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2018.10.30

転職で「成功する人」と「コケる人」の大きな違いについて簡単に説明する。

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私が昔在籍していたコンサルティング会社は、一般的な事業会社と比べて、転職する人が多い職場だったと思う。
 
中には転職後、それなりに成功する人もいて、
いきなりお客さんの会社に役員として転職し、大きな業績をあげた人や、
スタートアップに転職して活躍し、最年少で役員になった人。
あるいはまた「弁護士になる」といって、突然会社をやめ、本当に弁護士になって活躍する人もいた。
 
しかし、そういった成功した人の陰で、実は沢山の人が失敗もしていた。
 
例えば、次の会社も1年経たずにやめてしまって、転職を繰り返している人。
一時的な年収アップに目がくらんで、外資の生保へ転職したが、すぐにクビになってしまった人。
勢いで辞めてしまい、慌てて入ったweb系の会社で評価が低く、年収が大幅にダウンした人。
 
そんな明暗分かれる事例が、てんこ盛りの職場だった。
 
私は転職していく人々を見て、いつも思っていた。
一体何が、彼らの運命を分けたのだろうか?
 
成功と失敗を分ける要因について、非常に興味があった。
 

 

【2020年9月最新版】withコロナの転職事情|コロナ渦で転職を成功させるには?

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『転職サイトにある「転職に失敗する人の話」は正しいのか』


このようなテーマについて、「転職サイト」などでは、だいたい次のような話がまことしやかに述べられている。
 

  • 自分の市場価値を正しく認識できていないと、転職は失敗する
  • 「今の仕事が嫌だ」という後ろ向きな理由での転職は失敗する
  • 妥協できない人は転職に失敗する

 
しかし、これが本当に正しいか、というと若干怪しい。
現実には、私の身の回りを見る限りでも、これらの反証はたやすく見つけることができる。
 
転職で成功した人たちは、必ずしも自分の市場価値を認識してはいなかった。
また、「上司が嫌い」と後ろ向きな理由で転職した人たちも、普通に成功している。
まして、弁護士になった人は「妥協するな」と言っていた。
 
要は、転職サイトなどに書いてある話は、「転職エージェントが扱いやすい人はこんな人」という基準で書かれているものだ。
だから、転職の本質とは少し異なっているのが、正しい認識だ。
 
当たり前だが、転職エージェントは「転職先での成功」まで追跡してはいない。
彼らが報酬を受け取るのは、
「転職が成功したとき」であって、「転職したあとの仕事で成功したとき」ではないのだ。
 

結局の所「転職先で成果出した」が成功。「転職先で文句ばかり」が失敗。

では、何が成功と失敗を分かつか?
スキルだろうか?経験だろうか?
 
そうかもしれない。
ただ、それらは単なる制約条件に過ぎない。
 
実際、運命を分けるのはとても単純な話だ。
「転職先で成果を出せるかどうか」に尽きる。
 
「転職先で成果を出したやつ」が成功組。「転職先で文句ばかり言うやつ」が失敗組だ。
 
ここで大事なのは、「いい条件で転職できた人」が成功組ではないという点だ。
つまり、転職が成功したかどうかは、転職先でのパフォーマンスを長期的な視野で観察しなければ判断が出来ない。
 
とはいえ、転職前の会社で成果を残していたら、転職後でも同様に成果を出しやすく、結果的に成功しやすいだろう。逆に、元いた会社で成果を残せなかった人が、転職先で自分が思い描く成果を出せるのか、といえば、そんなにうまくはいかない。
 
だから結果的に、失敗のパターンは皆似たりよったりとなる。
 

  1. 転職が叶う。転職先では歓迎される。(すごい人が今度来るらしいよ)
  2. しばらく一緒に働くと、実はそこまで仕事ができる人ではないことが判明(実は普通の人だった)
  3. 徐々に本人と周りの評価がズレだす。(あのひと、プライドだけ高くない?)
  4. 転職先でも孤立する。(あいつはほっとこうぜ)
  5. 本人もいたたまれなくなってまた転職を考え出す。

 
これが、鉄板の転職失敗パターンだ。このスパイラルに陥ってしまうと、いつまでも転職に成功を見出すことが出来ない。
 

転職で成功するには「自己否定」から。


一度職場をリセットしたのだから、転職先で大きな成果をあげて成功したい、大きな見返りがほしい、と焦る人が多いのは何となく分かる。
 
だが、当たり前だが、新しい環境で成功するためには、元の会社にとどまって成功するよりも難しい。
 
転職先の会社には人脈もないし、そもそも内部の業務がどのように動いているかを勉強するところから始めなければならないからだ。


だから、まずはじめに取り掛からなくてはならないのは「自己否定」だ。
 
面倒で辛いことは間違いない。
だが、転職後こそ、前職やっていたことをいったん脇に置き、「新しい仕事のために自分は何を学び、何を成すべきか」を真剣に検討しなければならない。
 
