
フリーターが一人暮らしをする際、最も不安に感じるのが生活費などのお金に関する問題かと思います。実家暮らしから一人暮らしをすれば、家賃・光熱費・水道代などの固定費に加え、食費などの出費もかさみます。
支出をまかなうためには当然収入が必要ですが、フリーターでは月々の収入も固定ではありませんし、バイトによっては時給が安く、毎月常に一杯いっぱいなんてことも…。
また、フリーターをしながら就職活動もするとなると、どう生活していくのが効率的なのか気になりますよね。お金の心配はありますが、一人暮らしを決意したのであれば、家を出るための準備を進めていきましょう。
今回は、アルバイトと就職活動とのバランスを取り、就職までの時間を短縮する方法をご紹介します。
フリーターでも一人暮らしはできるが我慢することは多い
まず当然ですが、フリーターだからといって一人暮らしができないということはありません。収入が少ないフリーターでは生活費が稼げず、一人暮らしはできないと考えるかもしれませんが、そんなことはありません。
フリーターでも正社員並みに稼いでいる人はいますし、月収次第では何の問題もなく暮らすことができます。また特別時給が高くない場合でも、しっかり工夫すれば一人暮らしは可能です。
ただし、フリーターで一人暮らしをするならある程度我慢を強いられる生活は覚悟しておかなければなりません。
- 欲しいものがある → でも買えない
- 飲み会に誘われた → でも1回分は我慢しないと家賃がキツイ など
一人暮らしをするにはどの程度のお金が必要なのかを知ることが大切です。現在の月収と照らし合わせて、さらに具体的に考えていきましょう。
フリーターの一人暮らしに必要な生活費はいくら?
フリーターで一人暮らしをするためには、必要なお金を把握しておくことが大切です。
毎月かかる生活費を正しく把握できていなければ、一人暮らしをすることはできません。
「なんとなくこれくらいかかっている」というように、はっきりと自分の生活費を認識していないと、気づかないうちにストレスとして日々自分の中に蓄積されていきます。
ここでは、生命保険などを除いて本当に生きるためだけに必要な金額を見ていきましょう。それぞれの平均金額は、フリーター人口が最も多い20代から30代前半の男女を想定して書かれています。
必要な生活費を知って、どれくらい働く必要があるのかを考えておきましょう。
食費|1ヶ月約4万円
まず生きていくためには食事をとらなければなりません。自分のモチベーションや体力を維持するためにも、なるべく食費は削らないでおきたいところです。統計局の調べによると、2020年の平均的な一人暮らし(単身世帯)の食費は約4万1,000円です。
表:年収別の1ヶ月あたりにかかる食費
項 目 |
平均 |
100万円未満 |
100〜 |
200~ 300万円 |
300~ 400万円 |
400~ 500万円 |
500~ 600万円 |
600万円以上 |
食料 |
41,373 |
31,415 |
33,729 |
41,827 |
43,887 |
46,983 |
46,123 |
58,520 |
参考:政府統計局|家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2020年
フリーターの年収は2020年の統計で約215万円という結果が出ていますので、厳密には、4万1,827円の食費、ということになりそうです。
年 |
男女計 |
||
正社員 |
正社員以外 |
雇用形態間賃金格差(%) |
|
賃金(千円) |
賃金(千円) |
||
令和2年 |
324.2 |
214.8 |
66.3 |
- 正社員:324.2千円×12ヶ月=約389万円
- 正社員以外: 214.8千円×12ヶ月=約258万円
政府統計では外食費は別で計算されている
ちなみに、『食料』として算出されている金額は、外食費とは別で統計が取られていました。外食を含めた金額にすると、約5万円という結果になります。
項 目 |
平 均 |
100万円未満 |
100〜 |
200~ 300万円 |
300~400万円 |
400~500万円 |
500~600万円 |
600万円以上 |
食料 |
41,737 |
31,415 |
33,729 |
41,827 |
43,887 |
46,983 |
46,123 |
58,520 |
外食 |
8,378 |
3,368 |
3,853 |
6,576 |
11,731 |
16,193 |
13,816 |
17,768 |
合計 |
49,751 |
34,783 |
37,582 |
48,403 |
55,618 |
63,176 |
59,939 |
76,288 |
参考:政府統計局|家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2020年
