【実録】新卒でブラック企業に入って危うく死にかけた話⑤退社編

どーも。新卒でブラック企業に入って金も友も彼氏も失いかけたあんにゃです。
実際にブラック企業で体験したことを短編シリーズ的にお伝えしてきておりますが、今回でそれも最後です!
最後はやはり、どうやって命からがらブラック企業から逃げ出したのかをお伝えしたいと思います。
ちなみに、会社の退職というと、みんなの前で挨拶して~花束もらって感動して~夜は送迎会開いてもらって~的なのが一般的だと思いますが、ブラック企業を退職するのは命がけの行為で、いわば巨大な宗教からいかに逃げ出すかみたいな次元です。
ということで、退社に至る経緯と、退社後どうなったのかを赤裸々に語っていきます。
※【実録】新卒でブラック企業に入って危うく死にかけた話①内定獲得編
※【実録】新卒でブラック企業に入って危うく死にかけた話②インターン編
※【実録】新卒でブラック企業に入って危うく死にかけた話③正社員編
※【実録】新卒でブラック企業に入って危うく死にかけた話④営業マン編
ブラック企業退社までの経緯
まともに歩けなくなり限界を感じる
前回までの「正社員編」「営業マン編」でお伝えしているように、ここの会社で働くにあたっては睡眠時間は1日3時間ほど寝袋で取れる程度で、毎日の営業会議で壮絶なパワハラに耐え抜かねばならず、精神的にも肉体的にも相当辛い状況が続いていました。
人間の体って、ある限界ラインを超えるとSOSサインを出してきます。私の場合、それは「まともに歩けなくなる」というサインでした。
いつも通り朝起きて、仕事をして、お昼を迎えて、酔っているわけでも寝ぼけているわけでもないのに、まっすぐ歩けなくなったのです。
そして、なんだか胸のあたりも痛い…。
「これ、ぽっくり逝くやつじゃね?」
と不安になった私は、高熱が出たと言って病院に行かせてもらいました。
シリーズすべて読んでいただいた方は容易に想像できるかと思いますが、風邪を引いたとか体調が悪いとかレベルでは当然休むことも病院に行くことも許されない環境なので、
「もしかしたらインフルエンザかもしれない」
と思わせるような症状を訴えて病院に行く許可を取ったのです。
すると病院では
「不整脈ですね。過度のストレスと過度の睡眠不足と過労が原因と考えられますが、心当たりありますか?」
と言われ
「心当たりしかねぇwww」
と思い、医者に言われたことを社長に伝えて早退させてもらおうと考えながら会社に戻りました。
「俺から逃げられると思うなよ」
病院から戻った私は、社長に医者から「ちゃんと睡眠を取って休まないとだめだ」と言われたことや、「このままこの生活を続けると後々大変なことになる」と言われたことを伝えました。
社長から
「そうか。確かにな。今日は帰ってゆっくり休め」
と言われることをほのかに期待していた私でしたが、
「お前、医者の言うこと信用すんのかよ。不整脈なんて人類全員持病として持ってる。睡眠不足って言うけど、お前1日3時間も寝てんだろ。俺に比べたらお前は働きすぎでもなんでもねーよ。早くテレアポして1円でも多く稼いで来いよ!」
と言われました。そして立て続けに
「お前、今ちょっと仕事辞めたいとか思っちゃってんじゃねーの? 言っとくけど、お前の家も実家も把握してんだからな。俺から逃げられると思うなよ。」
と言われ、私は一生、この人とこの会社から逃れられないと、心の底から恐怖を感じました。
糸が切れたように発狂
「会社を辞めたい」
「でもこの会社でちゃんと成果を出して認められたい」
「もう無理限界」
「まだ頑張れる、頑張りたい」
社長から「俺から逃れられない」と言われてから、こんな感じで会社を辞めたい気持ちと踏ん張りたい気持ちが1日ごとに沸いては消えてを繰り返し、まるで躁うつ病のような状態が続いていきました。
そんなある金曜の夜、新しい中途のメンバーを迎えるための飲み会がありました。その日は社長も相当に機嫌が良く、次の日も暦的には一応休みなので
「よーし!明日は全員、休みにするかー!!!」
と言い出しました。
入社してからまともに丸一日休みだったことはなかったので、あまりにも嬉しくて、たった1日しか休みがないのにやりたいことが山のように浮かんできました。
ベッドで夕方まで寝ちゃおうかな…
久しぶりに彼氏と遠出でもしようかな…
美味しいランチでも食べに行こうかな…
昼からビールでも飲もうかな…
など、たった1日だけでも自由に過ごせる時間を想像するだけで天国にいるようでした。
飲み会が夜の1時過ぎにお開きになり、すぐに家に帰って目覚ましをかけずにベッドに入りました。
本当に、久しぶりの自分のベッドは心地よかったです。
