
30代女性は社会人としての実力がついてきて、会社でも戦力としてバリバリ活躍し始める時期です。一方で、自分の本当にやりたい仕事が明確になってきて、それを叶えるために『転職』という二文字がよぎり始める時期でもあるでしょう。
女性にとって30代は、結婚や出産などのライフイベントも気になり出すタイミング。この記事では、それらを考慮した上で転職活動を成功させるためのポイントをまとめています。
30代女性の転職事情
まずは、30代女性たちの転職の実情から見ていきましょう。
30代女性に多い転職理由|1位は『スキルアップ』2位は『給与面の不満』
あなたは転職にどんな条件を求めているでしょうか? また、なぜ転職しようと思っているでしょうか? 『とらばーゆ』調べによると、30代女性に多い転職理由は、次のようになっています。
【30代女性の転職理由ランキング(とらばーゆ調べ)】
1位 スキルアップしたい(35.6%)
2位 給与・昇給など待遇に不満がある(34.5%)
3位 経験の幅を広げたい(33.3%)
4位 休日数、残業、勤務時間に不満がある(24.1%)
5位 仕事にやりがいを感じない(18.0%)
1位「スキルアップしたい(35.6%)」
3位「経験の幅を広げたい(33.3%)」
と前向きな動機もある反面、
2位「給与・昇給など待遇に不満がある(34.5%)」
4位「休日数、残業、勤務時間に不満がある(24.1%)」
5位「仕事にやりがいを感じない(18.0%)」
というネガティブな動機も見られます。
- バリバリキャリアを築いていきたい人
- 家庭と両立するために今よりもライフワークバランスを考えたい人
- 生活はできるものの仕事にやりがいを感じない人
など、さまざまな事情を抱えている様子が伺えます。
キャリアアップをしたい人と家庭を優先する人に分かれる
女性の社会進出が進んでいるものの、妊娠と出産が女性の役割であることに変わりはなく、出産の予定がある人はキャリアを一時的に中断せざるを得なくなります。
あなたにまだ出産の予定がないのであれば、今回の転職ではキャリアアップを目指しやすいかと思いますが、のちのちキャリアが中断され得ることは頭の片隅に置いておいてもよいかもしれません。
結婚を控えている方は、転職のタイミングに迷ってしまいますよね。結婚を機に転職を考えている人は、『結婚前?結婚後?女性が転職するベストなタイミングとは』も参考にしていただければと思います。
また、すでに子供がいる方や、ブランク期間の人は、独身女性と転職事情が異なってきます。詳しくは、『子持ちの女性が転職をする際に知っておきたい知識とは』をご確認ください。
結婚・出産を期に仕事に求める条件の優先順位が変わっていく可能性がある
結婚や出産をすると、人生の主役が自分から夫や子供へと変わっていく可能性が出てきます。仕事を大事にしつつも、生活をしていかなければならないので、仕事の『やりがい』と『報酬』を天秤にかける機会があるかもしれません。
ただ、収益を生み出せるスキルさえ身についていれば、たとえ子供がいて時短勤務しかできない状況だったとしても、あなたを必要としてくれる会社は必ずあります。
30代以降は経験者優遇の採用が増えることを考えると、今のうちにどんなスキルをつけておくべきかを考え、経験を積み重ねていくとよさそうです。
転職における30代女性の本音と転職面接での落とし穴
あなたの転職理由は何ですか? 転職面接用のタテマエの転職理由ではなく、30代女性の本音の転職理由はどのようなものがあるのでしょうか。
また、それらの本音を転職面接で面接官の心象を悪くしないように伝える方法はあるのでしょうか? 具体的に見ていきたいと思います。
「働き方のペースを落としたい」
20代の頃バリバリ働いてきて、会社から責任あるポジションを任されているような“デキる女性”に多いのですが、30代に入って体力の衰えも感じ、「ちょっと働くペースを落としたいな」という本音。
実際、転職面接の場で「20代の頃詰め込むようにがむしゃらに働いて来ましたが、30代にもなったので少し働く量を減らしてペースダウンしたい」という転職理由を言う女性がいます。
しかし、これはそのまま伝えてしまうと「やる気あるの?」と受け取られかねません。
伝え方としては、「20代の頃はひたすら量をこなして仕事をしてきたスタイルだったけれど、30代になったので質で勝負できるようなスキルを身につけるために転職したい」というような、スキルアップにスポットライトをあてた転職理由として伝えるのがベターでしょう。