【関連記事】
フリーターと正社員の9つの違いを徹底比較|雇用形態/給与/将来性まで
被服費|約5,000円
洋服や下着を買うためにかかるのが被服費。人によって生活費の中で被服費が占める割合は異なり、男女でもかなり差があります。
「最低限着れるものがあればいい」という考えの人もいれば、どうしてもおしゃれにこだわりたいという人もいます。一人暮らしの人が1ヶ月にかかる被服費の平均は4,910円で、約5,000円です。
項 目 |
平 均 |
100万円 未満 |
100〜 |
200~ 300万円 |
300 ~400万円 |
400 ~500万円 |
500 ~600万円 |
600万円 以上 |
被服 |
4,910 |
2,485 |
3,013 |
4,337 |
4,569 |
5,977 |
4,762 |
14,268 |
参考:政府統計局|家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2020年
家賃|平均は5万円
住む家がなければ生きていけません。また、求人に応募するときには自分の住所がなければ受け付けてもらえないことがほとんどです。
家賃は、住居に対する価値観や住んでいる地域にも異なりますが、全国平均で見ると、一人暮らしの人が1ヶ月にかかる家賃の全国平均は5万5,675 円です。
光熱費|平均1万円
家賃と同様に家に住むことでかかる光熱費。一人暮らしの人が1ヶ月にかける光熱費の平均は1万1,687円で、約1万円です。
参考:政府統計局|家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2020年
スマホなどの通信料|平均7,000円
忘れてはいけないのがスマホやWi-Fiなどのインターネットを利用するのにかかる通信料。通信料の平均は7,290円で、約7,000円です。
参考:政府統計局|家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2020年
国民健康保険|平均1万〜2万円
「病院に行くことなんてほとんどないから保険には入らない」と考えている人もいるかもしれませんが、実は日本に住む以上公的医療保険に加入することは義務づけられています。
フリーターでも、一定の条件を満たす場合は社会保険に加入することになりますが、それ以外は国民健康保険に加入することになります。
国民健康保険の場合、自治体やその人の所得によって額が変わるのですが、月収15万円ほどのフリーターの場合は1ヶ月で約1~2万円ほどになることが多いでしょう。
国民年金|平均1万5,000円
「老後も国の世話にはならないから年金は払わない!」と考えている人もいるかもしれませんが、残念ながら健康保険と同様に年金も日本国民である以上加入する義務があります。
令和3年度の1ヶ月の国民年金保険料は収入に関係なく1万6,610円で、約1万5,000円です。
住民税|約7,000円
年収が100万円を超えると住民税を納める必要があり、人それぞれ年収によってその金額は異なります。年収180万円、月収が15万円ほどのフリーターの場合は年間8万円ほど、1ヶ月に約7,000円の住民税がかかります。
生活費の合計|約15万円は欲しいところ
ここまでに挙げた費用のほかにも、人それぞれ、さまざまな雑費があります。普段から電車移動の人は交通費もかかりますし、自宅の家具を買い替えると月によっては出費が多くなります。
通信費も数千円から1万円程度必要です。交際費や雑費については人によって異なりますが、これも数万円単位で考えておくとよいでしょう。年金・保険料も忘れてはならず、これらは合わせて3万円前後でした。
ここまで挙げた費用を合計すると、14万4,000円(健康保険が1万円の場合)で、約15万円は最低でも必要ということになります。食費を節約したり、光熱費を抑えたりすることにより、更に少ない金額で1ヶ月生活することもできますが、人が生きていくためには意外とお金がかかるということがよくわかりますね。
15万円稼ぐことができれば一応暮らしていけますが、ここから貯金をしようと思うと更にお金を稼がなければなりません。
フリーターが無理なく一人暮らしをするために覚えておきたいこと
必要なお金が明確になればどの程度働けばよいかわかる
先ほどご紹介した生活費の目安を参考に、実際に自分が1ヶ月生活するのにかかる費用を計算してみましょう。必要なお金がはっきりすれば、今の時給で月に何時間働けばよいのかがわかります。
具体的に何時間働けばよいのかがわかると、アルバイトのほかにやりたいことや、就職活動にどれくらい時間をかけられるのかがわかります。
手取り15万円以上稼ぐには週約30時間の労働が必要
例えば1ヵ月に生活費が15万円かかるとして、時給900円のアルバイトをしていた場合には月に約167時間働く必要があり、週に2日休みを作って月に22日働くとすると、1日に大体7時間半働けばよいことになります。