マネジメントの権威である、ピーター・ドラッカーは自分自身の回顧録で、次のように語っている。
 

初め大手の保険会社で証券アナリストをつとめ、一年ほどしてから、小さくはあったが、急速に成長していたある投資銀行に移った。(中略)
 
ところが三か月ほどして、年配の創立者が私を部屋に呼びつけて、こう言った。
 
「君が入社してきたときはあまり評価していなかったし、今もそれは変わらない。しかし君は、思っていたよりも、はるかに駄目だ。あきれるほどだ」。
二人のシニアパートナーに毎日のように褒められていた私は、あっけにとられた。
 
その人はこう言った。「保険会社の証券アナリストとしてよくやっていたことは聞いている。しかし、証券アナリストをやりたいのなら、そのまま保険会社にいればよかったではないか。今君は、補佐役だ。ところが相も変わらずやっているのは証券アナリストの仕事だ。今の仕事で成果をあげるには、いったい何をしなければならないと思っているのか」。
 
私は相当頭に血が上った。しかし、その人の言うことが正しいことは認めざるをえなかった。そこで私は、仕事の内容も、仕事の仕方も、すっかり変えた。
 
PFドラッカー.プロフェッショナルの条件(はじめて読むドラッカー(自己実現編))ダイヤモンド社

 
ドラッカーは、前職の仕事のやり方を踏襲してしまったため上司に厳しく叱責されたことを、ことさら重要視している。
 
転職は、それも含めた上での「オールリセット」なのである。
数々の転職を繰り返しても成功する転職者は、それをよくわかっている。
 

転職したら、3つのまずやるべきこと

そのため第一にやるべきことは、前職でどれほど仕事ができることを自認していたとしても、転職したのなら、まず、「自分は凡人だ」と自らに言い聞かせることだ。
 
もちろんこれは、自らに新しい仕事が要求するものを認識させ、学習を促進するための施策である。
 
第二に「自己責任」という言葉を自らに厳しく課すことだ。
仮に
「会社が面接の時に嘘をついていた」
「聞いていた待遇と違う」
「自分がやりたかったことが、やれなかった」
 
と言ったことが起きたとしても、そういったことも全て「自己責任」と思うほうが、成功には近い。
 
なぜなら、文句を言って、ふてくされても、状況は変わらないからだ。
 
中には「自己責任」という言葉が嫌いな人もいるかも知れないが、本当に自己責任かどうかは、実は関係ない。
 
今いる場所、それが今の自分の実力だ。
エージェントでも、会社の面接担当者のせいでもない、他ならぬ自分が無能だから、思い通りにならないのである。
そのためには「自己責任」と考えたほうが合理的だ、というだけだ。
 
そして最後にやるべきこと。
「高い給与を要求するのは活躍してから」と胸に刻むことだ。
 
高い給与を最初から払う会社もあるが、それはその分「期待も大きい」ということになる。
だが、新天地で成果をうまく出せる人は、前述したように非常に少ない。
 
するとどうなるか。
あなたは「期待はずれ」の人材となり、隅に追いやられる。
 
人間は、期待はずれに対して、とてもキツイ。
たちまち会社に居づらくなることは、目に見えている。
 
昔の会社でもよくあった話だが、鳴り物入りで入ってきた新人やマネジャーほど、「期待はずれ」とされ、早くやめてしまう人が多かった。
 
逆に、あとから頭角を現してきた人物のほうが、大抵の場合「思ったよりすごいやつだった」と、評価が高まるものだ。
 

まとめ

転職を気軽に勧めるサイトを信用してはいけない。
結局、転職はどこまでいっても、勝てる確率の低い勝負だからだ。

ひたすら謙虚に、人のせいにせず、成果に対して忠実な人物が成功を掴む。
転職で「成功する人」と「コケる人」の大きなちがいは、実はそれだけのことなのだ。

 

安達裕哉
Tinect株式会社 代表取締役
1975年東京都生まれ。Deloitteにて12年間コンサルティングに従事 。大企業、中小企業あわせて1000社以上に訪問し、8000人以上の ビジネスパーソンとともに仕事をする。
仕事、マネジメントに関する メディア『Books&Apps』を運営する一方で、企業の現場でコンサル ティング活動を行う。
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編集部

本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。
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