転職活動の際に、面接で一番聞かれて困るのは、なんといっても転職理由。
転職する理由は人それぞれですが、やはりネガティブなものが多いのではないでしょうか?
そういったネガティブな理由のときは、正直に伝えたほうがよいのか、どんなふうに伝えれば好印象を与えられるのか悩んでしまいますよね?
この記事では、面接官に好印象を持ってもらえるような転職理由の伝え方を、理由ごとに紹介します。
転職エージェントは3社登録がおすすめな理由と正しい選び方
転職エージェントを複数利用する際も、同じ領域で業務を展開するエージェントに登録しても意味がありません。例えば営業職で転職を検討している場合、まず登録すべきは大手で求人数を多数抱える『マイナビエージェント』や『doda』『type転職エージェント』のいずれか一つをまず選択。
「マイナビエージェント」や「doda」の両方に登録しても構わないのですが、どちらも総合的な職種を扱うエージェントですので、高確率で紹介される求人に被りが出てしまいます。
では、2社目のエージェントはどこにするかというと、『営業職の転職に強みを持つエージェント』です。
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とはいえ、営業職はどこの会社にもある最もポピュラーな職種ですので、比較検討すべき軸としては・・・
『行きたい業界に特化しているエージェント』
『自分の年代に近い求職者が集まっている』
の2軸になります。
この場合は、行きたい業界で選ぶなら・・・
不動産業界の営業職に転職したいなら『宅建ジョブエージェント』
IT業界の営業職に転職したいなら『レバテックキャリア』
コンサル業界の営業職に転職したいなら『ムービン』
広告業界の営業職に転職したいなら『マスメディアン』
を、私たちは提案します。
そして3社目の、自分の年代に近い求職者が集まっているエージェントですが、エージェントが抱える求職者も年代にはばらつきがあり、どの年代層が得意といった色があるので、最後に年代別に強いエージェントにも登録しておくと盤石です。
たとえば、
20代後半までの第二新卒であれば『ハタラクティブ』
29歳までの狭間の世代なら『U29JOB(ユニークジョブ)』
30代前半から後半の範囲であれば『パソナキャリア』
40代後半までであれば『ビズリーチ』
50代なら『JACリクルートメント』
が良いかと思います。整理するとこんな感じですね。
評判の良い各業界別・年代別のエージェントは「こちら」にまとめてありますので、ぜひ参考にして頂けますと幸いです。
ビジネスパーソンの転職理由
ビジネスパーソンが転職しようと思うのは、どのような理由からでしょうか。以下は、doda(デューダ)が行なったアンケートの集計結果です。

(引用元: doda(デューダ)・転職理由ランキング2018<総合> )
アンケートは、2017年4月~2018年3月に転職活動を行なった約8万人のビジネスパーソンに対して行なわれています。
なお、上位の転職理由は、前年度と変わっていません。それ以外では、労働時間や給与に対する不満が全体的に高まっています。
本音で伝えたほうがいい転職理由・言い替えたほうがいい転職理由
転職理由のなかには、本音をそのまま言ったほうが面接官に好印象を与えるものがあります。もちろん、そのまま言わないほうがいいものや、言ってしまうとマイナス評価になってしまうものも。
以下は、その具体例です。
本音で伝えたほうがいいもの
- キャリアアップしたい
- 専門知識・技術を習得したい
- 会社が倒産した
- リストラされた
キャリアアップや技術の習得といったポジティブな理由であれば、そのまま伝えても大丈夫です。
また、倒産やリストラは、経営者への恨みが言葉や表情にあらわれなければ、伝えてもまったく問題ありません。
言い替えたほうがいいもの
- 残業が多い/休日が少ない
- 給与に不満がある
- 社風が合わない
- 将来性が不安だった
前の会社への不満は、ポジティブな言いかたに変換したほうがよいです。ネガティブな印象を与えないよう気を付けます。
これらが転職の理由だと、主体性のない人間だと思われてしまいます。転職理由はほかにあり、出産やパートナーの転勤はあくまでキッカケであると、面接官に伝える必要があります。
伝えないほうがいいもの
- 人間関係でトラブルがあった
- 病気やケガ
- 仕事に疲れた
これらの理由は、転職先でも同じことが起こると思われてしまうため、伝えないほうがよいでしょう。
転職理由別|好印象を与える伝えかた
