日当2万5千円!楽なようで超絶キツい「ベッドに横たわるだけの仕事」とは
みなさんは、『ベッドに横たわるだけの仕事』があることをご存知でしょうか。
日本人は働きすぎだと言われるほど忙しい日々を過ごしていることが多いので、寝ているだけで収入を得られるなんて魅力的すぎますよね。
「朝が弱くて起きられない…」という人にとっても、夢のような話です。
それでは、横たわるだけの仕事とは一体どのようなものなのか、その実態に迫ります。
ベッドに横たわるだけの仕事とは?
ベッドに横たわるだけの仕事とは、NASAのCFT70という実験に参加するというものです。
CFT70とは「微小重力(無重力)状態の宇宙環境が、どれほど人体に影響を与えるか」がテーマの研究のこと。
宇宙科学の分野は、まだまだわからないことばかりです。より深く宇宙について研究していくためには、宇宙飛行士の健康状態を把握することが必要不可欠と言えるでしょう。
仕事内容は?
CFT70では、足元が6度高く傾いたベッドに横たわり、70日間寝たきり生活を送ります。つまり、頭が少しだけ下がった状態で寝なくてはなりません。
こうすることにより、上半身に体内の水分が移動するので微小重力(無重力)状態での循環器系の働きに近づけることができます。そして、実験前と後での筋肉量や骨密度などの身体の変化を測定するのです。
足のむくみや疲れをとるために、足を腰よりも高い位置まで上げて寝たことがある人は多いのではないでしょうか。しかし、この実験では上半身が下がっている状態なので、頭に血が上るような感覚かもしれません。
寝たきり生活中は、ベッドの上でできることであればネットや読書、ゲームなど何をして過ごしてもOKです。
ただし、食事をするのもトイレやシャワーもベッドの上で、アルコールの摂取は禁止されます。
また、これはあくまでも研究なので、横たわったまま宇宙空間の作業を想定した軽い訓練(エクササイズやスクワットなど)をすることが求められます。
収入はどれくらい?
さて、気になる収入ですが、こちらの研究に携わると1週間に12万円の報酬。合計すると、約180万円の報酬を得ることができます。
(寝ている期間は70日間なのですが、横たわる前とその後の身体の変化を測定する必要があるので、ト―タルの期間は15週間で105日間となります。)
仮に180万円だとして、1日約25,000円の日当になるわけですが、あなたはこの報酬を高いと感じるでしょうか? それとも、身体の負担や自由を制限される生活を考えると、これでは割に合わないと感じるでしょうか?
応募資格は?
NASAによる研究に応募する為には、まず米国籍か永住権が必要です。そして、心身ともに健康体であることが必須条件となります。
宇宙飛行士と同様の運動能力や心肺機能、筋力や持久力が備わっていなければ応募することはできません。精神面に関しても、心理学者との対面によって事前にチェックされます。
もうこの時点で、楽な生活ではないだろうなと容易に想像できますよね。たしかに長期間寝ているだけの仕事ではあるのですが、夢のような生活とは少し異なり、参加する為にはそれなりの覚悟が必要なようです。
CFT70は意外と大変な仕事!?
CFT70に携わる生活とは一体どのようなものなのでしょうか。
被験者の話によると、まず6度という角度は横たわるには居心地が悪いようです。体よりも頭が少し下がった状態は、違和感があるものですよね。それを長期間続けるとなると、やはりあまり気持ちがいいものではないかもしれません。
そして、仕事開始から数日間は首や背中の痛みに苦しめられることになります。頭痛にも襲われ、傾いたベッドに慣れるまではとても辛い時間を過ごすのです。
その後、1週間ほどで身体は生活に慣れてきますが、寝ているだけの生活は嫌でも筋肉の衰えを感じることになるでしょう。
時間の経過とともに完全に状況に適応し、それほど辛い思いをせずに済んだという人も中にはいるようですが、体に相当な負荷がかかるのは間違いありません。
「日常生活では得ることができない貴重な体験をしたい!」「宇宙科学の分野の発展に大きく関わりたい!」という強い意思がある方以外にはおすすめできない仕事です。
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