月に15万円と思うとフリーターにとってはハードな生活をイメージしがちですが、冷静に計算してみると週2日休んでも一日8時間未満の労働で充分ということになります。
週5日で働くとしても、1日8時間働く必要があり、ほとんどフルタイムでシフトに入らなければなりません。もちろんこれはアバウトな計算ですし、時給によっても週に必要な労働時間は変わってきます。
時給は1,000円以上でないとキツイ
時給が900円より高い場合は問題ありませんが、900円を下回る場合はさらに必要な労働時間は長くなります。一人暮らしのためには必死に働かなければなりませんので、自由な時間を持つのが難しいことは覚悟しておきましょう。
また、時給が上がればそれだけ働く時間を減らすことができますし、休みを増やして一日の労働時間を増やす、または休みを減らす代わりに一日の労働時間を増やす、という調整もできます。
フリーターが一人暮らしを始める際の注意点
フリーターで一人暮らしを始める際には、しっかりと月収を確保しておく必要がありますが、考えるべきことはそれだけではありません。
一人暮らしを始める際にはさまざまな手続きが必要ですし、フリーターならではの注意点もあります。注意点をしっかり理解して、上手に一人暮らしを始めましょう。
引越しなどの初期費用が高い|約20万円
一人暮らしをする際には、初期費用にも気をつけなければなりません。部屋を借りる場合、家賃の1ヶ月分に敷金・礼金、火災保険料や仲介手数料などを事前に支払う必要があります。
さらに生活を始めるとなれば、家具や家電なども買わなければなりませんし、引越しの費用もかかります。契約時にかかる費用は状況によって変動しますが、家賃の4〜5倍程度で考えておきましょう。
加えて家電や家具など安い物だけで買いそろえても、10〜15万円程度は必要になることが多いです。
引越し費用は自分で行えば抑えることができますが、それを抑えたとしても総額20〜40万円程度は見ておかなければなりません。
部屋の契約には審査が必要
部屋を借りる際は、審査に通らなければならないことも忘れてはいけません。審査で重要視されるのは定職についているか、年収がいくら程度あるかです。
フリーターは定職とは認められませんし、年収が低い場合も多く、審査で落ちる可能性は高いといえます。契約者を親にすれば審査の問題はクリアできますが、自分一人で契約しようと思うと審査に通らない可能性があることは覚えておきましょう。
貯金がほとんどできない
フリーターで一人暮らしをしていると、毎月の出費に追われて貯金はほとんどできません。場合によっては、生活費だけで足が出てしまい、貯金を切り崩したり、借金をしなければならなかったりすることもあります。
貯金がほとんどできないため、毎月の暮らしも安定しませんし、将来への不安も残ります。
時給の高いアルバイトを探したり、働く時間を増やしたりするなど、収入を増やすことは可能ですが、貯金をしようと思えばかなりの労力が必要なことは覚えておきましょう。
フリーターの一人暮らしは節約がマスト
フリーターで一人暮らしをするためにはまとまったお金が必要ですが、それは生活を始めるためです。生活を始めればそれを維持しなければならず、そのために節約はマストです。
しっかりと節約をして出費を抑えることが大切ですし、出費が減れば貯金もしやすくなります。
生活を維持するため、将来の生活のためにも上手に節約していきましょう。
固定費を抑える
節約するときに最初に考えるべきなのは固定費の削減です。一人暮らしでは毎月固定費がかかりますので、これをどう抑えるかで出費の総額は決まります。
最も大きいのは家賃ですが、これは一度住み始めてしまうと変えられないので、部屋を決める段階で月収と相談しながら設定することが大切です。
次に削りやすいのが食費で、外食は控え、可能な限り自炊をしましょう。
光熱費は少額ですが、これも心がけ次第で減らすことができます。電気のつけっぱなし、水の出しっぱなしなどをしないようにしましょう。通信費もキャリアではなく、格安スマホなどを使えば抑えることができます。
固定費の削減は節約の要ですので、節約をする際には必ず見直しましょう。
【関連記事】UQ mobileへの乗り換えガイド
無駄遣いは削る
固定費だけでなく、雑費や交際費なども無駄遣いを減らせば、節約につながります。例えば、コンビニなどでの買い食いを控えたり、遊びに行く回数を減らしたりなど、交際費や雑費は意識次第で減らすことができます。
もちろんまったく外出しなければ、その分無駄遣いは減りますが、それがストレスになっては意味がありません。無駄遣いを削ることは大切ですが、生活の質を落としすぎたことでストレスがたまらないように注意しましょう。
【関連記事】飲み会を断って節約するための心がまえ。余分な出費をおさえてお金を浮かせよう!
