- 『甘えって言われるかもしれないけど、今の会社辞めたい。』
- 『今の仕事つまらない…。辞めたい…。でもこれって甘え…?』
会社を辞めたいと思いつつ、『この考えって甘えかな…?』と思う人も少なくないでしょう。
『仕事を辞めたい』と思うものの、社会的に甘えと見なされないか心配する人が少なくありません。
もし退職理由が転職先で甘えと見なされてしまったら、転職面接時にも不利になりますし、友人や家族などにも顔を合わせにくくなるかもしれません。
しかし、仕事が辛いことは、立派な退職理由です。すべきことをきちんと行っていれば、周りから”甘え”と見なされることはないでしょう。
2017年にマクロミルが新卒者を対象に行なったアンケート調査によると、「会社を辞めたいと思ったことはあるか」という質問に対して、「ある」と答えた方は35.5%で2年連続で増加し、「ない」の比率は年々減少傾向にあるそうです。

引用元:新社会人の3人に1人が、入社1カ月で「会社を辞めたい」。新社会人の意識調査(2017年)
確かに新卒で入社して3ヶ月で辞めてしまうのは「甘え」と捉えてしまうのは仕方ない部分もあるでしょう。ですが、「仕事辞めたい」と思っている全員が仕事を辞めているわけではありません。
また、株式会社マーシュが行なった過去の調査では、86.7%もの人が「仕事辞めたい」と考えていることがわかりました。仕事に何らかの不満を感じ、「仕事辞めたい」と考える人はかなり多いことがわかります。

引用元:仕事に関するアンケート調査|株式会社マーシュ
本当に『仕事辞めたい=甘え』なのでしょうか?
ケースバイケースですが、「仕事辞めたい」と言っていても理由が“甘え”とは見なされないケースがたくさんあります。
この記事では、
- 仕事辞めたいが甘えと見なされてしまうケース
- 甘えではないと判断してよい場合
- 甘えとは見なされないためにすべきこと
- 早く辞めるべき状況とは?
についてお伝えします。
転職エージェントは3社登録がおすすめな理由と正しい選び方
転職エージェントを複数利用する際も、同じ領域で業務を展開するエージェントに登録しても意味がありません。例えば営業職で転職を検討している場合、まず登録すべきは大手で求人数を多数抱える『マイナビエージェント』や『doda』『type転職エージェント』のいずれか一つをまず選択。
「マイナビエージェント」や「doda」の両方に登録しても構わないのですが、どちらも総合的な職種を扱うエージェントですので、高確率で紹介される求人に被りが出てしまいます。
では、2社目のエージェントはどこにするかというと、『営業職の転職に強みを持つエージェント』です。
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とはいえ、営業職はどこの会社にもある最もポピュラーな職種ですので、比較検討すべき軸としては・・・
『行きたい業界に特化しているエージェント』
『自分の年代に近い求職者が集まっている』
の2軸になります。
この場合は、行きたい業界で選ぶなら・・・
不動産業界の営業職に転職したいなら『宅建ジョブエージェント』
IT業界の営業職に転職したいなら『レバテックキャリア』
コンサル業界の営業職に転職したいなら『ムービン』
広告業界の営業職に転職したいなら『マスメディアン』
を、私たちは提案します。
そして3社目の、自分の年代に近い求職者が集まっているエージェントですが、エージェントが抱える求職者も年代にはばらつきがあり、どの年代層が得意といった色があるので、最後に年代別に強いエージェントにも登録しておくと盤石です。
たとえば、
20代後半までの第二新卒であれば『ハタラクティブ』
29歳までの狭間の世代なら『U29JOB(ユニークジョブ)』
30代前半から後半の範囲であれば『パソナキャリア』
40代後半までであれば『ビズリーチ』
50代なら『JACリクルートメント』
が良いかと思います。整理するとこんな感じですね。
評判の良い各業界別・年代別のエージェントは「こちら」にまとめてありますので、ぜひ参考にして頂けますと幸いです。
