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女性銀行員のキャリアパスとは?年収UP・昇給の方法や転職を見据えた選択肢

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銀行の窓口に行くと女性行員が笑顔で接客してくれますよね。このような印象から、銀行ではたくさんの女性が働いているイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

 

実際、銀行は女性にとって働きやすい環境なのでしょうか。銀行で働く女性の働き方や女性が銀行で働くメリット、年収アップの方法、転職はしやすいのかなどを紹介します。

 

 

ライター:勝目 麻希


メガバンク総合職出身のライター。銀行員時代は法人営業や法人決済部門で働く。結婚を機に商社の営業事務へ転職。出産後独立し、現在は子どもを2人育てながら金融、キャリア、育児などの記事を執筆。

 

 

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この記事に記載の情報は2021年04月14日時点のものです

女性銀行員の働き方・目指すべきキャリアパスは?

 

女性銀行員はどのような働き方ができるのでしょうか。

 

総合職として働く女性銀行員

かつては男性が採用されていた総合職として働く女性銀行員も増えています。総合職の銀行員は、法人に対する融資や金融商品の営業をしたり、本部で金融商品の企画や販促方法を考えたりする仕事を担います。

 

どこに配属されるかは本人の希望や適性などで決まりますが、男性と同じノルマが課せられ、実績が残せれば昇格していきます。

 

メガバンクなどでは総合職全体の2〜3割が女性を採用しています。総合職は男女問わず、全国・海外支店間の異動があります。

 

一般職として働く女性銀行員

一般職の銀行員は、支店の窓口で銀行口座の開設をしたり、バックオフィスでお客さまの依頼に合わせてオペレーションをしたりすることが主な仕事になります。

 

中には法人営業をサポートする融資事務や本部のサポート業務を担う役割をする人もいます。総合職とは違い、転居を伴う異動は基本的にはなく、地元に根差した働き方ができるのが特徴です。

 

今後総合職と一般職の枠組みがなくなる銀行も

上記のようにほとんどの銀行では役割によって総合職と一般職の仕事領域は分かれています。しかし、三菱UFJ銀行と三井住友銀行は2020年以降、みずほ銀行は2021年以降総合職と一般職の職種を統合するとのことです。

 

インターネットバンキングや今まで一般職のことです。インターネットバンキングや事務作業の機械化により、今まで一般職が担ってきた仕事が大幅に削減されるようになってきました。

 

そのため、事務的な仕事の必要性は薄れ、今後は顧客の幅広いニーズに答えることができる高度なスキルを持つ人にスポットが当たるようです。このような流れを受けて、地方銀行なども総合職・一般職という枠組みがなくなる可能性が高いと想像できます。

 

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女性が就職先として銀行を選ぶべき3つの理由とメリット

次に、女性が就職先として銀行を選ぶメリットについて紹介します。

 

産休・育休・時短などの制度が充実している

銀行では産休・育休で休みを取る仕組みができているところが多く、自分の仕事を引き継ぐことも可能なので休みやすい環境にあります。銀行にもよりますが、子どもを保育園に入れることができなければ2〜3年まとめて休むことも可能な場合もあるようです。

 

また、子育て期間中は時短勤務も使うことができ、たとえば9時に出勤で16時までの勤務など、子育てと両立しやすい環境にあります。 特に一般職は女性行員が多く、子育てをしながら働いている人が多いので、現場での理解も得られやすいです。

 

総合職は出世のためにあえて育休を短めにして、時短勤務にしない選択肢をする人も多いですが、制度としては整っているので利用することもできます。

 

実力さえあれば女性も出世しやすい

銀行員は女性であっても実力さえあれば、男性同様に評価されて出世をすることも可能です。出世の基準は営業成績や社内テスト、事務の正確さなどさまざまなことで評価されます。

 

きちんと銀行内の規定にクリアすれば昇格も可能ですし、中には支店長や課長になる人もいるのです。

 

また、メガバンクなどでは総合職は海外駐在の可能性がありますが、本人が望み実力もあると判断されれば女性でも海外で働くチャンスがあります。

 

本部勤務で営業店以外で働く可能性も

銀行員は支店で営業や窓口をするイメージが強いかもしれませんが、実は本部で働く銀行員も多いです。本部ではさまざまなセクションに分かれており、金融商品を企画・開発したり、どのように販売促進するか考えたり、専門的な知識を極めて営業店のサポートをしたりという役割を果たします。

 

営業店は時間やノルマに忙殺されますが、本部は比較的穏やかに働くことができるのが特徴です。子育てしながら働きやすい環境なので、女性総合職は営業店を経験した後に本人の希望なども聞いて本部で働くことが多くなります。

 

 

女性銀行員の強みとは?

銀行は女性が多い職場ですが、女性銀行員の強みとは何でしょうか?