キャリアアップしたい
まず具体的な動機を述べます。次に、職歴やスキルを新しい仕事でどう活かせるのかをアピールします。新しいことに挑戦する意欲と、今までのキャリアを捨てる覚悟を面接官に伝えることが大切です。
専門知識・技術を習得したい
前の会社ではできなかった理由と、専門知識・技術を習得することがこれからのキャリアにどう活かせるのかを伝えます。具体的に説明すればするほど、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
会社が倒産した・リストラされた
倒産やリストラは、いち社員の力ではどうにもならないことです。ですから、隠すことも卑下することもありません。働く意欲をアピールし、ポジティブな印象を与えましょう。
自分が不利になったり嘘と見抜かれたりする転職理由は伝えない
転職したい理由の本音が、専門知識・技術を習得したいであれば問題ないのですが、ほかの本音を隠すために「スキルアップしたい」と言ってしまうのは危険です。
なぜなら転職によって専門知識や技術を習得したいと本気で考えているわけではないので、「なぜ転職によって習得できると思ったのか」や「転職せずに、夜学などで習得できないのか」「何年で習得するのか、習得した後、また転職するのか」といった質問に答えられないからです。
逆に言うと、本気でスキルアップしたいと思っていても、上記のような鋭い質問に答えられないようなら、面接官に伝えないほうがよいですし、すらすら答えられるなら、たとえウソの転職理由だったとしても問題ありません。
「上司との連携が取れなかった」これは意外に思われるかもしれませんが、実は転職理由にしてはいけないフレーズです。
というのも、転職サイトや書籍などで、上司からのパワハラが理由で転職する際に、転職理由としてこの「上司との連携が取れなかった」というフレーズを使うように書かれているからです。
このことは、仕事に熱心な面接官なら知っていますし、そうでなくても、面接した人たちがよく口にするので聞き慣れています。
そもそも自分が考えた言葉ではないので、どこか軽い、ウソくさい印象はどうしても拭えません。
そういった悪印象を覆すだけの質疑応答ができれば問題ありませんが、このフレーズによほどこだわりがない限りは、別の理由にしたほうがよいでしょう。
ちなみに、「残業が多い、休日出勤が多い」の言い換えとしては、「仕事が忙しく、自分の時間が取れなかった」が定番です。もはや使い古されたフレーズなので、面接官は聞き飽きています。
面接官に本音を伝えられない場合は、転職サイトや書籍の文言をそのまま使うのではなく、自分で考えた言葉で伝えたほうがよいのです。
なお、オリジナルの転職理由を考えたときは、実際の面接で使う前に、転職エージェントにアドバイスをもらうと完璧です。
転職エージェントに相談しよう
転職理由などの相談は、以下の転職エージェントがおすすめです。
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▶ ITに強い転職エージェントを比較して転職を有利に進めるコツ
リクルートエージェント
業界最大手の転職エージェント。
圧倒的な求人数はもちろん、エージェントの人数も多いサービスです。
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パソナキャリア
パソナが運営する転職エージェント。
転職支援のプロがキャリアカウンセリングを行ない、最適な求人企業を紹介するサービスです。
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doda(デューダ)
人材サービスの老舗パーソルキャリア株式会社(旧・インテリジェンス)が運営する、転職希望者と企業をさまざまな手段でマッチングさせるサービスです。
転職のプロが非公開求人を紹介してくれるエージェントサービスと、企業からダイレクトにオファーをもらえるスカウトサービス、ほかにも、メールやイベント、診断・ツールなどがあります。
▶doda(デューダ)
まとめ
転職活動のメインとなるのは、やはり面接です。
そのなかで最も難しいのは、転職理由の質疑応答といわれています。
説得力のある転職理由を考え、転職エージェントと対策を練れば、きっと面接官に好印象を与えられるはず。
この記事があなたの転職活動の一助となれば幸いです。
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