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【現役が語る】行政書士の平均年収と行政書士が年収アップを目指す方法

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よく、インターネットで「行政書士では食べてはいけない」という情報を見ることもあります。しかしこの情報が、兼業をしている方も含めるのか、含まれている方の場合は他の仕事の分の年収も含まれているのかなどの詳細がわかりません。

 

従って、行政書士=食えない仕事と単純に判断するのは間違いです。むしろ、兼業する方もいれば・専業している方もいるという多種多様な働き方ができるのが行政書士の魅力の一つです。

 

はたしてその噂は本当なのか検討するとともに、高収入をめざすための具体的な方法について紹介していきます。

 

 

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この記事に記載の情報は2021年04月26日時点のものです

現役行政書士が語る!行政書士の平均年収

具体的な行政書士の平均年収はいくらぐらいなのでしょうか。せっかく苦労して取得した行政書士でも、年収が低いようであれば、登録後数年で行政書士として成功するのを断念せざるを得ません。

 

成功する行政書士の平均年収は600万とも言われております。しかし、一言で「行政書士」といっても働き方は千差万別です。行政書士一本で仕事をしている人もいれば、副業としてやっている人もいます。

 

他士業と平行して業務をやっている人もいます。むしろ、純粋に行政書士業務だけをやっている人の方が少ないかもしれません。

 

そこで実際の行政書士としての年収はいくらぐらいなのか、

 

  1. 日本行政書士会連合会が公表している平均報酬
  2. 行政書士の求人

 

2つの視点から行政書士の年収を推定してみましょう。

 

日本行政書士会連合会の公表結果からの推測

行政書士が業務を行う際には、行政書士は自由にその価格(報酬)を設定することができます。しかし、依頼者からすれば自分に提示された報酬が妥当かどうかを確認する術がありません。

 

そこで、日本行政書士会連合会では行政書士法の規定に沿って5年に一度、行政書士の報酬に関するアンケートを取り、その結果を公表しております。現時点では、令和2年度に実施されたアンケートが最新版となっております。

 

引用元:日本行政書士会連合会

 

上記調査結果を見ると、地域にもよりますが、中には平均報酬が十数万を超える業務もありますが、一方で報酬が数万円の業務もあることが分かります。また上記調査結果の通り、行政書士の業務は細かく分類すれば410種類にも分類され(かつ取扱う書類の種類は1万以上と言われております)、この業務をすべて網羅することは厳しいでしょう。

 

うまく高報酬の業務に絞って、業務を行い、顧客を多く受注できれば年収アップが期待できますが、そうとも限りません。これから行政書士を始めようとする人や何のコネもない人にとっては、周りの行政書士はいわば「ライバル(商売敵)」でもありますからなかなかうまく行きません。

 

大卒のサラリーマン1年目の年収が350万と仮定した場合、月単位で換算すると毎月5件以上、新規の顧客を獲得するなどして、報酬が発生する業務を行わなければ、大卒のサラリーマン年収を超えることは難しいでしょう。

 

上記調査結果が指し示すとおり、他士業に比べ、1件あたりの報酬の低さが「行政書士は食えない」と言われている所以の一つといえます。

 

 

 

求人サイトから見える行政書士の平均年収

もう一つの方法としては、行政書士に関する求人サイトの要項欄(年収や月収など)から、おおよその年収を推測することができます。

 

比較的行政書士の求人が多く見つかる「求人ボックス」によれば、

 

  • 正社員の場合の平均年収  : 400万円
  • アルバイトの場合の平均時給:  973円
  • 派遣社員の場合の平均時給 : 1,424円

 

とのことです。

 

しかし上記調査結果は、行政書士事務所ではなく会社など、必ずしも行政書士の資格が必要ではない場合も含まれているようです。行政書士事務所の場合の月収は18-25万で応募を出していることが多く、他企業と比べ格段に年収(月収)が高いとはいえなさそうです。

 

 

行政書士と他士業と比べた場合の年収

では、他士業と比べた場合の年収はどうなのでしょうか。順に見ていきましょう。

 

弁護士の平均年収

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によれば、弁護士の平均年収は約720万となっております。しかし、日本弁護士連合会の調査よれば、年収が200万未満に満たない弁護士もいれば、1億を超える弁護士もいます

 

引用元:日本弁護士連合会|弁護士の活動状況

 