 

きめ細やかな顧客フォローができる

女性は男性に比べると顧客に対してのフォローが上手い人が多いです。たとえば、お客さまの顔色や声のトーンで困っていることはないか、不満に思っていることはないかなど察することは女性の方が得意です。

 

お客さまが運用したいと考えていたとしても、不安が残ったままでは大切な資産を預けることはできないでしょう。こういった時に女性銀行員はお客さまの困りごとが解決しようと丁寧にヒアリングするなどして向き合うことができます。

 

度胸がある

女性銀行員はコミュニケーション能力を生かして顧客の懐に入るのが上手い人が多いです。銀行の営業はノルマが大きいですが、ノルマを達成するためには自分の担当するお客さまに融資をしてもらったり、金融商品を買ってもらったりしなくてはいけません。

 

まずはお客さまに案件を提案するところから始まりますが、「こんなに大きい額の投資信託は買ってくれないかも」と怯んでしまうこともあります。しかし、女性銀行員はお客さまと上手く会話のキャッチボールをしながらお客さまに提案し、実際にクロージングできてしまいます。

 

その点、いろいろ考えすぎて躊躇しまう男性銀行員に比べると度胸がある人が多いのです。

 

お客さまに覚えてもらいやすい

特に女性総合職はまだまだ少ないので法人営業の担当になるとお客さまに覚えてもらいやすいです。特にお客さまに気に入ってもらえれば融資や金融商品の購入を提案しやすくなります。

 

また、支店長や上司と一緒に訪問した時に、日頃の活躍を褒めてもらえると人事的にもプラスに働きやすくメリットが大きいのです。その点で、女性銀行員は得だといえます。

 

 

 

女性銀行員の弱みとは?

反対に女性銀行員の弱みはあるのでしょうか?

 

忙しい時に体力不足を感じる

銀行は4月〜9月、10月〜3月と期が分かれますが、期末の9月と3月は実績を積み上げなければいけないので非常に忙しくなります。

 

残業時間は厳しいので遅くとも22時には帰れますが、逆にそれ以上は働けないですし仕事の持ち帰りもできません。

 

そのため、昼休憩が取れないということもあり、男性と比べて体力が劣る女性にとっては大変と感じることがあるでしょう。

 

女性担当者を嫌がる経営者も存在する

お客様の中には仕事やお金の話は男性としたいと考える方もおり、女性銀行員が担当になることを嫌がられることもあります。

 

また、接待後に夜のお店などに行く場合もあり、その時には女性は帰らなければいけないことも。このような場でビジネスの話を深掘りする時もあるので、男性の方が有利な時もあります。

 

マミートラックにより出世しにくくなる

マミートラックとは、子育て中の女性が、バリバリ働きたいのにも関わらず出世コースから外されたり、簡単な仕事しか与えられなかったりすることです。

 

 

勝目 麻希


たとえば、私が働いていた銀行では7年目に最初の昇格があります。

もしこの7年目より前に子供を産み、時短勤務をしていると、どんなに仕事を頑張っていても昇格を必要になる年数を数えてもらえません。そして、またフルタイムで働くことができるようになってから昇格のための年数がカウントされます。

周りがどんどん出世して、年収も増えている中、時短勤務内でどんなに頑張っても評価されず、簡単な仕事しか与えられなくなり、モチベーションが下がったり、退職を考えたりという人も多いようです。

 

子供を育てながら仕事をバリバリこなすことは非常に難しいです。中には育休後もフルタイムで働く人もいますが、家事代行やベビーシッターを利用したり、実家や義両親が近くに住み協力を得られたりしなければ難しいです。

 

バリバリ仕事をしたいけれど物理的に難しく時短制度などを使わなければいけない場合、マミートラックにはまり簡単な仕事しか与えられなくなったり、出世がしにくくなったりします

 

男性はライフイベントに左右されない一方で、女性は出産や育児でキャリアが思うように行かないことがあるので、能力的には大差なくても男性銀行員の方が問題なく出世することに対して悔しく感じることもあるでしょう。

 

女性でも関係なく転勤がある

銀行員は顧客との癒着や不正を防ぐために、一般職・総合職問わず3〜5年おきに転勤があります。銀行の引継期間は短く、辞令から1週間程度で次の場所に着任になります。

 

一般職は基本的に転居を伴う転勤はありませんが、総合職の場合は支店があるところに転居を伴う転勤になる可能性も。

 

銀行の人事は事例が出る日にしか分からず、本人の希望もほとんど通らないので、全く希望していなかった場所や部署に急に転勤になることも覚悟がいります。

 

 

女性銀行員が年収アップするためには

女性銀行員が年収アップするためにするべきことはなんでしょうか?

