ベンチャー企業への転職を成功させるためには、どんな失敗のリスクがあるのかを事前に把握しておくことが大切です。
どの業界に転職するにしても情報収集は必要ですが、特にベンチャーへの転職では情報収集が成功のカギを握ります。何故なら、ベンチャーへ転職を志望する場合、憧れや仕事への熱意が動機として挙げられることが多く、他の業界よりも理想と現実の差が生まれやすい からです。
- 「ベンチャーに行けば自分の能力を活かせる!」
- 「新しい事業を起こしているベンチャー企業で働くことに憧れる」
- 「ベンチャー企業ってかっこよさそう」
そういった動機で転職しようとしている人こそ、しっかりとした情報収集を行い、本当に自分が働きたい職場なのかどうかを知っておく必要があります。ベンチャー企業に憧れて転職を志望する人は多いですが、転職で失敗する人の割合が大きいことも事実です。
この記事では、ベンチャー企業への転職で失敗する人が多い理由と、失敗する原因別の対処法、転職すべきではない企業の特徴に加え、転職を成功させる秘訣をご紹介します。
転職エージェントを複数利用する際の正しい選び方とは?
転職エージェントを複数利用する際も、同じ領域で業務を展開するエージェントに登録しても意味がありません。
例えば、営業職で転職を検討している場合、まず登録すべきは大手で求人数を多数抱える『マイナビエージェント』や『doda』『type転職エージェント』のいずれか一つをまず選択。
「マイナビエージェント」や「doda」の両方に登録しても構わないのですが、どちらも総合的な職種を扱うエージェントですので、高確率で紹介される求人に被りが出てしまいます。
では、2社目のエージェントはどこにするかというと、『営業職の転職に強みを持つエージェント』です。
- 2社目以降の選び方を確認する
-
とはいえ、営業職はどこの会社にもある最もポピュラーな職種ですので、比較検討すべき軸としては・・・
『行きたい業界に特化しているエージェント』
『自分の年代に近い求職者が集まっている』
の2軸になります。
この場合は、行きたい業界で選ぶなら・・・
を、私たちは提案します。
そして3社目の、自分の年代に近い求職者が集まっているエージェントですが、エージェントが抱える求職者も年代にはばらつきがあり、どの年代層が得意といった色があるので、最後に年代別に強いエージェントにも登録しておくと盤石です。
たとえば、
- 20代後半までの第二新卒であれば『ハタラクティブ』
- 29歳までの狭間の世代なら『U29JOB(ユニークジョブ)』
- 30代前半から後半の範囲であれば『パソナキャリア』
- 40代後半までであれば『ビズリーチ』
- 50代なら『JACリクルートメント』
が良いかと思います。整理するとこんな感じですね。
評判の良い各業界別・年代別のエージェントは「こちら」にまとめてありますので、ぜひ参考にして頂けますと幸いです。
この記事に記載の情報は2021年04月14日時点のものです
ベンチャー企業への転職が失敗する7つの理由
ベンチャー企業への転職が失敗するのは、事前の情報収集や業界知識の不足が原因であることがほとんどです。
以下ではベンチャー企業への転職が失敗する理由についてご説明します。
理由1:ベンチャー企業の成長ステージを意識していなかった
一口にベンチャー企業といっても、成長ステージによって特徴が大きく異なります。
ベンチャー企業は大まかに次の段階を経て成長していきます。
- スタートアップ・アーリーステージ
- 成長段階
- 上場前後
- メガベンチャー
1の段階は最も倒産のリスクが高く、給料が安定していないものの、ストックオプション制度があると上場時に得られるメリットが最も大きい特徴があります。
4に近づいていくほど事業が安定したり、制度が整ったりしますが、ストックオプションの利益を得られる可能性や役員になるチャンスがなくなっていきます。
すでに実力があり、これから儲かる企業を目利きできるのであれば、1を狙っても良いかもしれませんが、安定性や制度の手厚さを考えると4に近い企業を狙っていったほうが良いでしょう。
会社の業績が上がらない
ベンチャー企業の中には成功して規模が大きくなっていくものもあればその逆もあります。経営が安定している大手企業に比べて倒産のリスクも高いので、最悪の場合職を失ってしまうことも考えられます。
「魅力的な会社だし、これから伸びると思っていたのに全く業績が上がらず不安ばかり」というような失敗談も少なくありません。
理由2:社長の人柄だけで転職を決めてしまった
ベンチャーの社長は個性的で魅力的な人が多くいます。
「この社長のもとにいれば成功できそう」と思い転職を決める人もいますが、よっぽど人を見る目があるわけでないなら社長の印象を決定打にしないほうがよいでしょう。
