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公開日:2018.9.10 

定年70の時代を目前に高齢者雇用の現状は

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『高齢者』という言葉が何歳からを指すのか変わってきています。

現在年金受給は65歳の高齢者から開始されますが、内閣府としてはゆくゆく70歳にまで受給年齢を引き上げる予定ということです。

働ける年齢までは働いてもらい、給付総額を減らすことで、経済の低迷を脱却する狙いがあるわけですね。

現在では「60代はまだまだ若い」というような風潮もあり、60代中盤でも元気に働いている方が多く、実際、2016年の調査では65〜69歳の高齢者は男性が52.2%、女性は31.6%が働いていると回答しています。

60代はもはや引退する年齢とは言えなくなっているのかもしれません。

10年後には共働きがより一般化した世代が60代になるため、働く60代の割合はもっと増えるでしょう。定年70歳の時代が来ているのです。
(参考:高齢者の就業|総務省統計局

そんな時代に、高齢者はどのような働き方を選択できるのでしょう。

同じ職場でも60代以降の働き方は変わる?

さて、高齢者が働くのが一般的になったといっても、企業の定年は60歳、もしくは65歳というのが一般的です。

もし高齢者がこれ以降も働きたいなら、どのような働き方を選ぶことができるのでしょうか。

これまで正社員として働いていた職場で引き続き働きたい場合に多いのは、日数や勤務時間を減らしてアルバイトや契約社員という形での雇用に切り替えるパターンです。昔はよく嘱託という言い方をしました。

働き手の高齢者としては、身体の不調を起こしやすいので無理はしたくないのと、自分の時間も楽しみたいという両方のニーズがあります。

また、企業が高齢の社員に求めるものは若い社員とは違います。

理由としては、高齢の社員を再雇用する場合、役職がなくなり平社員となる場合が多いため、これまでより給与が下がる場合がほとんど。これまでと同じレベルの仕事を求められないということがあります。

経験を活かしてと言えば聞こえがいいですが、実は会社的には頭の痛い問題だったりします。

役職が下がるということは、当然若い部下の下につくことになり、上司になる30代、40代の社員が扱いづらさを感じてしまう場合があるからです。

ですので、役職を下げたからといって、若い人材と一緒になって働くというのは職場によってはあまり現実的ではありません。

高齢者には、状況に応じた活躍の場を新たに用意する必要があります。
 

高齢者の求職活動

当然高齢者も、元々いる職場でそのまま働くことに居心地の悪さを感じることもあるようです。

いっその事新しい仕事を始めようということで、60代のシニア層がアルバイト求人にたくさん流れてきています。

人気のある職種上位には男女ともに事務・受付・入力が入ります。

オフィスワークを行なう会社員だった高齢者は、これまでの経験をそのまま活かすことができ、体力的負担が少ないのが理由と思われます。

また男性の場合は、専門的技能を活かせる仕事も上位に入っており、高齢者はこれまでの人生で身につけた経験や知識を活かせる仕事を望んでいるという傾向が見て取れますね。

また、梱包、仕分けなどの軽作業は男女ともに上位に入っていて、これは新しいことを覚える負担が少ないというのが理由と考えられます。70歳近くになってから、今まで全く関わりのなかった仕事を始めるのは厳しいが、覚えることの少ない軽作業ならば、という感覚があるようです。

同じように男女ともに清掃、スーパーマーケットは人気の職場。男性には運送業や警備員も人気があります。何をすればいいのか想像がつきやすい仕事が選ばれやすい傾向も感じられますね。

そして、稼ぎたい高齢者に人気があるのが介護職です。

介護現場は人手不足のため60代、場合によっては70代でも積極的に採用する会社が多く、もし夜勤に入ることが可能ならば、1勤務で約2日分の稼ぎになるので、少ない勤務日数で収入を確保できます。
 

企業と高齢者のミスマッチ

働きたい高齢者が増えていることは非常にいいことのように感じられますが、企業にとっては難しい問題です。

というのも、もし同じパフォーマンスを発揮するのであれば、長く働いてくれる可能性のある若手のほうがいいというのが多くの企業の本音だからです。

雇用をするということは、被雇用者を成長させ企業を発展させていくという側面もあるため、高齢者の場合どうしても時間的・能力的に伸びしろが少ない場合があります。

また「時間つぶし程度に働ければ」「無理せずのんびり」といったマインドの方が少なからずいるため、モチベーションの高いパフォーマンスを発揮してもらいづらいというきらいがあります。

これは高齢者が悪いわけではなく、1つの特性です。

したがって、高齢者には責任と体力的負担の少ない、自由度が高い職種を担当してもらい、その代わり給与はかなり抑えるという雇用条件が一般的になります。

もちろん、責任をしっかり果たし実績を上げ、企業に貢献していくというような高齢者もいるでしょう。

ただ、もしそういう高齢者がいたとしても30代、40代と同じ勤務形態、雇用条件では企業側も雇用しづらいのが現状なのです。

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