「話し上手じゃないから売れない」なんて凹まなくていい。by元営業マン

こんにちは、元営業マン、現在旅人のあんにゃです。
よく友人や後輩からこんな相談をされます。
「自分は営業に向いていないと思うから転職したい」
「自分は営業向きの性格だからファーストキャリアとして営業を経験したい」
しかし、相談している本人たちの思う「営業に向いている、向いていない」はちょっと的外れだなーと毎回思います。
なぜなら、少し乱暴な言い方かもしれませんが、彼らは
おしゃべりが上手=営業向き
おしゃべるが下手or苦手=営業不向き
と捉えているからです。
自分は営業に向いてないなと思う瞬間
あなたが営業をしていて、「自分、営業に向いていないな」と思うことはありますか? また、それはどんな瞬間でしょうか。
お客様と話が続かない
自分と気の合う友達なら話は尽きないと思いますが、初対面の人と会話をしなければいけないのが現場ですよね。
お互いの共通点が見つからなかったり、会話が一方通行になったりして話が続かないと「営業に向いていないんじゃないか」と思ってしまうでしょう。
お客様と話が盛り上がらない
お客様の中には気難しい人もたくさんいます。冗談が通じない人もいるでしょう。
冗談を言ってみたのにスルーされる!
商談中一度も笑いが無かった!
事務的な会話しかできなかった!
このように、お客様との会話がいまいちいつも盛り上がらないなと感じるときも、落ち込んでしまうのではないでしょうか。
商品を魅力的に語れない
テレホンショッピングの語り手のように、言葉巧みに商品を魅力的に語り、買う気が無かった人をいつの間にか買う気にさせてしまうことができる人っていますよね。
そんなスキルの持ち主はそう多くはないのですが、自分にその能力がないと感じるときも「営業辞めたいな」と思ってしまうかもしれません。
テレアポでうまく話せない
営業で商談するためにはアポイントを取らなければいけませんが、多くの営業マンがアポ取得のためにテレアポという手段を使っていると思います。
最近はLINEやメールが連絡手段の主流になってきているため、普段から電話に慣れ親しんでいる人はほとんどいないでしょう。
そのため、ビジネスの場での電話でうまく話せなかったり、毎回の電話で異様に緊張してしまったりすると、営業に向いていないかもしれないと落ち込んでしまうかもしれません。
たいていの営業の悩みは「話す」ことに関連している
先の章でご紹介した、「営業に向いていないと思う瞬間」を見ていただければお気づきかもしれませんが、営業に向いている、向いていないの悩みのきっかけはすべて「話す」ことに関連しています。
お客様とうまく話せない
電話でうまく話せない
面白い話ができない
商品の説明をうまくできない
など、すべて『自分が話し上手であるかどうか』に主眼が置かれています。
しかし、良い営業マン、売れる営業マンになるために大切なことは決して話し上手であることではないのです。
営業で「話す」ことより数倍大切なこと
お客様に信頼され、安定した売り上げを上げ続けるような良い営業マンになるために大切なこと。それは、お客様に「話させる」ことなのです。
聞き上手と言う言葉がありますが、上手に聞くためにはそもそも相手が話をしてくれなければいけません。
本当の意味での聞き上手とは、聞き出し上手であり、話させ上手であることなのです。そして、話させ上手である営業マンが真に営業に向いていると言えます。
「話させる」ためにできる簡単トーク術
自分が上手に話すのではなく、相手にいかに話をさせるかが営業においては大切であることはすでにご説明しましたが、実際、どのように話させればいいのでしょうか。
「その話、興味あります!」アピール
人は、相手が自分の話に興味を持ってくれていると自信を持てればどんどん話をしたくなるものです。
だから、お客様の話に対して「自分、その話にめっちゃ興味あります!」ということを伝えられればいいのです。
そのためには相槌を適切な箇所で適切に打っていくといいでしょう。
「へーーそうなんですね」
「それは知らなかったーすごいですね」
「なるほどーそれは確かにそうですね」
など、話の続きが聞きたいですということを暗にアピールできるような相槌をうっていくといいでしょう。
慣れるまでは嘘っぽくなってしまうかもしれませんが、場数を踏めば顔の表情も含め、聞き出し上手になっていくはずです。
もし最速で聞き出し上手になりたいと思ったら、売れている営業マンの同行に行かせてもらい、その営業マンがどのように相槌を打っているか観察するのもお勧めです。
相槌をうつタイミング、相槌をうっているときの表情、しぐさなどあらゆる点で参考になると思います。
迷ったらオウム返し
「相槌を打つだけじゃ話が持たない!」という場合もあるでしょう。
ある程度こちらも何かを発言しなければ…だけど何を話したらいいの? と迷ってしまった場合は、とりあえず相手の言うことをオウム返ししてみましょう。
これは、売れているキャバ嬢やホストも使っているテクニックです。
「うちの会社、今度ウエディング事業にも乗り出そうとしているんですよ」
「へー!ウエディング事業に乗り出すんですね!」
「来年から新卒採用の人数を増やそうとしているんですよ」
「新卒採用の人数を増やす予定なんですね。しかも来年から!」
このように、相手の言っていることをそのまま繰り返すだけで最初はOKです。相手の話していることを繰り返しているだけでも相手はもっと話をしたくなり、そこから派生する他のことについても話をし始めてくれます。
そして、相手が自分や自分の会社の話をすればするほど、いざ営業で商品を売ろうとする段階になったときに、提案のヒントがたくさんある状態になるので、結果的に売りやすくなるのです。
まとめ
いかがでしたか? 営業に向いているのは、決して自分の話ばかりする話し上手な営業マンではありません。
相手の話を上手に聞き出し、話をさせるのがうまい営業マンこそ営業に向いています。
そして、意識さえできれば、話をするスキルより、話をさせるスキルの方が身に付けるのが楽なのです。
ここでご紹介した方法は決して難しいものではないので、是非明日からでも実践してみていただければ幸いです。
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自身の売り上げを伸ばすだけでなく、新人・後輩の指導にも尽力し会社の成長に貢献。現在はスノーボードを主軸に自由気ままに各地を転々とする完全旅人生活を満喫中。
ブログURL http://www.anna-jiyuuni-ikiru.com/

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