転職するにあたって、退職理由を伝えるシーンが2回出てきます。
- 上司に退職を伝える時
- 面接時に採用担当者の質問に答える時
退職時には今の会社と後腐れないような退職理由を用意しておきたいですし、面接時の退職理由は、内容によって採用の可否も決まるような重要な項目です。
厚生労働省が平成28年に調査した『雇用動向調査結果の概況』によると、転職者の退職理由は下記のようになっています。
図:男性の退職理由(20代〜50代含む)

参考:平成28年雇用動向調査結果の概況
図:女性の退職理由(20代〜50代含む)

参考:平成28年雇用動向調査結果の概況
(3)転職入職者が前職を辞めた理由
平成 28 年1年間の転職入職者が前職を辞めた理由をみると、男性は「その他の理由(出向等を含む)」26.4%を除くと「定年・契約期間の満了」16.5%(前年 15.0%)が最も高く、次いで「給料等収入が少なかった」12.2%(同 10.5%)となっている。女性は「その他の理由(出向等を含む)」23.3%を除くと「定年・契約期間の満了」13.2%(前年 11.5%)が最も高く、次いで「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.3%(同 13.8%)となっている。
あくまで上記の退職理由はホンネの部分ですが、円満退職や採用を決めるためには、「今の人間関係がいや!」や「給料が低すぎる!」などのネガティブな退職理由もできる限りポジティブな退職理由に変換して伝えることがポイントです。
この記事では、円満退職や採用につながる退職理由と例文、退職を伝える際の注意点をご紹介します。
転職エージェントは3社登録がおすすめな理由と正しい選び方
転職エージェントを複数利用する際も、同じ領域で業務を展開するエージェントに登録しても意味がありません。例えば営業職で転職を検討している場合、まず登録すべきは大手で求人数を多数抱える『マイナビエージェント』や『doda』『type転職エージェント』のいずれか一つをまず選択。
「マイナビエージェント」や「doda」の両方に登録しても構わないのですが、どちらも総合的な職種を扱うエージェントですので、高確率で紹介される求人に被りが出てしまいます。
では、2社目のエージェントはどこにするかというと、『営業職の転職に強みを持つエージェント』です。
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とはいえ、営業職はどこの会社にもある最もポピュラーな職種ですので、比較検討すべき軸としては・・・
『行きたい業界に特化しているエージェント』
『自分の年代に近い求職者が集まっている』
の2軸になります。
この場合は、行きたい業界で選ぶなら・・・
不動産業界の営業職に転職したいなら『宅建ジョブエージェント』
IT業界の営業職に転職したいなら『レバテックキャリア』
コンサル業界の営業職に転職したいなら『ムービン』
広告業界の営業職に転職したいなら『マスメディアン』
を、私たちは提案します。
そして3社目の、自分の年代に近い求職者が集まっているエージェントですが、エージェントが抱える求職者も年代にはばらつきがあり、どの年代層が得意といった色があるので、最後に年代別に強いエージェントにも登録しておくと盤石です。
たとえば、
20代後半までの第二新卒であれば『ハタラクティブ』
29歳までの狭間の世代なら『U29JOB(ユニークジョブ)』
30代前半から後半の範囲であれば『パソナキャリア』
40代後半までであれば『ビズリーチ』
50代なら『JACリクルートメント』
が良いかと思います。整理するとこんな感じですね。
評判の良い各業界別・年代別のエージェントは「こちら」にまとめてありますので、ぜひ参考にして頂けますと幸いです。
この記事に記載の情報は2021年01月04日時点のものです
円満退職に繋がる理由3選とNG例|角の立たない例文つき
上手に退職理由を伝えるには、今の職場ではどうやっても実現できない内容にするのがポイントです。不満をなるべく言わないようにしつつ、引き止めにくい理由を考えていきましょう。
また、嘘をつくと罪悪感や後ろめたさを覚えるので、本音を100%伝えなかったとしても、本音に近い建前のほうが気持ち的に楽かと思います。
まずは、上司に時間を割いていただいたこと、会社にお世話になった感謝を伝えた上で、退職を切り出すようにしましょう。
実際の例文を交えながら6種類ご説明します。また、退職時に揉めてしまいがちなNG例文もご説明しますので、本音ではネガティブな退職理由がある方は要注意です。
スキルアップ・キャリアアップしたいなどのポジティブな退職理由
キャリアアップが目的で転職する人は多いので、よくある理由として伝えやすいでしょう。
「給料が低い」「やりたい仕事ができていない」など、本音ではネガティブな転職理由も変換すればスキルアップやキャリアアップと捉えることができます。
ネガティブな退職理由で上司に伝えてしまうと、「じゃあここをこうするから残ってよ」「転職してもどこもだいたい同じだよ」などと、引き留めにあう余地を与えてしまいます。
ポジティブな退職理由であれば、「本人がそう決めたならこれ以上は言えない」「頑張ってくれとしか言えないな」と、円満退職に繋がりやすいです。