しかし、次の日の朝7時ごろ、会社から支給されている携帯電話がけたたましくなり始めました。社長からです。
嫌な予感がしつつも出ると
「おい、てめー。いい加減にしろよ。今すぐ会社に出てこい!」
どうやら、前日に提出予定だった資料にちょっとしたミスがあったようです。
ミスがあったことなんてそのときの私にはどうでもよく、
「一度会社に行って社長につかまってしまえば休みどころか深夜まで働かされる…。もう私は一生、1日たりとも自分の自由に生きられる日はないのか…。」
と絶望し、自宅で雄叫びのような叫びをあげながら泣きじゃくっていました。
実家から両親が救助に
雄叫びのような叫びをあげながら泣いていた私は気が付いたら母親に電話していました。電話口で何を叫んでいるのかわからない状況で何かを訴えていたようです。
母親は愛する娘が精神錯乱状態になって自分にSOSを出してきている、おそらく会社の異常なまでの労働に耐えかねたのだろうと察知してくれ
「今からそっちに行くから。ドアのカギを閉めて、家から出ないで。窓には近づかないで。」
と言ってくれました。精神錯乱がひどかったので、自殺するんじゃないかと思われていたようです。
土曜日の朝だったので、電話口の近くに父親もいたらしく、二人で名古屋から東京までかけつけてくれました。
家についてからは母親に抱きしめられ、ようやく少しずつ落ち着きを取り戻していきました。
父親は会社から支給されているパソコンや携帯電話を袋につめ、会社に乗り込んでいってくれました。
後々、父親が乗り込んだ現場に居合わせた元同期から聞いたのですが
「俺の大切な娘を返してもらう。訴えるに値する労働環境だけどそれはしない。ただ、娘を返してくれればそれでいい。」
と社長に直談判してくれたようです。
私の事を守ってくれた父と母に心から感謝しています。
退社後の悲惨な後遺症
両親が東京に救助に来てくれた後は、すぐに私も実家の名古屋に一緒に帰りました。
もう、怒鳴られることも寝袋でしか眠れないことも1日3時間しか睡眠時間が取れないこともないので、久しぶりに生きた心地がしました。
すべてが解決した、と安心しきっていたのですが、徐々に後遺症が残っていることが判明していきました。
まずは体の変化。
1か月で体重は10キロ以上増えており、久しぶりにまともに自分の顔を見てみるとぱんぱんにムクミ上がり元の顔と全く違っているように見えました。
睡眠の仕方も異常でした。
睡眠不足がたまりにたまっているので、1日中眠ってしまうのはたいしておかしくはないのですが、1日中眠っているのが10日以上続きました。
トイレ以外、ずーーっと10日以上眠っているのです。少しは昼に活動できるようになってからも、ふとしたタイミングですぐに眠くなり、所かまわず寝てしまっていたので危なっかしくて仕方がなかったと思います。
一番やばかったのが、洗脳状態が抜けきらなかったことです。毎日毎食、母親がご飯を作ってくれたのですが、
「今日はアポイント1件も取れてないから食べる資格がない…。」
と食べるのを我慢しようとしていたのです。
他にも、家族でテレビを見ているときも
「今日何も成果を出していないから楽しむ資格はない…。」
とテレビを見て笑うことも自粛していました。
この洗脳状態を抜け出すのが一番時間がかかり、人間、肉体的な負傷よりも精神的な負傷のほうが厄介なんだな~としみじみ感じました。
さいごに
シリーズ化して内定をもらう段階からインターンを経て正社員、営業マン時代、退社に至るまで赤裸々に綴ってきましたが、お楽しみいただけたでしょうか。
異常なまでのブラック企業につかまってしまった私が皆さんに最後にお伝えしたいことは
- ブラック企業には絶対に入社してはいけない
- もし間違って入社してしまったらすぐに周りにSOSを発信する
- 耐えるよりも逃げる方が正しい
の3つです。
皆さんが一生の中でこのようなブラックな体験をしなくて済むよう、心から願っています。
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ブラックベンチャーからほぼ夜逃げ同然に逃げ出した後は歌舞伎町のキャバクラでひっそり働いていたが、キャバクラでスタートアップベンチャーの社長に拾われ、その会社で売れっ子営業マンとして3年ほど勤務。
自身の売り上げを伸ばすだけでなく、新人・後輩の指導にも尽力し会社の成長に貢献。現在はスノーボードを主軸に自由気ままに各地を転々とする完全旅人生活を満喫中。
ブログURL http://www.anna-jiyuuni-ikiru.com/

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