シェアや財務諸表(上場していれば)をチェックしたり、その企業が他の企業よりどんな点で優れているのか説明できる程度には下調べしたりしておきましょう。
理由3:前職での価値観を捨てきれなかった
例えば前職が大企業だと、前職では当たり前にあった仕組みや制度がなくカルチャーショックを覚えることがあります。大企業では当たり前だったことが、ベンチャーでは当たり前でないというのは大いにあることなのです。
事前にどんなギャップがありそうか下調べし、入社後に後悔しないようにしておきましょう。
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理由4:イメージで転職を決めてしまった
上記のイメージは確かに間違ってはいません。間違ってはいませんが、転職先が抱いていたイメージと同じかどうかは別問題です。スキルや経験が身につく仕事を任せてもらえないかもしれませんし、想像以上にハードワークかもしれません。
想像していた仕事内容と違った
成長段階にあるベンチャー企業だと、事務作業などの総務的な仕事も社員それぞれが担当しなければならないことがあります。¥そういった雑多な仕事に追われ、「想像していたような仕事内容と全然違う!」と感じる人は多いようです。
逆に事業が軌道に乗って成功している企業では分業制が整えられ、決まった仕事しかできずに「もっと色々な仕事ができると思った」というような不満が生まれることがあります。
想像していた仕事内容と違った、というのはベンチャー企業へ転職した人からよく聞かれる言葉です。
理由5:実際の労働時間を確認していなかった
スタートアップ企業ではビジネスを軌道に乗せるために必死に働く必要があります。スタートアップは夢もありますが、よい面だけでなく長い労働時間など、実際にどんな苦労があるのかも事前に確かめておきたいところです。
特に成長段階にある企業では個人が担当する仕事量が膨大になるケースがあります。成長段階にあるということは、まだ軌道に乗ってはいないという事でもあり、会社を軌道に乗せるためには社員が一丸となって『頑張る』必要があります。
ベンチャー以外の企業なら、「今日はここまででいいか」ということができますが、成長段階のベンチャー企業だとそうはいかないことも多いのです。顧客の開拓から資金調達、新しいシステムやサービスの開発など、ベンチャー企業ではやらなければならない仕事が尽きません。
理由6:社長・上司と合わない
トップとの距離が近いだけに、社長と価値観や考え方が合わなければどんどん働きにくくなっていきます。インターネットに情報が載っていれば事前にチェックしましょう。最近ではFacebook や Twitterを利用し、情報発信している社長も少なくありません。
また、ベンチャー企業は社員数もそこまで多くなく、上司との距離が近いことが多いです。社長クラスの人たちと一緒に働けることはベンチャー企業の良い点でもあるのですが、そういった上の人たちと上手くいかなかった場合に生じるストレスも大きくなってしまいます。
少数精鋭で事業を進めるベンチャー企業だからこそ、そこで働いている人との相性が悪いとその他の企業に比べて働きにくくなってしまいます。
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理由7:転職先の社風に合わない
仕事の内容やスキルなどがご自身に合っていたとしても、社風が合わない場合には、毎日の出勤がストレスになる可能性があります。例えば、内向的な人が体育会系のノリが強いIT企業に就職した場合などが挙げられるでしょう。
挨拶は全力、先輩への気遣いは必須などをストレスに感じる人も少なくないですよね。
一度、職場見学をしてみるなどして転職前に社風を掴んでおくとよいでしょう。
理由8:自己分析がきちんとできていないから
自分の強みだけではなく志向性もしっかりと認識しておかないと、実際に入社してから「思っていたのと違う」と感じてしまう可能性があります。
まだ立ち上げて間もないベンチャー企業の場合は、いろいろな制度や仕組みが整っていないことも少なくありません。
実際にやりたいと思っていることと、やらなきゃいけない業務・任される役割が、ベンチャー企業だと同じになるとは限らないのです。
ベンチャーという響きにつられて、自身がやりたいと思っていることを都合よく解釈してないか、よくよく考えてみましょう。
失敗しないベンチャー企業の選び方|ダメベンチャーに共通する7つの特徴

ベンチャーは玉石混交です。
ここでは転職を避けたほうがよい企業の特徴をご紹介します。
特徴1:提示された年収が高すぎる