フリーターが安定した生活費を稼ぐには正社員への転職が必要
フリーターでも工夫次第で一人暮らしはできますが、生活が安定しているとはいえません。
毎月暮らすだけで精一杯なこともありますし、少しでも無駄遣いをしてしまうと生活が維持できなくなります。
生活に安定を求めるのであれば、フリーターを続けるのではなく正社員への転職が必要です。フリーターと正社員では、たとえ同じ仕事をしていたとしても収入に差が出ますし、安定性もまったく違ってきます。
仮に正社員同様の給料をもらっていたとしても、将来性を考えれば正社員のほうが断然安定しています。安定した生活を求めるなら、正社員への転職を真剣に考えましょう。
まずは転職サイト・転職エージェントに無料登録しよう
アルバイトをしながら就職活動をしようと思うと、応募することも億劫になってしまうことがあります。人間の脳は何かを後回しにし、面倒くさがって行動に移さない期間が続けば続くほどやる気やモチベーションが失われていきます。
フリーターの就活で大切なのはモチベーションを保ち続けることなので、まずは一度企業に応募してみましょう。失敗してもよいのです。まず行動を起こすことが、その後のモチベーションアップに繋がります。
【関連記事】
フリーターにおすすめの転職エージェント一覧!正社員への就職に利用すべき厳選7社
結果を焦らずに根気よく継続する
フリーターに限らず、就活や転職活動は結果を焦るとよいことがありません。特にフリーターの人は、学生と違ってアルバイトをしている時間があるため就活に割ける時間も限られています。
そのため、すぐには結果が出ないこともよくあるのです。結果を焦らず、長い目で見ながら就活を続けていく方が、結果的にはうまくいきます。
就きたい仕事を明確にする
先に述べたように、フリーターを脱したいという思いから、「どんな企業でもいいからとにかく就職したい!」と考える人も少なくありません。自分が就きたい仕事は何なのかをよく考え、ターゲットを絞って就職活動をするようにしましょう。
企業側からしても、「とにかく就職!」という就活生よりも、「この仕事に就くためにアルバイトで生活しながら就活する」という就活生のほうがしっかりと生活のことや人生のことについて考えているという印象を持ちます。
少しでも早く就職したい気持ちもわかりますが、焦ってもよいことはないのです。
就職が決まるまでの生活費は現状維持+αの節制を心がける
フリーターが就職活動をする際に気をつけるべきことは、現状維持+αを心がけることです。「早く就職しなきゃ」という気持ちで、アルバイトを減らして就職活動をすると、収入が減ってしまい生活が苦しくなります。
就職できそうな企業がもう見つかっているのなら、就職活動に時間を割いてもよいですが、そうではない場合無理に就職活動にかける時間を増やさないようにしましょう。
お金の余裕は心の余裕と考える
早く就職しようとしてアルバイトを減らし、収入が減ると心の余裕がなくなります。心の余裕がなくなると、本来自分が持っているはずの魅力や能力を面接などで企業にアピールすることが難しくなります。
また、結果を焦って「とにかくどこでもいいから就職!」というふうに仕事を探してしまうと、結局就職後に不満が生まれ、早々に辞める可能性も高くなります。
就活を成功させるためには心の余裕が必要で、そのためにはお金の余裕が必要です。まずは、「フリーターとしてでもとりあえずは生きていける」という安心感を持つことが重要なのです。
まとめ
フリーターでも一人暮らしはできます。しかし、大変なことも多いですし、生活を維持するには努力と工夫が必要です。家を出て一人で生活するのは立派なことですが、生活するにはお金がかかりますし、苦労も多いことは覚えておきましょう。
一人暮らしをするにあたって、最もネックとなる金銭面での不安を解消したいなら、正社員への転職を考えてみるのもよいかもしれません。
【関連記事】
▶フリーターが納める税金・保険|計算方法や払えないときにすべきこと
転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。
本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。
- 新着コラム
- 人気コラム
- おすすめコラム