝わると、「この人で本当に大丈夫なのだろうか」と不安に思われてしまいます。
悪いPRの仕方3:余裕がない
緊張しすぎて余裕がなくなってしまう人も面接官からはよい印象を持たれません。また、予期せぬ質問をされた時などに、「えっとそれは…」と動揺してしまうのもよくありません。
緊張しているときは、そうでないときと比べて自分の時間の流れがとても早くなりますから、思っているよりもゆっくりと答えを探して大丈夫だということを覚えておきましょう。多少沈黙の時間があったと自分では感じていても、特に緊張していない面接官からすると、さほど長い沈黙だとは感じられません。
悪いPRの仕方4:自分の言葉になっていない
誰かの受け売りや、インターネットで調べた自己PRをそのまま使ってしまうと、面接官にはすぐにバレてしまいます。「自分の話をしているのにまったく中身がない」「話に一貫性が感じられない」といった印象を持たれ、採用率はぐっと下がります。
面接でよくある質問と回答例
最後に、面接でよくある質問例とその答え方をご紹介します。
質問例1:「前職に就いていた際、不満に思うことはありましたか?」
これは不満や愚痴を聞き出そうとしているわけではなく、問題解決能力があるかどうかを試す質問です。
「前職では○○という点に不満を感じており、その点御社では△△な点で社内規則が整備されているため魅力を感じました」というような答え方だと、問題に直面しても解決せずにすぐ逃げ出す人という印象になってしまいます。
「前職では○○という点に不満を感じていたため、それを改善するために△△という提案をして運用まで実現させました」などというように、具体的に問題を解決した例を挙げるようにしましょう。
質問例2:「当社以外にも応募している企業はありますか?」
この質問をされた場合、他にも応募している企業があるのなら正直に言った方がよいです。
なぜなら、転職活動をする人のほとんどが複数の企業に応募するため、「他には受けていません」と言ってもあまり信用されないからです。もちろん他の企業を受けていないのならその通り答えて大丈夫です。
「私が志望している○○業界の中で3社応募しております。私は仕事に対して△△ということを重要視しており、××という経営理念のもとに事業を行っている御社に魅力を感じているため、御社を第一志望とさせていただいております。」というように、その企業が第一志望だということは必ず伝えましょう。
質問例3:「最近のニュースで関心のあるものはありますか?」
突然この質問をされて困ったことのある人もいるのではないでしょうか。
この質問をされた時には、○○社の倒産や雇用の拡大など真面目なニュースについて述べるのもよい回答ですが、自分の趣味などに関するニュースから経済や仕事の話に上手く結びつけて回答ができるとなおよいでしょう。
「私は音楽を聴くのが趣味で、その影響もあって、最近テレビで見た『月額制で無制限に音楽をダウンロードできるサービスが若い世代に広まっている』というニュースに関心を持ちました。今の時代、CDやDVD市場の業績は下降傾向にあり、CDを買わずにYouTubeなどの無料動画サイトで音楽を聴く若い世代も少なくありません。そんな時代の中で企業が生き残っていくためには、時代や顧客のニーズに合わせてサービスの形を変えていくことが必要だということを改めて実感しました。」
というように、うまく仕事の話に繋げられれば、「普段の生活でもいろいろなところにアンテナを張っている人」という印象を与えられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
面接でライバルに差をつけるためには、自己PRのときにテクニックを上手に使って面接官の印象に残ることが大切です。面接で使えるテクニックは、そのまま私生活でのコミュニケーションにも活かせるものばかりですから、日ごろから意識して会話に取り入れることをおすすめします。
【関連記事】
▶面接対策で転職成功率は58%アップ?よくある質問&逆質問具体例
- 新着コラム
- 人気コラム
- おすすめコラム