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退職理由の伝え方を解説!5つの例文で学ぶ上司を納得させるコツ

転職活動の流れ
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転職することを決めた時に必ず悩むのが、退職理由の伝え方です。特に、自分の上司に対しては、どのように伝えたらよいのか迷いますよね。

 

退職する時にはできるだけ円満な方がよいはずで、退職理由そのものや、どういった言い回しで伝えるか迷ってしまう人も少なくないはずです。転職先によっては、今の会社が取引先になることもあり、できるだけ遺恨が残らないように退職することは非常に重要だと言えるでしょう。

 

そこで、この記事では、上司を納得させる退職理由の伝え方について解説していきます。具体的な退職理由の例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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この記事に記載の情報は2021年04月26日時点のものです

上司に退職理由を伝える時のポイント5つ|退職を伝える時期やタイミングは?

最初に、上司に退職することを伝える時のポイントについて話をしていきます。退職の経験がない人であれば、必ず迷うポイントですので、ぜひ覚えておいてください。
 

ポイント1:退職の2ヶ月前には伝えよう

まずは、退職を伝える時期を考えましょう。上司に退職することを伝えるベストな時期は、退職したいと考えている日の2ヶ月前です。2ヶ月あれば、業務の引き継ぎや各種の手続を問題なく終えることができるからです。
 

もし転職を考えているのであれば、2ヶ月前に伝えることを前提として、何事も早めに行動しましょう。 そうすることで、今の職場をスムーズに退職することができます。

 

ちなみに民法上、雇用期間の定めのない場合、退職の意思を伝えた後に2週間経てば、いつ辞めたとしても問題はありませんし、やむを得ない事情があれば、直ちに辞めることは可能です。

 

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

【引用:民法第627条

 

(やむを得ない事由による雇用の解除)

第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

【引用:民法第628条

 

ポイント2:できるだけ閑散期に伝えるのがベスト

もし繁忙期に辞められてしまうと、人手が足らず、仕事が回らないといったことになりかねません。

 

ただでさえ繁忙期で忙しいのに、新しい人を雇うことに時間や手間をかけてはいられないのです。上司としても、人員がなくなって仕事に影響が出ることを心配し、「退職時期はせめて繁忙期が過ぎてからでも…」などと言われてしまいかねません。

 

会社側に余裕がなければ、心証を悪くする可能性もあります。繁忙期に退職することを伝えるのは避けましょう

 

ポイント3:直属の上司に必ず口頭で伝えること

退職する旨は、まず直属の上司に必ず口頭で伝えましょう。同僚や後輩、もしくは上司を越えた上役に先に伝えることは絶対に避けてください。上司が又聞きすれば、「どうして私に伝わっていないんだ」と、心証を悪くしてしまいかねません。

 

メールや電話ではなく、上司に時間を取ってもらい、面と向かって話をするのがポイントです。もちろん、事前に面談の時間を調整しておかなければいけません。 

 

退職することが周囲のメンバーに伝わるのを防ぐために、会議室で伝えるのが望ましいでしょう。もし会議室が空いていないのであれば、周囲のメンバーに聞こえないような場所で上司に伝えるようにしましょう。
 

また、一方的に退職を伝えるのではなく、相談ベース、話し合いベースで退職を伝えることも重要です。相談・話し合いといった形であれば、上司に意見を聞いてもらいやすくなるでしょうし、あなたの退職について角が立つといった状況も避けられる可能性が上がります。

 

ポイント4:ポジティブな内容にする

実際の退職理由ですが、ポジティブな内容にするのが基本です。

 

ポジティブで前向きな退職理由であれば、上司も会社も納得しやすいからです。例えば、「よりやり甲斐のある法人営業にチャレンジしたいので決意しました」というような退職理由です。決して、「職場の人間関係が嫌で」「給料が納得いかない」というようなネガティブな内容を伝えてはいけません。
 

ポイント5:必ずしも退職理由を正直に話す必要はない

退職理由は必ずしも正直に話す必要はないことも覚えておきましょう。

 

先ほども話をした通り、本音としてネガティブな理由であっても、ポジティブな内容にして伝えるのです。「本音と建前」という言葉もあるように、ネガティブな理由をそのまま正直に話す必要はありません。退職理由を伝える時に大切なのは、上司や会社を納得させることだからです。
 

退職理由で多いのはどんな理由?