スキルアップの転職での例文
お忙しい中、お時間を割いていただき、ありがとうございます。
急なことで大変申し訳ないのですが、○月に会社を退職したいと考えております。未熟で至らないことが多かった私を一人前に育ててくれた会社には感謝しかありません。
しかし、将来について改めて考えてみたところ、今の仕事を続けていくのではなく、新たな環境に身を置き、自分の能力をもっと高めていきたいという気持ちが強くなりました。
誠に身勝手ではありますが、よろしくお願い申し上げます。
未経験分野転職での例文
以前から、○○業界での仕事に興味を抱いていました。
今の仕事にやりがいや魅力を感じてはいるものの、○○業界に挑戦したいという思いは日に日に強くなっています。
将来のことを考えると、新しい仕事に挑戦できる最後のチャンスかもしれません。
誠に勝手ではございますが、○月に退職させていただきたく存じます。ご了承いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
家庭の事情による退職理由
結婚や親の介護、家業を継ぐこと、家族の転勤などを理由にしてもよいでしょう。家庭の事情などのやむを得ない退職理由であれば、上司も簡単には引き留められません。
時短勤務やテレワークなどの提案をしてくるかもしれませんが、退職の意思が固いとわかれば納得してもらえるでしょう。
しかし、いくら会社に退職を認めさせるためとはいえ、家庭の事情に関する嘘をつくのはおすすめしません。退職後に、いつどこで前の会社の人と会うかわからないので注意したほうがよいでしょう。
結婚が退職理由の例文
この度、私事でございますが〇月に結婚することとなりました。結婚後も会社を続けるか迷いましたが、家族を支えたいという気持ちが強く、誠に勝手ではございますが、〇月末に退職を考えております。
介護のための退職理由の例文
家族が高齢となり、介護のため(家業を継ぐため)実家に帰ることになりました。大変申し訳ありませんが、○月に退職をさせていただきたく存じます。
家庭の事情による退職理由の例文
夫(妻)が転勤により海外に行くことになりました。家族で話し合った結果、単身赴任ではなく家族全員で行くことになりましたので、誠に勝手ではございますが、○月での退職を考えております。
健康問題を理由にした退職理由
「長時間労働」など労働環境が悪く体を壊しかけている方は正直に体調不良を退職理由として伝えてください。ただ、自己判断だけでは上司も納得してくれないため、先に病院へ行き診断書をもらってきましょう。もちろん、治療の意味もあります。
症状が重くなってからだと意志力や判断力に支障が出てくるので、くれぐれも無理はしすぎないでください。
健康問題で退職する場合の例文
最近、体調がすぐれないことが多く、現在の担当している業務は、急に体調を崩したときに代わりをお願いできる内容ではないため、続けるのが難しいと考えています。
そのため、大変申し訳ありませんが、○月末に退職させていただきたく存じます。
【NG例】人間関係の悪化や会社の不満による退職理由
上でもお伝えしましたが、ネガティブな退職理由をそのまま伝えることはおすすめできません。「〇〇さんと相性が悪くて退職します」「会社の△△の方針が理解できないので退職します」などの理由は、そう簡単には受け入れてもらえず角も立ってしまうので、退職時の話題に出すこともNGです。
特に、本音では人間関係が悪くて退職する方も多いのですが、人間関係が悪化していることを無理やりポジティブな転職理由に変換することは難しいです。
上記の退職理由に該当しないようであれば、少し強引にでもポジティブな退職理由を作って良いでしょう。
例えば、退職するとなれば多少は転職先の求人を観覧しているはずです。少しでも今より良い条件の会社が見つかり、「こういう会社が良いな~」という思いがあれば、それをそのままキャリアアップやスキルアップの理由にして伝えていきましょう。
そうすることで、ご自身も嫌な思いで退職するのではなく、前向きな気持ちでの転職になっていきます。
転職面接時に退職理由を聞かれた時の模範解答と例文
上記では、退職時に上司に伝える退職理由をお伝えしましたが、転職活動を行う上で、面接時にも退職理由を聞かれることを忘れてはいけません。こちらでは、面接時に面接担当者に答える退職理由と例文をお伝えします。
【関連記事】
スキルアップなどのポジティブな理由での転職
スキルアップやキャリアアップなどのポジティブな理由での転職であれば、そのままポジティブな理由で退職したことを伝えていきましょう。
ただ、「前職ではそれは実現できなかったのか?」という疑問が出てきますので、それに対応できる理由を用意しておきましょう。
例えば、「前職では〇〇ができませんでした。でも御社では〇〇に関して積極的に取り組んでおり、自分のスキルアップを実現してくれると思いました。」などの理由であれば、退職理由+志望動機を伝えることができて説得力も非常に増します。
スキルアップのための退職理由の例文
前職では主に○○の業務を行っていました。業務を行っていくうちに、△△のスキルも身につけたいと考えるようになったのですが、前職ではそのような業務を行える部署がありませんでした。
