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保育園で働く看護師の悩みと先輩看護師に聞いた悩みの解決方法

看護師の転職
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保育園で働く看護師にはどのような悩みがあるのでしょうか。保育園看護師は人との関わりが重要な職業であり、悩みもさまざまです。

 

また、病院やクリニックで働く看護師に比べ人数が少ないため、悩みを共有できずひとりで抱え込んでしまいうことが多いです。

 

ここでは保育園看護師にはどんな悩みがあるのか、またそれらの悩みの解決方法について実体験を元に紹介します。

 

 

ライター:ナースもちこ


アラサー看護師。『保健師資格あり』大学病院の小児科に5年勤務後、ワークライフバランス実現のため保育園へ転職。プリセプターやリーダーの経験あり。
子どもが好き。自身の経験が誰かの役に立つことを願いながらライター活動を行っている。
ブログURL:https://ameblo.jp/nursearth/

 

 

 

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この記事に記載の情報は2021年04月14日時点のものです

保育園で働く看護師によくある悩み7選

保育園で働く看護師によくある悩みを紹介します。

 

1:看護師が1人しかいない

保育園の看護師配置人数は1名であることがほとんどです。看護師は自分ひとりしかいないため、孤独感を感じることがあります。病院やクリニックでは、職員の大多数は看護師です。

 

業務についても相談しやすいですし、何より自分と同じ職種が多くいると心強いでしょう。

 

保育士の中には看護師の役割や仕事内容を理解していない人も多いです。保育士が子どもたちと遊んでいる中、ひとりパソコンで保健の書類を作成していると「ひとりだけ何をしているんだろう?」と思われることもあるでしょう。

 

自分の仕事を明確化し、看護師の仕事は何かを周囲に知らせる必要があります。

 

2:医療行為がなく、スキルが身につかない

保育園には採血や点滴、その他医療処置を行う機会はありません。これは保育園で働く上でのメリットだと考える人もいるかもしれません。

 

採血が苦手な人や、急変対応をしたくない人にはもってこいの職場です。しかし、医療行為がないことに物足りなさを感じる人もいると思います。

 

病院で働く看護師の友達から疾患や医療行為、ケアについての話を聞くと、懐かしさや羨ましさを感じるかもしれません。

 

また、次病院に転職して医療行為をする際にブランクに心配する人も多くいます。

 

3:雑用など専門性のない仕事が多い

保育園の看護師は、保健の仕事だけでなく保育補助の仕事もあります。保育補助とは子どもと遊んだり、おむつ交換や食事介助をしたりすることです。

 

また、保育室の清掃や行事の壁面作成、買いだしなども任されることがあります。どれも子どもたちが楽しく過ごすために大切な仕事ですが、専門性のない仕事に不満を感じることもあるでしょう。

 

「わたしは看護師なのに…」「誰でもできる仕事なんじゃないの?」と悩んでいる人も多いのではないのでしょうか。

 

4:給与が安い

病院勤務を経験したことのある看護師は、保育園看護師の給与の低さに不満をもつことが多いです。

 

看護師は夜勤をしたりユニット(ICUやHCUなど)で勤務したりすると、手当がつき給与が高くなります。保育園看護師は日勤のみの仕事であり夜勤手当はつかないため、給与が低くなります。

 

保育園看護師の月収は20~30万程度であり、生活ができないほど低いわけではありません。

 

しかし、病院で働いていたときと同じような金銭感覚でお金を使ってしまうと、あっという間になくなってしまうでしょう。

 

5:大人数の子どもを把握しなければならない

保育園の規模にもよりますが、病院で担当する患者さんの人数と比べると、保育園の全園児数の方が多いことがほとんどです。

 

保育園では担当制ではなく、全園児の健康管理を行う必要があります。そのため、数十人、時には100人を超える子どもの情報を把握しなければなりません。

 

複数の子どもがケガをしてしまったときは、処置の方法や順番を判断をする必要があります。子どもひとりひとりの情報を確認するだけで時間がかかり、大変さを感じるでしょう。

 

6:園特有のルールがある

同じ保育園看護師でも、保育園によって仕事内容は異なります。保育園の主である園長や、母体となっている会社の価値観・信念は様々であるためです。

 

これらは仕事に大きな影響を与えます。看護師は学校や国家試験で保健や衛生を学んだプロです。エビデンスに基づいた計画を立てるのも慣れているでしょう。

 

しかし、どんな確かなエビデンスを元に保健や衛生面の改善を求めても、園特有のルールや慣習が立ちはだかり聞き入れてもらえないことがあります。

 

それにより、やりたいことをやらせてもらえないといった葛藤が生じます。

 

7:保護者対応

保護者にとって保育園は大切な自分の子どもを預ける場所であり、その中で起きたケガや事故については特にクレームにつながりやすいです。

 

また、子どもの体調不良時のお迎えをお願いする連絡をすると「そのくらいの熱なら保育園でみれないんですか?」「そんなこと言われても仕事を抜けられません」と非難されることもあります。

 

保護者によって子どもに対しての考え方や保育園という集団生活への理解はさまざまです。そのような認識の違いをふまえた上で保護者対応をする必要があります。

 

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保育園で働く看護師特有の悩みを解決する5つのアドバイス

保育園看護師の悩みについてアドバイスをします。

 

1:どんな仕事をしてよいかわからない

初めて保育園で働きます。保育の仕事は保育士さんから教えてもらうのですが、看護の仕事は前任者からの引継ぎがなく、教えてくれる人もいません。毎日保育しかしておらず、看護師として何をすべきか悩んでいます。