労働者を釣るために高い年収を求人に提示しているケースです。この場合の提示額は基本給+残業代になっているため、一見金額が大きくても、労働時間で割ると大したことなくなります。むしろ損なこともあるのです。
さらに裁量労働制という仕組みがあります。この制度があると残業しても給料には反映されないので、終わりそうもないノルマを課される雰囲気があるなら要注意です。
特徴2:スキルや経験が身につかない
べンチャー企業は裁量の幅が広いため、経験を蓄積しやすい面もあります。しかし、任せてもらえる仕事が誰にでもできるような仕事で将来性がないようだと後々困ります。
面接時にどんな仕事を任せてもらえるのか確認し、事前にギャップを埋めておくようにしましょう。
特徴3:社員がいきいきとしていない
面接に行ったときなど、社員の表情もあわせて確認しておきましょう。利益が上がっていないと働いている人たちの表情に陰りがあったり、疲れきった雰囲気をしたりしています。
社内の様子は経営がうまくいっているかどうかを反映しています。どうしても個人の感覚に依存してしまいますが、チェックしておいたほうがよいでしょう。
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特徴4:大量採用をしている
求職者を大量に採用し、過酷な業務について来れた人だけを使い続ける方式です。このような企業は年間を通して求人を出していることが多いので、どのぐらいの頻度で求人が出ているかもあわせてチェックしてみてください。
特徴5:実力や目的に合っていない
ベンチャーは成長ステージごとに欲しい人材が異なります。スタートアップ段階ではなんでもできる人が欲しいので、現段階で実力があり自分で仕事を作っていける人でないと厳しいでしょう。
例えば新卒や第二新卒など、経験が浅いけどベンチャー志向の人は、メガベンチャーなど待遇や教育制度が整っている企業で数年修行したほうが、長い目で見てプラスになるでしょう。
特徴6:出口戦略がない
ちょっと聴き慣れないかもしれませんが、例えばサービスがあっても、それを販売し、利益を得る先がない状態のことを指します。ベンチャー企業にありがちなのは、世の中にない新しいプロダクト(製品やサービス)を生み出し、資金調達はうまく行っても、それをうまく販売できない、顧客がいないケースが非常に多いです。
販売先がないということは、市場が小さかったり、誰も求めていないということですので、どんなにいいモノを作って世に出しても本末転倒なのは、一般的に考えたら誰でも分かることのハズですが、一心不乱にサービスを追い求めいている技術肌であったり、夢みがちな社長さんはそれに気がつきません。
多少意識はあったとしても、それをうまく形にできない経営者の場合、とにかく目先の売り上げをなんとかしないとと考えるようになり、自転車操業のようなことをやり始めてしまいます。
どんな物を作っているのかは皆気にするのですが、販売先まで聞いて判断するのが良いかと思います。
特徴7:ベンチャーキャピタルやファンドからの巨額融資を受けている
これは人によって意見が別れるところかもしれませんが、ベンチャー企業系のニュースでよくある『●●億円の融資を受けた』など。他企業がその事業に興味を持って、数年後のリターンを見込んでの投資ですから、一見将来有望な企業の気がします。
ベンチャーキャピタルからの資金調達を分かりやすくドラゴンボールで例えると、まだ初期段階の悟空がいきなり『界王拳20倍』をやるような感じです。身の丈に合わない巨額の資金が欲しいときや、アドバイザーに参画して欲しいとき手段です。
つまり、ベンチャーキャピタルから出資を受けると企業に入り込んで経営コンサルティングなどを行うため、その企業にとっては思うように経営ができないリスクがあります。当然、投資しているので失敗しない選択肢を提示してくれますが、経営者にとってはかえって煩わしいと感じている可能性があります。
一長一短ですが、自由と挑戦を夢にて入社するには、融資を受けている企業はいったん検討した方は良いと思います。
ベンチャー企業への転職が向いている人の特徴
では、ベンチャー企業への転職を志望する人が、どのようなマインドを持っているのか見てみましょう。これらに当てはまるマインドを持っている人は、しっかりと情報収集をする必要があると言えます。
成長意欲が高い人
新しい事業を起こすベンチャー企業で働くことによって、色々なスキルを身に着け成長したいと考える人は多くいます。たしかに、ベンチャー企業の特徴として、上司も部下も関係なくアイデアを出したり、討論したりする雰囲気があり、そういった環境で働くことは自信の成長に繋がることは事実です。
自由な社風の方が良い人