御社の××では、△△の採用も積極的に取り組んでおられ、ぜひ自分のスキルアップと御社の貢献につなげたいと思い、転職を決意しました。
給料アップをための退職理由の例文
前職では、営業の新規顧客開拓を行っておりました。月の売上でも営業部トップを経験したことも1年で〇回あったのですが、社内の年功序列な風潮もあり、実績がそのまま評価に反映されることが少ないと感じておりました。
御社では、独自の評価基準を設けておられ、しっかり実績を出すことで御社に貢献しつつ、自分の評価を高めることができると感じましたので、転職することを決意しました。
実際はネガティブな理由での退職をポジティブな理由にした例文
何度かお伝えしていますが、ネガティブな退職理由をそのまま伝えることは印象が良くありません。しかし、実際のところ不平不満を持って転職する方も多いでしょう。
ネガティブな退職理由もポジティブな理由に返還したり、退職理由+αの説明をすることで説得力を持たせて退職理由を伝えることができます。
労働環境を改善したい場合の例文
前職では、月の残業時間が80時間を超えることも多くありました。私個人としては、できる限り効率的に業務を終わらせて成果を出すことが一番だと考えて仕事や提案を行っていましたが、長時間働くことが恒常的になっており、今の環境では改善できないと判断しました。
御社では、フレキシブルな働き方を推奨されており前職で、「効率的にかつ丁寧に仕事を終わらせる」と日々考えて仕事に取り組んでいた姿勢は、転職後も活かせると考えております。
人間関係が悪かった場合の例文
前職では営業部署に配属していましたが、個人の成果を第一に判断される部署でした。結果的に個人間の競争が高まり過ぎ、お互いが協力しあえない環境にありました。
前々職ではマネージメントに関わる仕事もしており、営業職で組織的に成果を上げていきたいと考えておりましたが、現在の環境では協力体制で成果を出すことは困難だと判断して転職を決意しました。
倒産や人員削減などの会社都合での退職理由
倒産や人員削減(リストラ)などの会社都合で退職した場合は、そのままの理由を伝えていきましょう。
ただ単に「会社の都合での退職です」だけだと物足りないので、「仕事は好きだった」「前職での経験は活かせる」などの+αを添えておくと良いでしょう。
人員削減での退職理由の例文
新型コロナウイルスの影響によって会社の経営不振による整理解雇を受けました。
仕事には不満もなく、誠実にやりがいを感じながら働いていましたが、同じ業界では今でも新型コロナウイルスの影響も大きいと考えたため、未経験の業界でも名のある御社を応募しました。
前職での○○の経験は業界を変えても活用して御社に貢献できると考えております。
職務経歴書での退職理由はわざわざ書かなくてよい
転職先に応募する際、履歴書や職務経歴書を提出しますね。ここでどんな退職理由を書こうか?と例文を探している方も多いかもしれません。しかし、結論を言えば、職務経歴書に詳しい退職理由を記入する必要はありません。
自分の都合で退職したのであれば『一身上の都合により退職』、リストラや倒産などの会社の都合『会社都合により退職』と記入しておけば問題ありません。
ただし、ここまでご説明したように、面接時に必ずと言って良いほど退職理由について詳しく聞かれます。面接対策として、必ず退職理由については答えられるようにしておきましょう。
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職歴
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平成25年
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4
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株式会社△△ 入社
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平成30年
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7
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会社都合により退職
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平成30年
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8
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〇〇株式会社 入社
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令和2年
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12
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一身上の都合により退職
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退職理由を伝える際に気を付ける6つのポイント