弁護士として働くためには、大手の法律事務所に勤務する、小さな法律事務所に勤務するといった方法があります。また行政書士と同様、企業の法務部に就職する弁護士も最近は増えてきています。

 

多種多様な働き方があるという点では、弁護士と行政書士は似ている所があるともいえます。しかし、厚生労働省や日本弁護士連合会、日本行政書士会連合会の調査結果を照合すると、少なくとも年収という点では行政書士より弁護士の方が年収が高いということは間違いないようです。

 

 

 

司法書士の平均年収

司法書士白書』によれば、司法書士の平均年収は450~600万前後といわれております。これは、冒頭でもお伝えした(成功した)行政書士の平均年収と大差はありません。また、業務毎の平均報酬を見ても、

 

  • 不動産関連の登記ですと、数万円前後
  • 会社関連の登記ですと、数万~数十万円前後

 

であることが多いです。

 

引用元:日本司法書士会連合会|報酬アンケート結果(2018年(平成30年)1月実施)

 

この業務毎の平均報酬も、行政書士業務と対して差はありません。試験の難易度からすれば、むしろ何年もかかって司法書士に合格するより、行政書士の試験に早く合格した方が合理的かもしれません。

 

※噂に聞いた話ですが、司法書士業務より行政書士業務の方が、実際に現場などで調査をしなければならないことも多く、費用対効果という面では司法書士の方が優れているという見方もあるようです。

 

公認会計士・税理士の平均年収

厚生労働省の『令和元年賃金構造基本統計調査』によれば、公認会計士・税理士の平均年収は約680万です。厚生労働省の調査では、公認会計士・税理士と一緒に分類されており、純粋な公認会計士や税理士業務のみをやっている方の年収は公表されていないようです。

 

社会保険労務士の平均年収

社会保険労務士の年収に関する正確な調査結果は公表されていないようです。しかし厚生労働省の調査結果では、会社に勤務している社会保険労務士の平均月収は40万前後という調査結果が出ており、通常の無資格者の勤務より高給であることは間違いないようです。

 

これらの調査結果は、あくまで「平均値」を示すものにすぎません。弁護士の平均年収でも述べたとおり、年収がサラリーマンより低い人もいれば億を超える人もいます。しかし一方で、行政書士が他資格より儲かるという事案もあまり多くありません。

 

せっかく苦労して行政書士に登録した訳ですから、できるだけ多くの収入は得たいことでしょう。では、どうやれば行政書士としての年収があがるか具体的に検討してみましょう。

 

 

行政書士がキャリアアップして年収をあげるための方法

自分の方針を決めましょう

まずは自分がどのような行政書士となるか方針を決めましょう。具体的には、

 

  • 許認可申請など何か特化した行政書士となるか(「狭く深くやるか」)
  • ある程度幅広くやれる行政書士となるか(「広く浅くやるか」)

 

を選択する必要があります。

 

どちらかが正解、どちらかが間違いという訳ではありません。前者であれば、他の行政書士ですら音を上げそうな依頼を受けることも出来、報酬アップにもつながります。後者であれば、幅広い顧客から仕事を受注することが出来ますので、これも報酬アップにつながります。

 

どちらの方針かが決まっている場合は、例えばそれぞれの特色に応じた事務所に就職するようにしましょう。

 

方針が決まっていない場合は幅広く!

まだ方針が決まってない方や初心者の方はまずは後者の道をオススメします。今後AIの普及などで、どこまで行政書士の業務が変化するか分かりませんし、様々な業種を経験することで、自ずと自分の適正分野も見つかることでしょう。

 

また、それ以外にも専業としてやっていくか、他の仕事と兼業してやっていくかも重要です。行政書士には、法律上副業規定の禁止はありません。従って、他業務と平行して行政書士業務を行っている方がたくさんいらっしゃいます。

 

地域によって差はありますが、むしろ行政書士業務(つまりは法律上行政書士しかやれない仕事)だけやっている方のほうが少ないかもしれません。例えば、法律事務所の事務員として勤務しつつ、行政書士業務をやられている方や、相続・終活に関するセミナーを開催しつつ相続手続きの代理業務をやられている方もいらっしゃいます。

 

検討すべき行政書士業務

では、次に、何の業種をやりたいか分からない人・決まってない人のために、新規参入の方でも充分に顧客獲得ができる業種をピックアップしてみましょう。

 

相続・後見人関連(くらしに関する業務)