仕方ない?仕事辞めたいが『甘え』と言われてしまうケース
仕事を辞めたいと思う理由は数多くあります。
- 自分の希望する仕事ではなかったから
- 能力・実績が正当に評価されなかったから
- 人間関係|パワハラやセクハラなど
- ノルマ過剰な職場なのに給与や報酬が少なかったから
- 「残業が月に200時間ある」「毎日終電、時には会社に泊まることも多い」
- ほかにやりたい仕事ができた
- 会社の将来が不安 など
何をもってして「甘え」と判断するのは難しい問題ですが、ここでは、『仕事辞めたい』という発言が『甘え』と言われてしまう場合についてお伝えします。
今の仕事内容が嫌いだから
『この仕事やります。』と会社に言って入社したにもかかわらず、『仕事内容が嫌いだからやめたい。』というのは無責任なので、『甘え』と言われてしまうでしょう。
多くの社会人は、仕事内容が嫌いでも一度任せられたことをやりきる『責任感』を持って仕事をしています。自分自身に任せられた責任に向き合えているのかをもう一度考えてみましょう。
朝早くて起きるのがつらいから
多くの社会人はどんなに眠くても約束したからには早起きして出社します。
それなのに眠さに負けて『辞めたい。』と言ってしまうのは『甘え』と言われても仕方ないでしょう。「やる気が出ないから」といって勝手に会社を休む人も同じく「甘え」だと言われても反論の余地がありませんね。
5月病を引きずっている
新卒や社会人3年目から5年目に多くみられる現象ですが、ゴールデンウィークを挟んだことで社会復帰ができず、いつまでもお休み気分が抜けないという理由です。
『社会福祉法人 恩賜財団 済生会(おんしざいだんざいせいかい)』という団体によれば、5月病を下記のように定義しています。
5月の連休後に、学校や会社に行きたくない、なんとなく体調が悪い、授業や仕事に集中できないなどの状態を総称して「五月病」と呼びます。初期症状としては、やる気が出ない、食欲が落ちる、眠れなくなるなどが挙げられます。これらの症状をきっかけとして、徐々に体調が悪くなり、欠席や欠勤が続くことがあります。
引用元:なんだか気分が優れない? それ、五月病かもしれません!
この5月病は誰にでもかかるとしており、ストレスや環境の変化によるものとされていますが、これは「甘え」と言って良いかと思います。
もちろん、ケースバイケースかと思いますが、なんだか会社に行きたくない、仕事辞めよう!で辞めてしまうのは完全なる甘えだと言って良いはずです。
疲れていて頑張れないから
働いているのですから疲れていて当然です。多くの社会人は疲れていながらも、自身の身体や精神の休め方を見つけて、頑張り続ける方法を模索します。ですから、『ただ疲れているから辞めたい』というのは『甘え』と見なされてしまうでしょう。
責任から逃れたいから
ある程度の立場になった方は、一定の責任をとらなければならい状況もあります。
そのプレッシャーに耐えられずに仕事から逃げ出す方も、仕事に対する意識が「甘い」と言われるでしょう。
もっともその責任の度合いにもよるとは思います。無理難題をいきなり言われて、「責任は全部おまえが取れ」などと口にされれば、誰でも逃げ出したいとは思います。
しかし、責任ある立場に自らなったのであればある程度のつらいしんどい状況でも踏ん張りどころというものではないでしょうか。
仕事辞めたいが『甘え』ではない|すぐに退職・転職すべき場合

『仕事辞めたい』という発言が『甘え』ではなく、『深刻に受け止めて向き合う必要があること』と判断される場合についてお伝えします。
自分のキャリアアップに限界を感じている
『将来独立するためにスキルを身につけたいと思って入社したものの、この会社では身につけられるスキルはもうなさそうだ。』という人は辞めることを検討してもよいかもしれません。
- 独立のスキルを身に着けるために就職したが、もうそのスキルは身に着けたから、この職場にいる意味を感じない。
- ルーチンワークばかりで自分の成長できていない気がして辛い
このように、キャリアアップへの不満が原因での転職希望は『甘え』とは見なされないでしょう。