 

ノルマをクリアする

銀行はノルマが大きいですが、ノルマをクリアすることによりボーナスが上がることもあります。特に所属する支店の成績が良くなると全体的にボーナス額も上がるので、支店の成績に貢献できるくらい実績を積み上げられると周りにも感謝されますし、自分の懐も潤います。

 

残業をする・フルタイムで働く

銀行では1分単位で残業代がつくところが多いので、残業をした方が収入も増えます。しかし、働き方改革で残業時間に厳しくなっているので、ダラダラ残業するということは難しくなっているようです。

 

また、子育て期間中は時短勤務も選べますが、年収のことを考えるとフルタイムで働いた方が良いです。

 

昇格する

銀行員は昇格すると大きく年収が上がり、メガバンクの総合職であれば30歳前後で役付者になると年収1,000万円に到達します。もちろん実力さえあれば昇格に男女差はありません。

 

ノルマを達成して支店の成績を押し上げたり、テストや資格取得などで実績を残したりすることで昇格は決まるので、日々努力を積み上げることが大切です。

 

 

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女性銀行員は結婚後も働きやすい環境なの?

女性が多い銀行員ですが、実際結婚後も働き続けることはできるのでしょうか?

 

制度としては整っている

上記でも説明しましたが、銀行は産休・育休・時短勤務の制度が整っているところが多いです。しかし、それが使えるかどうかは人や取り巻く環境によって異なります。

 

一般職は比較的働きやすい環境

一般職の場合、先輩銀行員も子育てしながら働いており、時短勤務期間中は帰りの時間を気にかけてくれたり、子供が病気で休まなければいけない時にフォローしてくれたりすることが多いです。

 

しかし、それを当たり前だと思わず、きちんと感謝の言葉を述べ、できるときは人の分まで雑用をするなどといった気遣いも大切です。

 

総合職はどこで勤務するかにより働きやすさが変わる

総合職はどこで勤務するかによって働きやすさは大きく異なります。

 

女性にとって本部勤務は働きやすいですが、自分の担当顧客を持ちノルマに追われる営業店は忙しく働くのが大変です。

 

また、時短勤務にしたとしても出世が遅れてしまいますし、時短勤務にしても仕事量は減らず結局は残業しなくてはいけないということもあるようです。

 

家族と話し合いどこまで頑張るか決める必要がある

結婚後も働くことはできますが、どこまで頑張るか、夫がどこまで協力できるかは話し合う必要があります。

 

たとえば、保育園の送迎や急なお迎えに夫は協力できるのか、時短勤務かフルタイムのどちらにするか、転居を伴う転勤になったら仕事を辞めるか単身赴任をするかなどです。

 

働く制度があっても子育てや家事との両立は非常に難しいので、家族の理解と協力が不可欠です。

 

 

女性銀行員として一生働くことはできるのか?

銀行は一般職のほとんどが女性ということもあり比較的女性が多い職場ですし、一般職は既に課長なども多くロールモデルもたくさんいます。

 

そのため、キャリアアップしながら一生働くことも想像しやすいのではないでしょうか。 一方、女性総合職のキャリアはロールモデルが少なくまだまだ手探りの状況です。

 

特に営業店で子育てをしながら営業をバリバリこなす女性はほとんどいない現状です。

 

しかし、女性総合職の採用も増えたのはここ10年程度の話なので、今後は営業をバリバリこなすワーキングマザーも増えるかもしれません。

 

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女性銀行員は転職しやすい?

女性に限らず銀行員から転職する人は多く、まじめでストイックなイメージから銀行員は転職しやすい環境にあります。

 

正確な事務やノルマに対する姿勢は評価されますし、ビジネスマナーも研修で叩き込まれているので、他社に転職しても困ることはないでしょう。

 

 

 

女性銀行員はどんなところに転職するのか?

銀行は顧客情報の取り扱いに厳しいので、リモートワークが難しいです。

 

しかし、特に子育てしながら働く場合、子どもの体調や送迎時間に合わせて働ける時間が減ってしまうので、リモートワークができるなどフレキシブルに働ける会社で働きたいと思う人が多いようです。

 

また、経理部や財務部などに転職して、入出金管理や監査対策、資金調達や財務諸表の作成など銀行員として身につけたスキルを生かす人もいます。

 

 

 

 

まとめ

銀行は女性行員の数も多く、産休・育休・時短勤務などの制度も整っているところがほとんどです。実力さえ有れば昇格できますし、年収アップにも期待できます。 しかし、男性と同様に出世を競う女性総合職は、まだ数も少ないのでロールモデルはあまりいません。

 

時短勤務も制度上ではできますが、出世が遅れたりマミートラックにはまったりなど、バリバリ働きたい人にとっては厳しい環境です。

 

家庭と両立して働くためには家族の協力が不可欠なので、どのくらい頑張るか、夫にどれだけ協力してもらうかなど話し合う必要があるでしょう。

 

また、銀行員はまじめで仕事に対してストイックなイメージから転職もしやすいです。銀行でのキャリアに限界を感じたら、より働きやすい環境を求めて転職するのも良いのではあないでしょうか。

 

この記事の執筆者
キャリズム編集部

転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。

本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。

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