いざ、上司に退職について切り出そうと思っても、どのように伝えるべきなのか悩む方も多いでしょう。
あまり具体的な理由を伝えたくないものの、中途半端にごまかして引き留めにあってしまっても面倒です。
面接時に退職理由を伝える場合にも、嘘があると簡単に見透かされてしまいますし、マイナス印象に繋がります。この項目では、退職理由を伝える際のポイントを紹介します。
会社に対するネガティブな理由は避ける
上司や同僚からのパワハラやセクハラ、サービス残業や休日出勤による長時間拘束など、会社が原因で退職する場合、「どうせ辞めるんだから」と正直に不満を話したくなるかもしれません。
確かに正直に話すことで、気持ちがすっきりするかもしれませんが、退職がスムーズに進まなくなるリスクもあります。
例えば、職場の人間関係に不満があって辞めたいと伝えた場合、異動や転勤を提案されるかもしれません。給与に不満があると伝えて、昇給を提案されてしまったら、退職理由がなくなってしまいます。
ネガティブな退職理由を伝えた場合、解決策を提案されたり、改善を約束されたりといった引き留めをされてしまう可能性があるのです。
面接時も同じで、ネガティブな退職理由が目立つようでしたら、採用担当者に「ウチでも同様に不満を感じられるのでは…」と、良い印象は与えません。
基本的には、ネガティブな理由は避けたほうがよいでしょう。できる限りポジティブな退職理由に変えていきましょう。
嘘は付かない
多少の誤魔化しなら嘘も方便で通用するかもしれませんが、根本的な嘘は見透かされたり後からボロがでます。
特に転職活動での嘘は経験豊富な採用担当者に見透かされてしまいますし、いざ入社が決まったとしても、実際に働いた後に嘘だったことが分かり、悪い評価に繋がってしまいます。
ネガティブな退職理由はオブラートに包むべきですが、全くの嘘の退職理由を作り上げてはいけません。
志望動機や自分のキャリアプランなどと一貫性を持たせる
こちらも主に面接時ですが、退職理由を伝える時は志望動機や自分の願望に一致した話をすると採用担当者にも納得してもらいながら伝えることができます。
上の例文でもいくつか出しましたが、退職理由を伝える時には他に考えている志望動機やキャリアプランを合わせて考えてみましょう。
退職することがやむを得ない理由を伝える
上司による引き留めを避けたいのであれば、退職がやむを得ないことを納得してもらう必要があります。『新しく会社を立ち上げたい』『夢だった仕事に就きたい』などの理由であれば、上司も簡単には引き留められません。
また、『結婚で遠方に引っ越しをする』『家業を継ぐため実家に帰る』といった理由も、引き留めは難しいと考えるでしょう。
退職理由が弱すぎると、面接時にも担当者から『今の職場でもできることではありませんか?』と疑問を持たれることがあります。
『改善を提案したが受け入れられなかった』『前職では〇〇の業務ができなかった』など、退職せざるを得ない具体的な理由まであると説得力があります。
転職先は明らかにしない
退職理由と一緒に転職先も聞かれるかもしれませんが、具体的な名前などは出さないよう気を付けましょう。転職先について、会社に伝える義務はありませんし、伝えたことで余計なトラブルに発展するかもしれないからです。
上司によっては嫌がらせや引き留め目的で、転職先に連絡することもありえます。あなたの根も葉もない悪口であったり、勝手に内定辞退の連絡を入れたりするかもしれません。
転職先を伝えるメリットはほとんどありませんので、話すとしても内定をもらった会社がある程度にしておきましょう。
理由を伝えたくないときは『一身上の都合』で問題なし
上司によっては、会社の決まりだからといって、しつこく退職理由を聞いてくるかもしれません。適当な理由をこしらえておけばよいですが、面倒であれば『一身上の都合』で通してしまっても大丈夫です。
そもそも、法律上は会社を辞める際に退職理由を伝える義務はありません。民法627条では、雇用の解約について定めており、2週間前に解約の申し入れを行えば、自由に退職できるとされています。
また、労働法では、解雇の場合は『退職証明書』に、解雇理由の記載を‘使用者’に義務付けています。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用元:民法627条
(退職時等の証明)
第二十二条 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
引用元:労働基準法第22条
退職理由を伝える義務はありませんので、一身上の都合と答えるだけで問題ありませんが、会社によっては就業規則で決まっている、今後の会社経営に役立てたいと言われるかもしれません。
一身上の都合で押し通してしまっても問題ありませんが、当たりさわりのない範囲で答えるか、適当な理由を考えておいてもよいでしょう。
退職理由を伝える5つの手順と注意点

退職理由をうまく伝えただけで、円満に仕事を辞められるわけではありません。最低限のルールやマナーを押さえておかないと、余計なトラブルに発展してしまうことも…。
中には、会社の対する不満から辞めるときに、多少なりとも仕返しをと考えてしまうかもしれませんが、ぐっとこらえて、円満退職を目指しましょう。