ますます輝いたご自身のキャリアを築くためにも、転職してよりよい環境でご自身の能力を発揮するべきですし、入社の目的が『将来独立するためのスキルの習得』だった人は、そのスキルを身につけてしまえば、すでにその会社に属する魅力を感じていないでしょう。
今の自分に必要なスキルを求めて違う会社に転職したり、独立したりする時期かもしれませんね。
会社の将来に不安がある
- 今期の決算の結果が非常によくない。前期と比べて2割も利益が落ちている…
- 社内での予算削減の動きがすごい。この会社大丈夫かな… など
社内の人間ならば、嫌でも自分の会社の経済状況についてわかってしまいます。近年、倒産する企業も珍しくありません。実際、起業後の10年で約3割の企業が倒産しているという情報が中小企業白書にて報告されています。

引用元:経済成長を実現する中小企業|中小企業庁
ご自身の身を守るのは会社ではなく、自分自身です。会社が倒産しそうならばいち早く転職し、ご自身の生活を守るようにしましょう。給料の振込が遅れ出したり、辞めにくい雰囲気が社内に漂ったりする前に辞めてしまうのがベストです。
『今期の決算の様子や会社内の様子を見る限り、長く続かなそう…。』このような場合は辞めることを検討した方がよいかもしれません。
もしあなたの年齢が30歳前後であり、今後も勤め続けた末、15年後に会社が倒産したとしましょう。
そのときの年齢は45歳です。年齢を考えると転職するにも厳しく、独立できるだけのスキルが身についているとも限りません。
そのため、会社の将来性に不安がある場合には、一度、『会社を辞める選択肢』を検討してもよいでしょう。
重度のパワハラや精神的損害を受けている
- パワハラ
- セクハラ
- アルハラ
- 過度な業務の押しつけ
-
残業の強要 など
多大な精神的損害を被っている人は、精神的な病気に発展してしまう前に退職を検討した方がよいでしょう。
『会社を辞めてしまうと生活が苦しくなる…。』という理由などからそういったことを耐えているでしょうが、もし、精神的な病気になってしまった際の損害は、その程度ではなくなります。
パワハラや過度な業務の押し付けなどの精神的損害で悩んでいても、真面目な人は「この程度で辞めてしまうのは甘えなのではないか?もう少し頑張ろう。もし耐えられなくなったら転職すればいい」と考えてしまいます。
このような考えが、人を地獄に突き落とします。
人間は嫌なことがあっても、理性で我慢することができます。しかし、決してなかったことにはできません。知らず知らずのうちに、感情を疲弊させていきます。
そして、本人は目の前の問題に手一杯なので、感情が崩壊しそうになっていることに気付くことができません。
放っておくと取り返しのつかない事態になる可能性もある
- 出勤さえ満足にできないため、現職を解雇される
- 自殺や自傷行為をして周りの人も不幸にしてしまう
- 精神病状態で面接を受けるため、さらに精神的負担が増える
- 当然、どこの会社も精神病の人を雇用したくないため、面接などの採用試験で合格することが難しくなる
- 不採用の事実が精神的負担になり、さらに精神病を悪化させる など
精神的損害を受けている場合には、一刻も早い退職を検討した方が賢明です。
『もう耐えられない。』、もしくは『このままだとおかしくなってしまいそう。』と考えてしまうような場合には、一刻も早い退職を検討した方が賢明かもしれません。
職場の人間関係が修復不可能なレベル
恋愛関係のもつれや派閥争いなどによって歪んだ人間関係ができてしまい、そこに居づらさを感じる場合には退職を検討してもよいかもしれません。
円滑な人間関係は業務上でもプライベートでも重要です。
人間関係がギクシャクしていると業務上のコミュニケーションがうまくいかなかったり、プライベートでの交流がなくなって孤独を感じたりするでしょう。
多少の人間関係のトラブルならば、きちんと向き合って解決していかなくてはなりませんが、修復不可能なレベルであれば話は別です。毎日をもっと楽しむためにも退職を検討してもよいかもしれません。
仕事を辞める、辞めたことが『甘え』と見なされないためには?