ベンチャー企業の中には出社時間が決まっていなかったり、会社に行かなくても仕事さえしていれば良かったりと、自由な社風の企業が多く見られます。また、新入社員でもベテランでも関係なく発言権があったり、良いアイデアはすぐに取り入れてもらえたりと、良い意味で自由な雰囲気に惹かれる人は多いです。
評価される機会が欲しい人
ベンチャー企業の中には実力主義を採用している企業も少なくありません。
年齢に関係なく、仕事のできる人、良いアイデアを出せる人、技術を持っている人は評価されやすいので、「若いというだけで、どれだけ良い仕事をしても役職につけない」というような悩みを抱えている人にとって、ベンチャー企業の実力主義は魅力的に映るでしょう。
責任ある大きな仕事がしたい人
特にスタートアップ企業の場合、会社を成長させるためには社員一人一人が貢献する必要があり、その分責任も大きくなります。自分の失敗は即会社の失敗になり、損害になります。逆に言えば自分が良い仕事をすれば、その分会社を成長させることにもなります。
そういった環境に身を置いて、責任の大きな仕事をしたいと考える人も少なくありません。
【関連記事】 スタートアップ企業への転職に強い求人サイト5選と賢い活用法
想像力と発想力がある人
想像力(イマジネーション)とは、常識や固定観念にとらわれることなく、知っている限りの情報を元に、想像します。発想力(アイデア)とはひらめきの力です。さまざまなアイデアを次々と思いつくことができる能力や、意外性のあるものを考案できる能力のことを言います。
想像力(イマジネーション)や発想力(アイデア)は天性のものではありますが、いくつになっても鍛えることは可能です。
ベンチャー企業への転職に失敗しないための8つの対策

ベンチャー企業への失敗を避けるには、失敗するパターンを事前にある程度把握し対策をしていくことです。
ここでは具体的にどんな行動をしていけばよいのかについて、いくつか案を提示します。
対策1:リスクを恐れない
リスクは怖いけど挑戦はしたいというぐらいの気持ちでは、大きく成功することはありません。大きく成功したくないのであれば、わざわざリスクが高い企業に飛び込む意味はなくなります。
不自由を常と思うぐらいの心構えがないと厳しいかもしれません。
対策2:キャリアビジョンを明確にする
最終的にどう働いていきたいのかを明確にしましょう。そしてゴールから逆算してどんな企業に転職するか当たりをつけていきます。
例えばベンチャーの役員になりたい人がいたとしましょう。最初の転職でメガベンチャーに行き経験を積んだのち、見込みのあるスタートアップや成長段階の企業を目指すことで、過去の経験を活かしながら役員を狙えます。
もしくは最初から役員として転職することになるかもしれません。目標から逆算して考える志向が大切です。
対策3:転職する目的を明確にする
転職に何を求めているのかを明確にしましょう。例えば裁量権が与えられるからベンチャーに行きたい人がいたとします。
しかし、裁量権が欲しいだけであればベンチャースピリットを持つ大手企業でもよいことになり、必然性があるとも言えません。さらに、裁量権が欲しいという動機を深掘りしていくと、今の仕事がルーティーンでやりがいがないという不満が出てくるかもしれません。
このように自分が感じている不満や希望を掘り下げて、心の底で何を欲しがっているのかを明確にしていきましょう。
対策4:目的に合った規模の会社を選ぶ
目的が明確になれば、選ぶべき企業が見えてきます。ベンチャー企業の成長ステージや企業が持っている技術・知識などを参考にし、最もキャリアを積めるような選択をしていきましょう。
対策5:企業の生きた情報を収集する
転職で企業と求職者のミスマッチはよくあることなので、「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔しないためにも、現場に近い情報を集めておきたいところです。
OB・OG訪問や職場見学などをし、事前にギャップを埋めておきましょう。
対策6:働き方に注目してみる
各々にとって、理想の年収や使用したいスキルなどがあると思いますが、休日日数や業務時間、在宅勤務が可能か否かなどの『働き方』に注目してみましょう。現代、『働き方改革』が話題になっているように、どのようにして幸せをつかみ取るかといった考え方が現れています。
年収やスキルなど以前は重要視されていた考え方と別の視点から見ることによって、本当に自分が大切にしたいものが見えてくるかもしれません。
逆に言えば、働き方を考えずに転職をすると、いつまでも不満を抱き続け、転職を繰り返さなくてはいけなくなる可能性もあります。
対策7:逆質問でイメージと現実の差を埋める
