
システムエンジニアといえば、黙々とパソコンに向き合い、プログラミングをしているイメージがあるかもしれません。
しかし、実際のところは、プロジェクトメンバーとミーティングをしたり、クライアントと交渉したりもします。
コミュニケーション能力やドキュメント化する能力が求められるのです。システムエンジニアの仕事内容や求められるスキル、やりがいを知って、システムエンジニアの理解を深めるきっかけにしてください。

夜間大学在学中に、人材コンサル会社にて勤務。
営業や採用サポート、イベント運営などを幅広く経験。
その後、新卒でIT会社にシステムエンジニアとして入社。
開発や保守・運用に従事。
現在は、フリーランスライターとして活躍中。
システムエンジニアの仕事内容とは?主な流れを解説!
まず、システムエンジニアの具体的な仕事内容をお伝えします。私は、元システムエンジニアで、「開発部門」と「保守・運用部門」の二つに所属していました。多面的に、システムエンジニアの仕事を理解していると思っているので、ぜひ参考にしてみてください。
1:【開発】要件定義
システムづくりは、「要件定義」から始まります。システムエンジニアだけではなく、ITコンサルタントも同席することが多いのですが、
- 絶対あって欲しい機能は何か
- あったらうれしい機能は何か
- 現状の困っていることや不満は何か
といったあたりのことをヒアリングします。顧客がどんなシステムを望んでいるか明らかにするというわけですね。

ここで、重要なのが、安易に「システム化できます!」と言わないことです。人間は想像以上に複雑な作業や判断をしていることがあり、それをシステム化するのは実現的ではないケースがあるからです。
一度できると言ったのに「すいません。できないです!」では信頼を失います。この要件定義はシステムの規模が大きくなればなるほど、難易度が大変上がります。
そのため、冒頭でもお伝えした通り、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャー、現場リーダーなどが要件定義を行います。
2:【開発】基本設計
続いて、実際にどんなシステムを作るのか、設計します。設計には、2段階あって「基本設計」とのちほど紹介する「詳細設計」の二つに分けられます。
まず、「基本設計」で、
- どんな機能を持たせるのか
- どう表示させるか
- 操作方法はどうするか
などを、検討して、ドキュメント化させます。
このときに、簡単な画面だけのシステムを作ってしまうこともあります。ここで、クライアントとの大きな認識のずれを解消させる必要があるので、なるべく伝わる方法を選びます。
ドキュメントだけを送付して確認してもらうケースと、会議を開催して話し合いながら要件を詰めていくケースがあります。
3:【開発】詳細設計
「基本設計」が終われば次は「詳細設計」です。実装予定の機能に対し、どんな方法で実現するのかというところを詳細にドキュメントに記載していきます。

実際のところは、すでに頭の中で考えていることなのですが、ドキュメント化することにより、クライアントや他のプロジェクトメンバーと共通認識を持つのです。プログラミングの知識が浅いと、ここでつまずきます。
4:【開発】プログラミング(製造)
システムエンジニアといえば、イメージの強い「プログラミング(製造)」が続きます。さまざまな言語があるのですが、プロジェクトごとで使用する言語が決められているので、もし知見がないなら勉強しながら業務に向かうことになります。