なぜ仕事を辞めたいのかを明確にする
辞めたい理由を明確にしましょう。辞めたい理由が明確になっていないと『なんとなく辛いからやめた人』になってしまいます。どう考えても甘えている人ですよね。
- 上司とうまくいかないから辞めたい
- 給料が安いから辞めたい
- 労働時間が長いから辞めたい
辞める理由がはっきりしていれば、次の仕事を選ぶときの1つの基準にできます。
「きちんと次に進もうとしているんだな」という印象を与えることができるため、“甘え”とは見なされにくいでしょう。
辞めたら問題を解決できるのか考える
“逃げるための転職”をしたとき、周りから“甘え”と思われてしまいます。
逆に、給料アップのためや修復できない人間関係トラブルを避けるための転職は“解決のための転職”と思われるため、“甘え”とは思われにくいです。
しかし、“解決のための転職”と思われるためには条件があります。それは『退職・転職によって問題を解決できる根拠』があることです。
例えば、営業職での人間関係ストレスの負担によって体調を崩してしまったので、業務における人間関係の比重が低いシステムエンジニアになってストレス軽減を図る、などが挙げられます。
営業でのストレスによって体調を崩してしまったのに、また営業職に就いてしまったら、問題が解決されるとは期待しにくいですよね。この場合、とにかくその場から逃げたかっただけの“逃げるための転職”と見なされてしまいます。
“甘え”と見なされないためにも、問題を解決できる根拠を考えておきましょう。
辞める以外の選択肢を検討する
“辞める以外の選択肢を検討する”という方法は“できれば”試すとよいかな、といった提案です。実行するのにとてもエネルギーが必要なことばかりなので、無理して試す必要がありません。無理をしてストレスになってしまっては大変ですからね。
仕事を辞める以外にもいくつか問題を解決する方法はあります。
- ひとまず休職してみる
- 問題を上司に相談してみる
- 役員や管理部などに相談してみる
実行可能で解決につながりそうなものがあれば、試してみるとよいでしょう。転職活動が必ず成功するとは限らないので、現職場が改善されたら理想的ですよね。なので、辞めなくても問題を解決できるかもしれない方法を提案しました。
円満退職を目指して|仕事を辞めるときにすべきこと
仕事を辞めたいときにすべきことをお伝えします。
退職できる時期の目途を上司と相談する
ご自身があける穴をカバーしてもらうために上司に『退職希望の旨と退職時期』を伝えましょう。
退職した場合には、あなたが行っていた仕事を他の会社員でカバーしていくことになります。
退職の旨を伝えるのが遅くなってしまうと、『代わりがいないのにそんなギリギリに言われても困るよ。あと6カ月はいてもらうよ。』
ということになってしまう可能性もあります。早めに上司に伝えて、確実に希望の時期に退職できるようにすることが大切です。
ベストな時期に転職活動をする
転職をする際には『適している時期』と『適していない時期』があります。それらを見極めるポイントは以下の2点です。
- 求人の量
- ご自身の年齢
転職エージェントに相談してご自身に合った会社を見つける
転職エージェントに相談して、ご自身にベストな会社を見つけましょう。
今の会社に不満を持って退職するということは、会社選びを間違えたということでしょう。そこで、転職先を間違えないために、転職エージェントに相談することを推奨します。
- 会社の裏情報を知っている
- 求人サイトには出ていない会社を知っている
- ヒアリングを通して、ご自身にぴったりの職を見つけるサポートをしてくれる など
転職エージェントに相談することにはたくさんのメリットがありますので、よりよい転職につながります。
まとめ
『仕事辞めたい』という言葉が口癖のようになっている方もいるでしょう。場合によってはそれは『甘え』と受け取られてしまう可能性もあります。そのような場合には、その問題ときちんと向き合い、ご自身の中で解決していくべきでしょう。
問題は『甘えではない場合』です。この場合には精神病になってしまったり、倒産によって路頭に迷ってしまったりします。そうならないためにも、転職を視野に入れておくとよいでしょう。