退職の意思表示は2か月前までにする
業務の引き継ぎや代わりの人員の補充を考えると、退職予定日の2か月前には連絡をしておきたいところです。
民法上では、退職する2週間前までに連絡しておけば問題ありませんが、会社側からすると急に1人従業員がいなくなるのは困りもの。
いくら法律上許されるからといって、会社のことを考えると許可することはできませんよね。
また会社の就業規則に退職時期について明記している場合は、その期限に従うようにしましょう。しかし、就業規則に明記してある期限が不当に長い場合は、従う必要はありませんが、トラブルになる可能性もあります。
その場合は労働基準監督署や弁護士、社労士などに相談してみましょう。
【関連サイト】労働問題弁護士ナビ
繁忙期は避ける
円満退職を目指すなら、繁忙期近くでの退職は避けたほうがよいでしょう。
繁忙期は会社にとっては稼ぎ時ですので、戦力が抜けるのは痛いですし、引き継ぎや新入社員の育成に時間を割いている余裕はありません。
退職を伝えられた上司も「まさかこんな時期に…。」と、本来であれば了承したくても、会社のことや他の従業員の負担を考えて、認められない気持ちもわかるのではないでしょうか。
気持ちに余裕がなければ、認めるべきものも認められなくなってしまいますので、繁忙期は避けて退職を伝えましょう。
まずは直属の上司に伝える
退職の報告は、まず直属の上司に伝えるものです。間違っても直属の上司より、上の役職の方に伝えてはいけませんし、同僚や部下から退職が伝わってもいけません。
上司に退職を伝える際は、まずアポイントを取りましょう。就業中にいきなり退職を伝えられても困りますし、周りに人がいるデスクで伝えられても答えに困ってしまいます。
上司に時間を取ってもらい、会議室や個室など人がいない場所を確保したうえで退職を切り出しましょう。
上司に伝える際の注意点として、「○月〇日までに辞めさせていただきます。」というような、一方的な言い方はNG。上司の心証を悪くしないように注意しましょう。
また、上司にメールで退職を伝えてはいけません。しっかり対面で報告するようにしましょう。
上司に退職を伝える際のポイント!
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- メールはNG!しっかり対面で伝えよう。
- まずは直属の上司に退職を伝えましょう。もし上司が理不尽に退職を認めない場合は、さらに上の役職の人、もしくは人事に伝えましょう。
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退職願(届)の書き方には注意する
退職は口頭による伝え方でも問題ありませんが、言った言わないのトラブルを避けるためにも、退職願(届)を出すのが一般的です。自主都合退職の場合、起業や結婚といったどのような理由であっても、『一身上の都合のため』と記載するのがマナーといわれています。
中には、退職願(届)に一身上の都合と書くのを不可としている企業もあるようです。その場合は、当たりさわりがない程度に退職理由を記述しておきましょう。
会社都合による退職の場合、退職願(届)を提出する必要はありませんが、企業によっては提出を求めてくることがあります。
その場合に注意すべきなのが、『一身上の都合』とは記載しないことです。
一身上の都合としてしまうと、自主都合退職と判断されてしまい、失業手当を受け取れる時期が変わる、解雇予告手当が受け取れなくなるなどのデメリットがあるので、気をつけましょう。
転職先は在職中に決めてく
仕事を辞める際は、退職の理由を考えるとともに次の転職先を決めておくと良いでしょう。「退職してからじっくりと仕事を探そう」という発想は、よほどの勝算がなければ避けるべきです。
退職後は収入が途切れるので、預金を切り崩す生活をすることになります。潤沢な預金があるならまだしも、そうでなければ日に日に焦りが大きくなり、妥協して転職先を決めてしまうことにもなりかねません。
特別な事情がない限りは、収入源を切らすことなく、金銭的・精神的余裕を持った上で次の職場を決めましょう。
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まとめ
退職理由の伝え方1つで、円満に仕事が辞められるかどうかが変わってくる場合があります。お世話になった会社や上司に対して、失礼がないように伝えることが大切です。
労働環境がよくない会社に勤めているような場合でも、まずは社会人としてのマナーを守って、退職したい旨を伝えましょう。
退職理由を伝える際は、以下の4つのポイントを押さえておくことが大切です。
-
会社に対するネガティブな理由は避ける
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退職することがやむを得ない理由を伝える
-
転職先は明らかにしない
-
理由を伝えたくないときは『一身上の都合』と伝える
できる限り、上司の引き留めにあうのを避けたいという場合は、『例文付き|円満退職のための上手な退職理由5選』を参考にしてみてください。
また転職エージェントを利用すれば、転職活動だけでなく、退職についてもサポートしてくれるためおすすめです。