「そろそろ子供が欲しい」
結婚している女性はもちろんのこと、結婚していなかったり、結婚の予定がなかったりという女性でも、30代になると「そろそろ産みたい」という本音が出てきます。
しかし、この本音も転職面接で直接伝えるのはNGです。会社としては、雇っている女性が出産のために一時的にでも仕事を休まなければいけない状況は好ましくありません。
面接官からすると、「転職はしたいけど、入社したらすぐ産休に入っちゃうかもね」と言われているように感じ、採用すること自体がリスクと捉えてしまうのです。
そうならないための伝え方としては、「その内子供は欲しいとは思っている。ただ、今すぐそのような予定があるわけではないので、今は仕事に専念したいと思っている」という程度にとどめておくのがよいでしょう。
「時短勤務だけどやりがいも欲しい」
子供を持つワーキングママによくある本音が、「仕事にやりがいが欲しい」というものです。
ワーキングママの場合、時短勤務にせざるを得ないケースが多く、必然的に出産前にしていたような働き方はできなくなります。
もともと残業も厭わずバリバリ仕事をしてきた女性であれば、「もっとやりがいが欲しい!」という欲が出てきてしまうのも分かります。
ただし、面接官にそのまま伝えてしまうと、「時短勤務とやりがいを同時に求めてくるなんて…」と印象はよくありません。
「時短勤務なので、限界はあるかもしれませんが、自分のできることは精一杯やって、やりがいを見つけて頑張っていきたい」という伝え方にすれば、面接官の方から「やりがいのある仕事も任せてもいいかな」と思ってくれます。
まずは、時短勤務でも雇ってくれることに対する感謝の念をアピールするようにしましょう。
企業が30代の女性に求めていることとは
転職を成功させるためには、30代女性が会社からいったい何を期待されているのか、求められているのかを正確に把握しておくことが大切です。
専門分野でスキルと経験があること
ポテンシャル採用である20代と違い、30代は経験やスキルで採用されます。つまり、即戦力になってくれるかどうかが採用するかどうかの基準となるわけです。
面接で伝える時には、抽象的なスキルの伝え方ではなく、具体的に数字を出しながらアピールすることが大切です。
例えば、営業であれば、「全社で売り上げトップを取りました」よりも「商品単価が10万円のものを売る営業で月間平均300万の売り上げを上げ、所属営業マン100名の中でトップの成績を残しました」という数字付きのアピールの方が、面接官も具体的に採用のイメージをつけやすくなります。
キャリアビジョンが明確であること
面接官はあなたのスキルや経験を見ているのと同時に、「なぜうちの会社に来たがっているのか。なぜこの職種に応募してきたのか」を見ています。
自分で自分のキャリア形成を考えられない人材は、指示待ち人材なので会社としては雇いたいと思えません。特に30代ともなれば、自分で仕事を見つけて動いてくれるような人材であることを期待されます。
そのため、キャリアビジョンを明確に持っていて、「理想のキャリア形成のためには、あなたの会社に入ることが必要不可欠です」ということを伝えられれば、採用の可能性がぐんと高くなります。
30代女性が転職を成功させるための4つのポイント
30代女性の転職は難しいと考えている方も多いかもしれませんが、ポイントさえしっかり押さえておけば、たとえ未経験職であっても、子持ちであっても希望通りの理想の転職をすることができます。
転職を成功させるためのポイントをまとめていきますので、ぜひ実践してみてくださいね。
①「転職後、どのようになりたいか、どう働きたいか」をはっきりさせておく
転職で失敗する人のほとんどが「なんとなく」転職しています。
「なんとなく、今の職場が嫌だから」
「なんとなく、給料がもっとあったらいいなと思ったから」
「なんとなく、新しい職種に変えてみたいから」
このように、明確に転職後の自分をイメージできていないと必ず失敗します。
転職したら、どのような結果を残したいのか、どのような働き方をしたいのか、そのためにどの条件は絶対に譲れないのか、を事前に確認しておきましょう。
②資格や通信などでの勉強をすれば転職がうまくいくと考えない