 

アドバイス

 

ナースもちこ


わたしも保育園で働きはじめたとき、何をしたらいいかわからず、ずっと保育に入っていました。このままではダメだと思いまず行ったことは、保育園での保健活動について書かれている本を購入することでした。

本屋の保育書コーナーには保健活動を行う上で参考になる本が数多くあります。

それらの本を参考にして保健活動とは何をすることなのかを学びました。また本から得た知識を元に、園長に自分のやりたい保健活動を伝え、保育園の方針や年間計画と照らし合わせながら保健計画を立てました

感染症対応は地域によって異なるため、市町村区の保健担当に相談するとよいと思います。

 

2:園特有のルールがあり自分の思い描いた仕事ができない

感染症が流行りだす時期なので、保育室やおもちゃの消毒の徹底を周知しようとしたのですが、「そんなこと必要ない」「今までしてこなかったから大丈夫」と言われてしまいます。園特有のルールや園長との意見の違いでやりたいことができません。

 

アドバイス

 

ナースもちこ


自分のやりたい仕事が理不尽な理由でできないのはつらいですよね。理不尽な理由になる園特有のルールは、園長の長年の経験やその地域の風習など明確な根拠がないものがほとんどです。

なぜこれが必要なことなのか」についてわかりやすいデータを元に説明してみましょう。また、行政の保健研修の参加したり行政が作成したパンフレットなどを使用したりするのも良いでしょう。

保育園看護師である自分が動かなければその保育園のルールは変わりません。自分の動きをみて味方になってくれる保育士もいるでしょう。

 

3:クラス担任にさせられた

保育士が足りないという理由で0歳児クラスの担任になりました。クラス担任になると月案、週案、日案、日誌、製作、個別対応などやるべきことが多く、保健業務を全く行うことができません。

 

アドバイス

 

ナースもちこ


厚生労働省が定めた保育士の配置基準では、看護師が保育園に勤める場合、1名にかぎって「保育士」としてカウントできるようになっています。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準より)

そのため看護師が担任になるケースもあります。0歳児クラスは特に介助が必要であり、個々の成長・発達の差も広いことから、人手が足りず看護師が保育に入ることも多いです。

クラス担任をしながら看護師の業務を行うのは、とても労力がいると思います。担任業務も大切ですが、看護師の業務も子どもの健康や安全を守るために必要です。

クラス担任をすると他のクラスをラウンドすることや緊急時の対応がしにくくなる、というデメリットを園長に伝え、クラス担任を代わってもらうか業務を減らす相談をしてみましょう。

看護師として何をしたいかを明確化し、それによって子どもたちにどんなメリットがあるかを整理することが大切です。

 

4:保護者対応で困っている

子どもが熱をだして連絡しても、なかなか迎えにこない保護者がいます。また、早退しても次の日には登園し、活動中に再発熱してしまうことがあります。家でゆっくり休んでほしいです。

 

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ナースもちこ


仕事の都合をつけてお迎えに行くのは保護者にとっては大変なことだと思います。

しかし保育園といった集団生活では、体調が悪い子どもは本人が苦しいだけでなく、他の子どもへの感染源になる恐れがあります。「熱=ただの風邪」と考え、保育園を休ませるほどではないと判断する保護者もいます。

お迎え時に、現在保育園で流行っている感染症やその感染症が悪化して起こりうる結果について伝え、子どもの熱は重症化の前兆である可能性もあることを理解してもらいましょう。

休み明けの登園では、自宅での体調がどうであったかを聞き、注意すべき点を共有するとよいでしょう。

 

5:保育士との間に壁がある

保育士さんとは表面上はコミュニケーションをとることができますが、専門性の違いからか見えない壁を感じてしまいます。なかなか「保育士」の輪に入ることができません。もっと上手に関わりたいです。

 

アドバイス

 

ナースもちこ


看護師と保育士に壁があると寂しいですよね。もっている資格が異なると、考え方や捉え方も変わってきます。特に、衛生面については看護師の方が神経質になることもあります。

このような資格の違いがあると多面的な関わりができ、子どもたちに良い影響を与えることができます。

それぞれの専門性をいかして保育の質を高めていけるように、自分が大切にしたいことは継続して周りに発信し、保育士の大切にしていることも受け止めていきましょう。

こうした関わりの中で信頼関係が構築されます。日々のコミュニケーションを大切にしましょう。

 

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まとめ

保育園看護師は人との関わりが重要な職業であり、それ故に悩むことも多い仕事です。さらに保育園看護師は人数も少なく、悩みをひとりで抱えてしまいがちです。

 

それらが積み重なり「もうやめたい」と思う時がくるかもしれません。そのような時は目の前の問題だけでなく、広い視点で子どもたちをみてみましょう。

 

子どもたちが元気に楽しく過ごせるためには何が必要か、そのために何をすればいいのか、と「子ども」に焦点を当てて考えるとやるべきことが見つかります。

 

保育園内だけでなく外部の機関を利用するのも違った視点から介入でき、効果的かもしれません。

 

子どもたちと関わるなかで可愛い一面を知れるのは保育園看護師ならではのやりがいだと思います。

 

そういったエピソードを振り返りながら自分の働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
キャリズム編集部

転職・人材業界に深く関わるディレクターが『今の職場に不満があり、転職を考え始めた方』や『転職活動の進め方がわからない方』へ、最高の転職を実現できる情報提供を目指している。

本記事はキャリズムを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※キャリズムに掲載される記事は転職エージェントが執筆したものではありません。

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