退職理由で多いのはどんなものかについて確認しておきましょう。令和元年の厚生労働省の調査によると、男女別の退職理由は次のようになっています。

 

【男性】

順位

退職理由

割合

1位

 定年・契約期間の満了

16.6%

2位

 労働時間、休日等の労働条件が悪かった

11.2%

3位

 職場の人間関係が好ましくなかった

9.3%

4位

 給料等収入が少なかった

8.7%

5位

 会社の将来が不安だった

7.3%

 

【女性】

順位

退職理由

割合

1位

 職場の人間関係が好ましくなかった

14.8%

2位

 労働時間、休日等の労働条件が悪かった

12.5%

3位

 定年・契約期間の満了

10.7%

4位

 給料等収入が少なかった

9.4%

5位

 会社都合

5.8%

【参考:厚生労働省| 令和元年雇用動向調査結果の概況

 

どれだけ好きな仕事であったとしても、長時間の残業を強いられたり、休日が少なかったりすると、自分の時間を取ることができませんし、過労死の危険性も考えられます。肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまうため、退職を決意しても仕方ないかもしれません。

 

ケース別|退職理由の例文を5つ紹介

それでは、ここからは実際の退職理由の例文を紹介していきます。いくつかのケース別に分けて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

例文1:キャリアアップを目指すケース 

最初に、キャリアアップを目指して転職するケースです。キャリアアップが理由であれば、自然にポジティブな内容になるので、上司も納得しやすいでしょう。例えば、次のような伝え方です。

 

『この会社で営業に携わり、だいぶ自信もつきました。さらに営業のスキルを高めていきたいと思い、法人営業にチャレンジしてみたいと考えるようになりました。今の会社ですと個人向けの営業職しかなく、転職することを決意しました。』

 

このように、キャリアアップしたいことを正直に伝えましょう。

 

今の会社でどうしてもできない業務であれば、上司も納得してくれるはずです。退職理由は『建前』であっても何も問題はないのです。会社への不平不満や愚痴をそのまま伝えると、それを聞いた上司は少なからず気分を害してしまいます。

 

例文2:他にやりたい仕事があるケース 

次に、他にやりたい仕事があるケースでの退職理由です。現在の仕事の他に、チャレンジしてみたい仕事が見つかったようなケースです。例えば、次のような退職理由です。

 

『もともと広告に興味があり、今の会社に入社しました。しかし、昔から大好きであった音楽に携わる仕事にもずっと関心がありました。チャレンジできるなら早い方がよいのでは、と考えて転職を決意しました。』

 

このように、どのような仕事がやりたいのかを明確に伝えましょう。

 

この時のポイントは、今の仕事の悪口にならないように気をつけることです。会社のマイナスな面をそのまま伝えると、『給与を改善する』『部署を移動する』『労働環境を改善する』といったように、待遇などを変更することを条件に引き留めに合う可能性もあります。

 

「別の業界に興味が沸いた」「別の企業で新たなキャリアを築きたい」といったように、何らかのポジティブな理由を挙げておけば、問題はないでしょう。

 

例文3:家庭の事情で退職するケース

次に、家庭の事情で退職することを決めたケースです。両親や家族の都合で、どうしても今の仕事を続けることが難しいような場合です。例えば、次のような伝え方です。

 

『両親が実家で飲食店を経営しているのですが、ここ最近父親の体調が悪く、店の経営が上手くいっていない状況なのです。そのため、私が店を手伝うために実家に帰ることにしました。勝手ではありますが3月末で退職させてください。』

 

このように、やむを得ない事情を伝えましょう。ただ、身内や家族のプライベートな部分ですので、全てを正直に伝える必要はありません。

 

例文4:会社への不平不満があった場合

会社への不平不満は、上司の気分を害してしまいますので、必ず避けましょう。また、不平不満がたまっている時には、ついつい言葉が荒くなってしまったり、今まで教育してくれていた上司への感謝の気持ちを忘れてしまいがちになります。

 

「お世話になりましたが…」などのように、退職理由を伝える際は上司を敬う言葉を入れ、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。さらに、不平不満を理由に退職する旨を伝えると、待遇を改善するからといった理由で、引き留めにあうことも考えられます。

 

NGな伝え方の例

「最近、残業が多いことや休日出勤をしていることから、体調がすぐれません。仕事中に判断能力が鈍っていると自覚することが多々あり、このままでは会社に迷惑をかけてしまうことも考えられます。そのため、誠に勝手ですが、○月末で退職させていただきます。」

「3年間営業の仕事に従事してきましたが、やりがいやおもしろみを感じることがありませんでした。また、ずっと成果を出せなかったことから、自分には営業が向いていないのではないかと感じています。そのため、誠に勝手ですが、○月末で退職させていただきます。」

 

例文5:人間関係の悪化が理由の場合

どの職場にも相性の合わない人がいるものです。人間関係に疲れてしまって、退職を決意することもあるでしょう。これも、上司の心証を悪くする可能性があります。また、上司が保身のために引き留めをすることも考えられます。

 

部下の人間関係を良好なものにすることもマネージメントの1つですから、人間関係を理由に退職することは、自身の管理能力を疑われかねないのです。そのため、部署の変更を打診されて、引き留めに合うことも考えられます。