転職をする前に資格や通信学校に通おうと考える人がいますが、資格の取得で転職が必ずしも有利になるとは限りません。
資格が転職で有利に働くのは
- 看護師など、資格や免許がないとその仕事ができない場合
- 中小企業診断士などの難関資格で、なおかつ新しい業務に関係がある場合
- これまでの実務経験と資格の内容が一致している場合
などです。
状況や資格自体の価値にもよりますが、資格を取得するよりも、クラウドソーシング・アルバイト・趣味から始めて実力をつけるのがおすすめです。
③仕事に求める条件を箇条書きにし、優先順位をつける
隣の芝生が青く見えることってありますよね。30代にもなれば、「あの時、別の人生を選んでいたらどうなっただろう?」と過去を振り返ったことは誰しもあるかと思います。
ただ、私たちは自分がこれまでに選んできた道しか歩いていけません。後悔を少しでも減らすために、今何が大事なのか、転職に求める条件を箇条書きにし、優先順位をつけていきましょう。
残業の少なさを最優先にする人は、やりがいや年収を犠牲にするかもしれません。年収を最優先に考える人は、やりがいと残業の少なさは妥協することになるかもしれません。
やりがいを求める人は、年収と残業の少なさが犠牲になるかもしれません。自分が最優先にするべき価値観を明確にし、同時に妥協できるものとできないものも明確にしていきましょう。
④自分の専門性を高め、替えの効かない人材になることを目指す
転職市場において、年収は需要と供給で決まります 。多くの会社で必要とされるスキルを身につけ、替えが効かない人材になるほど、企業はあなたを手放したくないので、希望を通しやすくなります。
自分のスキルはまだまだ市場価値が高くないと感じているようであれば、転職のタイミングをずらして、まずは自分のスキルアップのために時間と労力を使った方がよいかもしれません。
30代女性の転職は経験が優先される
転職をする際、同じ業界や同じ職種でスキルアップのために転職するケースと、別業界や別職種で未経験の分野に転職するケースがありますよね。
30代の女性にとって未経験の職種に転職することは可能なのでしょうか。
結論から申し上げますと、30代女性の転職においては経験が優先されます。未経験業界、未経験職種での転職は困難だと考えた方がいいでしょう。
それでもどうしても未経験の職種で転職したい場合は、以下の3つの方法がおすすめです。
- 派遣社員や契約社員として未経験職種に転職する
- 経験を積んだ業界での未経験職種に転職する
- 現職の会社で未経験職種に異動させてもらう
最後の3つ目は転職とは呼べませんが、未経験職種に移るという目的は達成されるはずです。
もしこの3つの方法でもうまくいかなかったり、不安が残ったりする場合は、転職エージェントに未経験職種に転職したい旨を伝え、一緒に転職の戦略を考えてもらうのもよいかもしれませんね。
30代女性におすすめの転職活動プラン
転職活動が初めてという方もいらっしゃると思うので、この章では、成功確率を上げるための転職活動プランをご紹介したいと思います。
転職活動は“働きながら”する
現職を辞めてから落ちついて転職活動をしたいという方も多いのですが、基本的には働きながら転職活動をするのがよいでしょう。理由は、
- 給料がなくなると金銭的にきつくなる
- 職がないという状況が精神的によくない
- ブランクができると採用する側も不安になる
からです。
転職活動の期間がどのくらいかかるかにもよりますが、給料が一切ない状態が続くと金銭的にきつくなってしまうのは目に見えています。
また、仕事を早く決めなければという思いが焦りとして出てしまうと、面接にもよい影響は与えません。
面接の調整など、大変なことも多くなるとは思いますが、働きながら転職活動をすることをおすすめします。
転職エージェントを活用すれば、面接の日程調整などはすべて代行してくれるので、働きながらでもそこまで大変にはならないかと思います。
面接では資格よりも経験と実績をアピールする
面接でやたらと資格をアピールする人がいますが、30代女性の転職においては経験と実績をアピールしましょう。
これまでに携わってきたプロジェクトや実績を具体的かつ簡潔に話せるように練習しておくとよいと思います。
どの実績を前面に出せば印象がよいのかや、どのように話せばもっと魅力的に聞こえるのかの細かいコツなどを知りたい場合は、転職エージェントに相談しながら準備をすると効率的です。