これがけっこう大変で、不明点があるごとに調べたり先輩に聞いたりするので、なかなか進まないことがあります。納期は守らないといけないので、連日残業になることもしばしばあるでしょう。
ちなみに、ここで、設計のミスを見つけると修正してクライアントに確認してもらうという工程を踏まなくてはいけません。度重なるとクライアントにはマイナスイメージしか与えないので、「戻し」はなるべく少なく、慎重に進める意識が大切です。
5:【開発】テスト
プログラミング(製造)が終了して、システムをかたちづけられたら、本当に設計書通りに動くのかチェックします。
まずは、もれなく確認できるテスト仕様書を作成して、テストを実施します。このテスト仕様書の作成者とテスト実施者は異なる人がしたほうがよいとされています。ダブルチェックの意味合いがあるからです。
テストを実施したら、エビデンスを必ず残します。もし、トラブルがあったときは、そのエビデンスを振り返るので、重要な役割を担います。
よっぽどではない限りクライアントはエビデンスまでは確認しませんが、優秀なIT会社であれば、そのエビデンスさえもきちんと整理されています。こまかい作業に仕事の丁寧さが隠されているといわけですね。
このテストは、地味なので、1日中画面のキャプチャーをとって終わったなんてこともあります。とはいえ、テストで不合格になったら、バグを見つけないといけないので、神経を使います。
6:【保守・運用】システムの機能改善
IT会社では、開発部門が花形だといわれますが、保守・運用部門の日々のフォローも次も案件獲得につながる重要な業務です。
例えば、システムを使っていて上手くいかないとき、クライアントから保守・運用部門に連絡が来ます。
- システムミス
- 操作ミス
この二つに大きく分けられるでしょう。
システム上の問題であれば、修正することが多いですが、年に1回ほどのことであれば人間が柔軟に対応することにより問題を解決することもあります。
例えば、請求書の発行だと、印字された文言にミスがあれば、人間が手で書き換えることで対応することができるでしょう。クライアントが費用対効果を考慮して判断することになります。
保守・運用部門では、
- システムの使い方を教える
- システムミスを直す
- システムの機能を変更する
といったサポートをします。
システムエンジニアに求められる5つのスキル
システムエンジニアに求められるスキルは主に4つ挙げられます。プロジェクトの規模が大きくなり、難易度が高くなればなるほど強く求められます。
1:コミュニケーション能力
先ほど説明した仕事内容をみると、伝わるかと思うのですが、クライアントの情報システム部やプロジェクトマネージャー、メンバーなど、多くの人が関わって仕事をしています。
とりわけ、クライアントとは、抱える課題を解決するためにさまざまなアプローチ方法でコミュニケーションをとらないといけません。
ときには、クライアントに振り回させることもありますが、なるべくコントロールしつつ、良好な関係を作るためにコミュニケーション能力は欠かせないでしょう。
2:プログラミング能力
実際のところ、プログラミングをしないシステムエンジニアもいるのですが、システムのからくりを知らないと、クライアントと交渉できません。設計書も読めないので、頼りにならないでしょう。
そこで、プログラミングを業務としてするかしないかに関わらず、一般知識としてプログラミング能力は求められることが多いです。
そのため、入社何年目までにはこの資格を取得しておけなければいけないという暗黙のルールがある会社もあります。日々学習する姿勢が求められます。
3:ドキュメント化する能力
クライアントへの提案資料にしろ、設計書作成にしろ、ドキュメント化する力が求められます。自分の頭の中を上手く文章化したり図に書いたりできないと、相手に伝わらずやきもきするでしょう。
反対に、ドキュメント化するのが上手い人はマニュアルを作成して配布するだけで、クライアントからの問い合わせがほぼないこともあるようです。
繰り返し業務を行うとテンプレート化できるので、経験がものをいいます。
4:セルフマネジメント能力
システムエンジニアに限った話ではありませんが、
- 納期厳守
- 体調管理
- 感情のコントロール
あたりは、当たり前に求められます。

システムはお盆と年末年始のタイミングで大規模なシステム改変をすることが多いのですが、年末年始前の冬の時期はインフルエンザや風邪が流行ります。もし、体調を崩そうものなら、社会人として失格というレッテルを貼られてしまいます。私の会社では、全社員にインフルエンザ予防接種の手当てをつけていました。
5:マネジメント能力
年次が上がると、マネジメント能力が求められます。プロジェクトマネージャーを目指す人はもちろんですが、年次が上がると自然とリーダーを任されるようになります。
後輩に教える必要性も出てくるので、面倒見が良いかで、上司からの評価が分かれることもあるようです。とりわけ、クライアントから契約を引っ張ってこられる、いわゆる「稼げるプロジェクトマネージャー」は重宝されます。

