ズバリ!働き方改革の問題点ってなに?

安倍内閣が推進している『働き方改革』という言葉を最近よく耳にします。政府としては国民が働きやすく、生産性を向上させるために推進していますが、実際にはさまざまな問題があるとされています。
では、具体的にどんな問題が予想されるのでしょうか?
高度プロフェッショナル制度
簡単に言えば、「専門性の高い業務をしていて、かつ平均年収の3倍程度得ている人については、労働時間ではなく、成果で評価し報酬を支払う」というものです。
主な職業としては、金融商品の開発や企業・市場のアナリスト・研究開発などで、年収1,075万円以上の人が対象者として念頭におかれています。
この制度が施行されれば、労働時間の定めはなく残業代も出ません。効率よく仕事をこなせば、早く帰ることができ、短い労働時間でも給料が減ることはない。極端に言えば、能力の高い人なら1日3時間勤務で充分、ということもあるわけです。
しかし、どれだけ仕事を課すかは会社が決めること。裏を返せば、通常の労働時間ではさばききれない量の仕事を与えられ、長時間の残業をさせた上に、残業代も支払わない……ということもあり得るわけです。
このことから『残業代ゼロ法案』などと揶揄されています。該当する職に就いている方にとっては、恐ろしい制度であるとも言えますね。
裁量労働制の拡大
現在でも裁量労働制を採用している企業はあります。「労働時間では計りにくい業務に関しては、時間ではなく、成果に対して報酬を支払う」という制度。
高度プロフェッショナル制度と似ていますが、対象が異なります。裁量労働制は記者やデザイナーなどが対象者です。
こちらの制度も同様に、労働時間が決められていないことをいいことに大量の業務を課され、長時間労働を強いられる可能性があり、現在も問題視されています。
36協定の見直し
現在、企業が労働者に残業をさせるには通称『36協定』を結ぶ必要があります。
36協定の内容は
- 残業の上限は月45時間、年間360時間
- 繁忙期などの特別な事情がある場合は届け出をすることで上記の上限をなくすことができる
といったものですが、働き方改革により、繁忙期など特別な事情がある場合にも上限が以下のように設けられました。
- 月100時間未満
- 数ヶ月ある場合は平均80時間以内
残業時間が制限されることで、企業はむやみに労働者に残業させることができなくなります。
現在、長時間労働に悩んでいる労働者にとっては朗報に聞こえますが、改革が施行されても、仕事量が減ったり、人材が増えたりするとは限りません。結果的に仕事にかかる時間は変わらないため、決められた時間内にこなすことができなければ、サービス残業を強いられることは大いにあります。
同一労働同一賃金
「アルバイトや、契約社員・派遣社員であっても、正社員と同様の仕事をしていれば、賃金から福利厚生まですべて同じ待遇にしなければいけない」という制度です。契約社員をはじめとする非正規雇用者にとっては、雇用形態にかかわらず正社員と同じ待遇をしてもらえるのでとてもありがたい制度です。
しかし、企業はなぜ、正規雇用者と非正規雇用者をわざわざ分けているのでしょうか。正規の賃金の方が非正規より高いので、非正規雇用者の方が、企業にとってはコストカットになるわけです。
同一とする場合、正規雇用者の賃金に非正規雇用者の賃金を合わせるのか、非正規雇用者の賃金に正規雇用者の賃金を合わせるか……ですが、働き方改革によれば、正規雇用者の基本給を下げるという選択肢はないでしょうから、企業の人件費は高騰することとなります。
今後、働き方改革のさまざまな法案が施行されていく予定です。誰もが働きやすい社会にすることを目的としていますが、問題点はまだまだ多いと言えるでしょう。

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