活動期間は3か月~半年を目安にする
転職活動で失敗しないために大切なのは、焦らないことです。焦ってしまうと、面接がうまくいかないことはもちろんのこと、希望の職場でないところに転職してしまうリスクも生まれてしまいます。
そのために、最初から3か月~半年はかかると考えておきましょう。
もしそれ以上かかってしまうようであれば、やり方が間違っている可能性がありますので、自分1人で転職活動を進めるのをストップして、プロに相談しながら転職活動を行なうようにしてください。
30代女性におすすめの転職サイト・エージェント5選
最後に、30代の女性におすすめの転職サイトや転職エージェントをご紹介します。登録料・利用料は無料なので、気になるものがあれば、早めに登録して、情報を集めておくとよいと思います。
【関連記事】
転職エージェントを利用するメリットとデメリットの全知識
リクルートエージェント|キャリアアップを目指す女性におすすめ①
転職業界大手リクルートが運営する転職エージェントです。10万件を超える圧倒的な非公開求人を保有しており、業種や職種に関係なく幅広いニーズに対応しています。
非公開求人とは、応募が殺到するため転職エージェント経由で条件に合った人にしか紹介されない求人を言います。求職者に期待する能力が高い分、自ずと年収や待遇がよくなる傾向があります。
これまでの経験を活かし、これからもバリバリと活躍していきたい女性におすすめです。
doda|キャリアアップを目指す女性におすすめ②
同じく転職業界大手パーソルキャリアが運営する転職エージェントです。こちらの転職エージェントも求人を
20万件以上(※2023年3月時点、非公開求人を含む)保有しており、幅広い企業の中からあなたに合ったものを紹介してもらえます。
『リクルートエージェント』は大手企業の求人が多く、『doda』は中小企業やベンチャー企業の求人が多い傾向があり、幅広く求人を集めていくために両者を併用する方もいます。
JAC Recruitment|英語を活かす仕事、外資系企業、海外への転職に強い
『JAC Recruitment』は、アジアで最大級のネットワークを持つ人材紹介会社のひとつで、外資系企業、海外への転職に強く、知名度も高いです。
特に英語以外でのコミュニケーションが得意な方、外資系企業へ転職し大幅な年収アップを目指す方に向いていると言えます。
type転職エージェント|女性向けの正社員・契約社員求人に特化している
一般的な転職サイトを使い面接に行った時、面接官が実は男性を欲しがっていたということはないでしょうか。
男女の雇用機会が均等になりつつある今でも、出産でキャリアが中断される可能性がある点に関しては、女性が不利になってしまう場合もあります。
『type転職エージェント』であれば女性歓迎の企業の求人を扱っているので、女性特有の事情に対して理解のある職場を探しやすくなっています。
パソナキャリア|親身になって転職全般の相談に乗ってくれる
転職エージェントや担当者との相性次第では、担当者に対して「この人私の希望を分かってくれていないんだろうな…」と感じてしまうことがあるかもしれません。
人が提供するサービスのため、サポートの質にばらつきがあるのは仕方ないことです。パソナキャリアの運営元であるパソナグループは、社会貢献を社風にしておりあなたが望まない転職を無理にすすめてくる事はありません。
やりがいや年収、家庭など、悩みが多くなりがちな方は、一度面談を受けてみて、今後のアドバイスをもらってみるのもよいでしょう。
まとめ
女性にとって30代は人生の分岐点がたくさんある時期と言えます。転職後もより一層バリバリ働いていきたい人もいるでしょうし、結婚や出産など責任が増えていき、年収とやりがいを天秤にかける人もいるでしょう。
どの道を選ぶかはあなた次第です。「転職して良かったな」と思えるような転職をしてもらうために、今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。
転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。
本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。
- 新着コラム
- 人気コラム
- おすすめコラム