 

人間関係の悪化も、退職理由として正直に言うのは避けた方が無難です。

 

NGな伝え方の例

「ここ半年ほど、○○さんと人間関係の悪化からコミュニケーションがうまく取れませんでした。パワハラのような言葉を投げかけられることも多く、精神的に辛い日々が続きました。そのため、誠に勝手ですが、○月末で退職させていただきます。」

 

もしも退職を引き留められた時の対処法

退職を伝えると、引き留められることも考えられます。この時の対処法としては、これまでの感謝を伝えつつも、断固として退職する意思を伝え続けることです。

 

退職を引き留められるのは、あなたのことを考えてではなく、会社の都合という場合もあります。退職者を引き留める主なケースとしては次の3点です。

 

  1. あなたが仕事で成果を出しており、退職すると利益に影響が出る
  2. 自分の管理能力を疑われることを恐れた上司の保身
  3. 退職は好ましいものではないという会社の考え方

 

こういった時、待遇の改善を打診されたり、「そんなことで辞めるなんてどこの会社に行っても通用しない」などと批判されたりすることもあるでしょう。ただし、退職する権利は民法によって認められています。もし、退職を受け入れてくれない場合には、上司のさらに上役や、人事部などに伝えましょう。

 

また、最終手段として労働基準監督署に相談することもできます。優遇されたり、批判されたりしても、揺るがない心を持つことが重要です。

 

面接時に前職の退職理由を聞かれた時の回答例

それでは、ここからは面接時に退職理由を聞かれた場合の回答例をご紹介します。
 

回答例1:人事制度に不満があった場合

人事制度に不満があった場合の退職理由です。業績を残したにもかかわらず、給料が全く上がらないようなケースです。

 

『前職では営業予算を達成しているのに3年間まったく給料が上がりませんでした。人事から正当に評価されていないのでは、とモチベーションが大きく下がることもありました。そのため、自分の成果が正しく評価される実力主義の企業で働きたいと考えるようになり、退職を決意しました。』

 

この時のポイントは、前の職場の悪口にならないような表現を選ぶことです。面接官に悪い印象を与えないようにポジティブな伝え方を考えましょう。

 

回答例2:職場の空気が合わなかった場合

次に、職場の空気が合わなかった場合の回答例です。自分の理想の働き方や仕事の進め方に対して、職場の雰囲気が合わなかったようなケースです。

 

『前職は営業の個人評価で、常に周囲のメンバーと競争しているような職場でした。もともとチームで仕事を進めていくのが好きな私は、馴染むことができませんでした。そこで、チームワークを重視する御社で働きたいと考えるようになり、前の職場の退職を決意しました。』

 

ポイントは、自分の理想の働き方を伝えて、「それと合わなかった」という流れで伝えることです。そうすることで、ポジティブな退職理由にすることができます。

 

回答例3:業績不振や会社都合の場合

業績不振によって会社が倒産し、やむを得ず退職するケースもあります。この時は、次のように退職理由を伝えましょう。


『残念ながら業績不振により、会社都合で退職いたしました。3年間勤務した会社ですので非常に残念ですが、学んできたことを御社で発揮したいと考えております。』

 
この時、業績不振の詳細は伝える必要はありません。「会社都合」というキーワードがあれば、面接官は理解できるからです。

 

円満退職のサポートを受けたい場合には

退職を伝えることだけに関わらず、円満退職のサポートを受けたい場合には、転職エージェントを利用しましょう。

 

転職エージェントでは、『あなたが希望する転職先の紹介』『履歴書の添削』『面接対策』といった、あなたの転職が成功するためのサポートをしてくれるだけでなく、円満退職のためのアドバイスをしてくれます。

 

転職エージェントによっては、退職する旨を代行して伝えてくれるといった場合もあります。また、本来転職エージェントは、あなたに最適な転職先を紹介するサービスを提供しています。円満退職だけでなく、本当に働きがいのある会社に転職する可能性も上がるでしょう。

 

まとめ

退職の意思をどのように伝えるかで円満に退職できるかが決まるケースもあります。転職後に前職の会社との付き合いがあることも考えられますので、できるだけ角を立てずに退職することは重要だと言えるでしょう。

 

円満退職のためには、

  1. 退職理由はポジティブなものにする
  2. 会社の批判を避ける
  3. 閑散期を避け、1~3ヶ月前に伝える
  4. 直属の上司に口頭で伝える

の4点を押さえるようにしましょう。

 

会社に不平不満があったとしても、礼儀として退職を伝える際には、感謝の意も同時に伝えるようにしてください。

 

また、自身で円満に退職する自信がないという方は、転職エージェントのサポートを受けるとよいでしょう。

この記事の執筆者
キャリズム編集部

転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。

本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。

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