自分から企業側へ質問をする『逆質問』をして、イメージと現実のギャップを埋めましょう。人間は現在辛い状況にあるとき、新しいものを希望的に捉えてしまう傾向にあります。
「いまの会社は辛いけど、ここは楽しいはず!」と考えてもよいですが、「本当にそうなのか?新しい会社で起こるであろう辛いことを見逃していないか?」も捉えなくてはいけません。
そして、気になった部分はどんどん質問していき、転職してから「こんなはずじゃなかった…。」という事態にならないようにしましょう。
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対策8:転職のプロに相談する
将来性のあるベンチャー企業を見抜くのはなかなか大変です。技術や業界動向に精通する、どんなベンチャーキャピタルが出資しているのか把握するなど、確かめるべきことがたくさんあります。
すべてを自分でチェックできそうになければ、ベンチャー企業の転職に強い転職エージェントの知恵を借りるとよいでしょう。業界の事情に精通しており、あなたの志向に合った企業を紹介してくれます。ミスマッチを防ぐための情報収集として利用してみてはいかがでしょうか。
対策9:自分から働きかけたり提案を行なったりする
ベンチャー企業は変化のスピードが早く柔軟性があることが特徴なので、自ら会社をよくするための提案をすることで、不満を解消できる可能性があります。基本的にベンチャーの経営者は成長にどん欲なため、会社に必要なことだと判断されれば、普通の会社よりも通りやすいです。
会社をよくすることに積極的な姿勢も好ましいと感じてもらえる場合が多いので、職場が働きやすくなると同時に、自分の評価を上げることができるでしょう。
転職前にベンチャー企業の情報をできるだけ集めるテクニック
ベンチャー企業への転職で失敗が起こるのは、ほとんどが情報不足によるものです。「こんなはずじゃなかった」「思ったよりも仕事がきつかった」というような失敗を避けるための情報収集のテクニックをご紹介します。
会社見学へ行く
気になる企業があれば、必ず会社見学に行くようにしましょう。会社見学で注目すべきなのは、働いている人の様子、雰囲気です。
社員一人一人が明るく、やる気に満ちていて、社内の雰囲気が良い企業は今後成長する可能性が高く、また実際に働いていてストレスが少ないと言えます。
案内をしてくれる社員と積極的に会話をしたり、働いている社員の雰囲気をよく観察したりすることでその企業が自分に合うのか、ストレスなく働けるのかを判断できます。
企業の成長段階を確かめる
ベンチャー企業には主に以下4つの成長段階があるとされています。
アーリーステージ
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創業間もないため、売り上げも少なく、会社内の制度も整っていない。
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ミドルステージ
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社内制度が整い、会社の雰囲気が定まり、事業が軌道に乗り始める時期。
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レイターステージ
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事業に成功して売り上げも順調に伸びている時期。この段階までくると倒産の可能性は低くなる。
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メガベンチャー
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ベンチャーでありながら大手企業と同等の資金力、ブランド力がある。
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ベンチャー企業へ転職するのなら、自分がどの段階の企業に転職したいのか考える必要があります。
レイターステージ、メガベンチャーの段階になると企業の規模も大きくなり、新入社員には責任のある仕事は任されなくなってくるので、「責任ある仕事がしたい」、「企業の成長に直接貢献したい」という人の転職には不向きになります。
また、アーリーステージ、ミドルステージの段階であれば、事業を軌道に乗せるために社員全員が頑張らなければならないため、仕事量は多く、やらなければならない仕事の種類も増えてきます。
なので、ハードワークに耐えられない人や、やりたい仕事が明確にある人にとっては、創業間もないベンチャー企業に転職するのはおすすめできません。