私の会社も、若いうちからマネジメント能力を伸ばす取り組みがされていました。その一つがメンター制度です。新入社員や若手社員などの悩みに対して、年齢や社歴の近い先輩社員が助言する制度のことです。3カ月に1回は面談をしていましたね。
システムエンジニアの給与ややりがいは?
続いて、システムエンジニアの給料ややりがいについて触れます。
給与
システムエンジニアといえば薄給のイメージがあるかもしれませんが、実際のところはそうではなくて平成29年におけるシステムエンジニアの平均年収は550.8万円で、全職種の平均年収である454.5万円より高くなっています。(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より)やはり給与が高いとやりがいにつながります。
新卒の場合

私が四年制大学、学部卒の22歳で新卒入社したときの基本給は22万円でした。20~24歳のシステムエンジニアの年収相場は339.7万円なので、妥当な数字でしょう。その他、資格手当てや昼食補助がつくので、生活には困りませんでした。
中途・未経験の場合
中途だと、給与は人によりけりなので断言できませんが、未経験であっても、新卒と同等程度の給与が得られるケースが多いようです。戦力としては同じくらいの扱いなのでしょう。
やりがい
その他、給与以外にもシステムエンジニアのやりがいとしては、下記が挙げられます。
- ものを作る喜びがある
- 技術さえ身につければ、学歴や職歴関係なしに頼られる
- どの会社でも生き抜くスキルが身につけられる
- お客様から感謝の気持ちを伝えてもらえる
ハードな分、やりがいも多いです。詳しくは別記事『システムエンジニアのやりがい』の記事をご覧ください。
システムエンジニアになるには|未経験OKが多い求人転職サイト5選
さいごに、システムエンジニアの魅力を感じた人に向けて、おすすめの転職サイトをご紹介します。
1:GEEK JOB
公式サイト:https://camp.geekjob.jp/
「GEEK JOB」は、
- 20代やフリーター、第二新卒に特化している転職エージェント
- 未経験からでも目指せる
- 現役のプログラマーから仕事で使えるプログラミングを実践的に学べる
未経験からプログラマーへの転職率が95.1%というのは非常に高いと思います。
2:マイナビIT AGENT
公式サイト:https://mynavi-agent.jp/it/
「マイナビIT AGENT」は、大手マイナビが運営するITに特化した転職エージェントです。専門知識を持ったキャリアアドバイザーがアドバイスにのってくれます。
3:doda
公式サイト:https://doda.jp/
「doda」は、国内最大級の転職エージェントです。IT業界専門の転職エージェントではありませんが、とにかく転職者の満足度が高いと好評です。求人数が多いのも魅力ですね。
4:レバテックキャリア
公式サイト:https://career.levtech.jp/
「レバテックキャリア」は、
- IT業界だけで5,000件以上の求人がある
- 担当者の知識が豊富
というメリットがあります。年収をアップさせた人も大勢いますよ。
5:Green
公式サイト:https://www.green-japan.com/
「Green」は、IT・Web系企業が最も利用する転職サイトだとうたっています。
- 掲載求人数:14,000件
- 登録者数:590,000人
- 直接オファー:560,000件/月
IT/Web系成長企業から積極的なアプローチがあるようです。
まとめ
システムエンジニアの仕事内容をご紹介しました。あまり難しくならないように説明したつもりですが、ご理解いただけたならうれしいです。
システムエンジニアの仕事内容は、プログラミングだけではないことに気づいたら、コミュニケーション能力やドキュメント化する能力などを鍛える必要性が認識できるのではないでしょうか。
システムエンジニアの仕事内容はハードですが、やりがいもありますよ。
転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。
本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。
- 新着コラム
- 人気コラム
- おすすめコラム