  • 相続手続に必要な相続人の調査や書類の取り寄せ、代理、相談。
  • 登記関連を除く、金融機関などへの書類提出・代理・相談。
  • 遺産分割協議書の作成
  • その他、終活・成年後見人に関する相談 など

 

1件あたり●万円といった固定報酬ではなく、亡くなられた方の財産の何%を報酬として設定することがほとんどであり、他業種に比べて高報酬が狙えます。相続に関する諸手続きは、亡くなられた方のご家族がやられることも多いです。

 

しかし素人の方では難しいところもあり、最近は、金融機関などでは専門家を紹介するサービスを行っているところも少なくありません。

 

ドローン飛行の許可申請(許認可業務)

主な業務内容:ドローンを使用して空撮する場合などの許可申請

 

ドローンは無造作に使用できる訳ではありません。例えば、夜間飛行やドローンと人・建物の距離が30メートル未満の飛行を行う場合には事前に国土交通省への許可申請が必要になります。

 

ドローンの許認可については、ドローン自体が2010年以降に急速に広まったという背景もあり、ドローン関連の業務を行っている行政書士は少なく、充分なチャンスがあるといえます。

 

会社設立・契約書作成・その他コンサルタント業務(ビジネス関連)

会社を設立するには、まず定款という会社の基本ルールを作る必要があります。定款作成は行政書士の得意分野の一つです。定款はよほどのことがない限り、一度作成してしまえばそれで終了です。

 

しかし、会社と友好な関係を築き、会社の日常業務で発生する契約書の作成や、様々な知識や経験を生かしてコンサルタント業務を行うことができれば、定期的に報酬を取得することができます。

 

 

行政書士が転職して年収アップを目指すためのオススメ転職エージェント

上記で紹介した通り、方針ややりたい業種が決まったら自分で事務所を構えるのも方法の一つです。ただし、その業種を中心に展開している企業あるいは事務所に就職するのもポイント。

 

これらの企業や事務所は比較的、従業員が何十人・何百人といることも少なくなく、個人事務所に比べて経営がしっかしており知識や経験だけでなく、年収アップにもつながります。

 

就職するといっても無造作にインターネットで検索するのではなく、転職エージェントに登録するのが合理的かつ有効な手段といえます。企業によっては、「行政書士としての業務は行えるが、行政書士としての登録はできない」企業もあります。

 

就職した後で、思いも寄らないデメリットに遭遇するよりかは専門のエージェントに登録・相談しておくべきでしょう。

 

MS-JAPAN

MS-JAPAN』は数ある転職サイトでも、士業や法務部門など管理部門に特化したサイトです。行政書士に特化している訳ではありませんが、ビジネス関連の行政書士業務を検討している方は、是非登録することをオススメします。

 

専任のキャリアアドバイザーが付き、転職活動中から入社後もサービスを継続してくれるのも魅力の一つです。

 

ジャスネットキャリア

ジャスネットキャリア』は、どちらかといえば税理士や公認会計士など会計業務を中心とした転職サイトです(法務に関する情報もありますが、数は多くありません)。

 

しかし、会計帳簿の作成は行政書士の業務の一つですし、様々な士業の中でも税理士・公認会計士は最も業務展開に力を入れている士業です。

 

会計業務や帳簿関連など、数字に強いあるいは興味のある方はぜひ登録してみてください。

 

JAC Recruitment

JAC

JAC Recruitment』は外資系の会社が運営する転職サイトです。

 

日本の企業だけでなく、外資系企業にも掲載されているのが大きな特徴です。管理部門を中心とした求人が多く掲載されておりますが、求人を検索する際に「金融機関」「コンサルティング・事務所」など業種ごとに検索できるのもメリットといえます。

 

また、会社での教育もしっかりと行っており、転職コンサルティングの評判も上々です。

 

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Q2. あなたの年齢は?
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まとめ

行政書士=食えない資格という情報もありますが、それは誤った情報です。確かに統計上は他士業に比べ平均年収は低いという調査結果もあります。しかし、自分の特徴や強みを活かした業種を見い出せば、年収アップにもつながります。

 

年収アップを目指すためには、無造作に行動するのではなく、まず企業や事務所に就職して、じっくりと知識・経験を身につけることが大事です。その為にも、激選された転職サイトを活用しましょう。

 

この記事の執筆者
キャリズム編集部

転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。

本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。

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