企業研究を徹底する
成長段階を見極めるため、その企業が今後発展していく可能性があるのかどうかを見極めるために企業研究は徹底しましょう。
企業のHPや上場企業であれば会社四季報を読んでおくのはもちろんのこと、インターンや会社説明会に参加することで、企業の情報だけでなくそこで働いている人の雰囲気を知ることもできます。
また、企業が投資家向けに発行しているIR(Investor Relations)を読むのも効果的です。
社長や役員のSNSを見る
ベンチャー企業の社長や役員にはSNSで積極的に情報を配信している人も少なくありません。SNSを眺めるくらいであれば空き時間や移動中にもできるので、気になる企業の社長や役員のSNSを検索してみましょう。
その人がどのようなことを考えながら働いているのか、またその人の人柄も何となくつかむことができます。そうすることで、「入社してみたら社長と上手くいかなかった」というような失敗を避けることができます。
ベンチャー企業への転職に強い転職エージェント3選
ベンチャー企業への転職に特化した転職エージェントに登録し、エージェントからその企業の特徴や雰囲気などを聞き出すのもよい方法です。
以下にベンチャー企業への転職に強い転職エージェントを記しておきますので、是非活用してみてください。
【関連記事】 転職エージェントを利用するメリットとデメリットの全知識
プロコミット
スタートアップ企業だけでなくメガベンチャーの求人も扱っている『プロコミット』。ベンチャー企業への理解が深いエージェントが多いと人気の転職エージェントです。
また、プロコミットのサイトにはベンチャー企業の経営者への特別インタビューなど、転職者に役立つコンテンツも多数掲載されています。
▶プロコミット
マイナビエージェント
首都圏・関西圏で実績のある転職エージェントです。 数あるエージェントの中でも利用者満足度が非常に高く、そのサポートの有用さが伺えます。 幅広い業界に対応しており、大手企業のみならず、中小・ベンチャー企業への求人も多数揃えています。 転職活動中は面接や履歴書の対策、転職後は手厚いアフターフォローといったように、 最初から最後まで転職者に寄り添ったサービスを受けたい方にはぴったりのエージェントです!
▶︎マイナビエージェント
ベンチャー企業への転職に失敗してしまったときにすべきこと
どんなに入念に準備をしても、転職に失敗する可能性はあります。というのも、働きはじめてから、自分の気持ちや状況に変化が起きるのは普通のことです。
この項目では、ベンチャー企業に転職してけれども、上手くいかなかったときの対処法を解説します。
体を壊してしまう前に早めに次のことを考えよう
環境を変えるために会社にとって必要だと思う提案もしたし、自分を変えることもしてみた。しかしそれでも不満は消えず、その会社で今後も働いていくビジョンが持てないという場合は、次の会社へ転職する準備をしてもよいかもしれません。
あまりにも期間が短い場合は転職するのをためらってしまうかもしれませんが、無理をしたり我慢したりすると体を壊してしまい、転職活動ができなくなってしまいます。
何をするにも健康が第一なので、限界を感じる前に早めに行動を起こすようにしましょう。
なぜ転職に失敗したのか建設的に考えよう
実際に再び転職活動を始めることに決めたら、同じ失敗をしてしまわないように、なぜ今回転職に失敗したのかしっかりと整理することから始めましょう。
ちょっと頑張るのが厳しいかも…と感じたら無理をしないほうがいいのは、こういった整理を行なうためでもあります。
転職に失敗するというのはどちらかというマイナスのことで、向き合うにも体力が必要になるため、ある程度余裕のある段階で整理をしたほうが客観的に自分をみられるはずです。
自己分析や甘くて失敗した場合は、甘かった部分をさらに掘り下げて整理していきましょう。
環境を変えるために実際に自分でも行動をしたけれど、最終的に会社との相性の問題で転職する場合は、事前に働いている人との面談を取る機会を増やしてみるとよいかもしれません。
失敗した原因を特定して自分を責めるのではなく、どのようにすれば次の転職活動に活かせるのか、という視点をもって振り返ってみることが大切です。
まとめ
ここまで、ベンチャー企業への転職が失敗する原因と対策、避けたほうがよい企業の特徴をお話ししてきました。
理想と現実のギャップによって失敗しやすいベンチャー企業への転職だからこそ、いかに情報を集めるか、企業への理解を深めるかということが非常に重要になってきます。
ベンチャーへ転職する際は徹底的に情報収集をし、ギャップを事前に潰しておくようにしましょう。