【もはや絶滅危惧種?】プレミアムフライデーはなぜ失敗したのか?

消費喚起につながらなかったプレミアムフライデー
プレミアムフライデーは、月末金曜日の午後3時に早めに仕事を切り上げ、買い物や食事、旅行などを楽しんでもらって消費活動を促す政策のこと。
この政策は、政府と経団連が連携して始めた政策で、政府には「早帰りをすることで働き方改革につながる」という思惑があったようです。
2017年の2月24日から始まっているので、もう1年は超えているのに…プレミアムフライデーは、なぜ定着しなかったのでしょうか?
3時退社というハードルが高い
残業時間を削減する取り組みとして、「定時退社日をもうけている」などは聞きますが…定時退社もままならないうちに「プレミアムフライデーだから早く帰りましょう!」というのは、かなり無理があります。
月末金曜日というタイミングが悪すぎる
政府としては、「給与をもらった直後ならお金を使ってくれるだろう」という発想でしたが、月末は企業の月次作業と重なり、反発意見が多かったようです。
特に、2回目のプレミアムフライデーは多くの企業が決算として設定している時期と重なってしまい、それもよくなかった…。
時給で働く人には無関係だった
プレミアムフライデーはアルバイトやパート、派遣の時給労働者にとっては、早帰りすれば収入が減るだけ。収入が減ると分かっているのに、買い物や食事をしようという発想にはなりませんよね。
サービス業へのしわ寄せが…
飲食店などのサービス業は、3時退社のサラリーマンを獲得するために開店時間を早めるお店もあったそう。ただでさえ人手が不足しているので、サービス業で働く人の負担がさらに増えて「休めない!」という声が多くあがりました。
企業にとっては有給取得を促すくらいの政策でしかない
すっかり定着している『クールビズ』では、企業側は「冷房の節約により電気代を削減できる」という効果がありましたが、プレミアムフライデーではそのようなメリットがなかったのが大きいといえます。いくら政府が推進しても、プレミアムフライデーは企業にとってメリットがなかった。それでは定着は難しいですよね。
今はもうすっかり忘れ去られたプレミアムフライデー
実は2017年の流行語として入賞していたことに驚く人も多いはず。授賞式では関係者の方が「今回の受賞をバネにこのプレミアムフライデーを定着させるべく努力していきたい」とコメントしていたそう。入賞したにもかかわらず、なんとも悲しいコメント。
2018年の実施状況は、いまだ10%にも満たないとか。プレミアムフライデーによって消費や働き方にどのような変化をもたらすのか、今後の動向に注目していきたいですね。

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